研究2の9(2018年2月実施)『泡宇宙の蛙』(1999年)
【白鳥】P44~
参加者:泉真帆、T・S、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
レポーター:渡部慧子 司会と記録:鹿取未放
61 大空をはろばろ渡りきたれどもちょこんとかわいい白鳥の目は
(レポート)
大変な長旅をする白鳥の強靭な羽と生きる命の強さを思うが、それに反して実に可愛い目をしているらしい。(慧子)
(当日意見)
★大変な渡りをしてきたのに、涼しい顔をしているところがよくとらえられている。(T・S)
★そうですね、長時間かけて渡ってきたのだから精悍な目つきをしていてもいいのに。松男さんは
探鳥などもしている人だから、双眼鏡とか常に覗いていて、だから少し離れた所にいる白鳥の目
もしっかり捉えられるのでしょうね。(鹿取)
62 白鳥の鳴くときすこし湯気が立つ今二羽が鳴きふたすじの湯気
(レポート)
白鳥の飛来地は列島の比較的北で、あたりの寒気に鳴き声とともに、湯気がたつ。「すこし」とのとらえ方がつつましい。さらに、ふたすじであることが、互いの愛情のようで美しい。(慧子)
(当日意見)
★鳴くのにはエネルギーを使うので、私は頭のてっぺんから湯気が立っているのだと思います。向
かい合った二羽の頭からそれぞれ一本の湯気が空に向かって立っている様子を想像しました。暖
かで漫画チックでユーモラスでいい歌だなと思います。(鹿取)
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