かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 203 中国⑥

2023-03-03 12:18:08 | 短歌の鑑賞
  2023年版 馬場あき子の旅の歌27(2010年4月実施)
    【飛天の道】『飛天の道』(2000年刊)168頁~
     参加者:K・I、N・I、Y・I、K・T、T・S、
         曽我亮子、F・H、藤本満須子、T・H、
         渡部慧子、鹿取未放
    レポーター:藤本満須子 司会とまとめ:鹿取 未放


203 天山北路白楊河上風つよく霧ふぶくなか人は地を打つ

        (レポート)
 天山山脈の北側を天山北路、南側を天山南路が走っている。一、二句は字余りだが八個の漢字が並び、まるで漢詩を読んでいるようだ。力強く韻を踏み下の句に流れている。広大な自然の大地、白楊は強く吹いてくる風に靡き、霧がまるで吹雪のよう。そのような景の中に土を耕している小さな人間の営みがある。結句の「人は地を打つ」に力強さを感じる。厳しい気象条件の中の人の営み……作者は列車の移動の中で見ているのであろうか。(バスでの移動なのかも)(藤本)


     (まとめ)         
 白楊は樹の名前、高木でちょっとした風にも音を立てるらしい。河にそって白楊の並木が続く景を思い浮かべた。バスから見た風景だろう。(鹿取)

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