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葵徳川三代 第01回 総括関ヶ原

2012-01-08 17:39:48 | 葵徳川三代(2000)
タイトル通り、まさに慶長5年(1600年)9月15日の世紀の決戦「関ヶ原の戦い」だけに焦点をあてた導入の回。 それまでの経緯は後の回で追々語られるものとして、この回では、関ヶ原の戦い直前の登場人物たちの心情が、映画の予告編のように切り取られている。三成は挙兵し、豊臣親子は家臣同士の争いとして直接の関与を避け、合戦があって、秀忠は遅れ、三成は負け、三成は処刑される、まで一気にいってしまう。

後の回で、なるほどそういうことだったのかと気づく仕掛け。今回は何がなんだかわからない人が多数いてもいい、という思いきった導入回。 中盤に差しかかったあたりで関ヶ原の地理的特性などが綺麗な画面処理で見られるのも、現代の作品ならではの特徴か。



(関ヶ原は、東西を繋ぐ交通の要衝)


昔の大河ドラマではできなかったことがたくさんあるものだと考えさせられる。名作『黄金の日日』中では、和紙に手書きの昔の地図のようなものを大写しにして信長包囲網やら近畿攻略を説明していたものだ。これはこれで風情があってよかったが、ビデオに取ってじっくり見ることができなかった放映当時、どれだけの人があの包囲網を理解したのだろうと考えさせられる(もともと知ってる人はともかく)。

■関連資料

関ヶ原の戦いにだけテーマを絞ったものとして、テレビドラマ『関ヶ原』(1981年)。こちらは司馬遼太郎の原作で、様々な場面の解釈に関して、今日ではいろいろ疑問かも・・・という感じだが単発モノだったので手っ取り早くみられるのは+評価。 最大の特徴(欠点?)は、家康:森繁久彌、三成:加藤剛、島左近:三船敏郎、本多正信:三國連太郎、秀吉:宇野重吉、ねね:杉村春子、等々、俳優陣が濃すぎて(&それぞれ似合ってなくて)、登場人物の力関係がわからなくて、何を見ているのか判然としなくなることではないかと思う。 三船、三國両氏の配役は、相当違うようなぁなど私は思う。

DVD版最大のオマケは、司馬遼太郎、森繁久弥、加藤剛の対談が収録されていること。三成における正義を真剣に信じている風のいつ見ても真剣味あふれる加藤剛氏が興味を引く。大岡越前とごっちゃになりそう。このようにして三成像は作られていったのではないのか、など思わないでもない。



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