「筋トレ」ウォーキングとはインターバル速歩を言い換えた表現である。著者能勢博はこの表現の方がイメージしやすいので「筋トレ」ウォーキングという呼び名を使用したと冒頭で断わっている。
インターバル速歩については8/19&8/20のブログに書く一方、この一ヵ月半、ほぼ毎日励行してきている。練習しやすいこともあり殆どサボっていない。より詳しい説明本はないか探していたところ、同じ著者の本書が文京区の図書館にあることを知り、借りきて読み終えたところである。
彼は信州大学に籍を置き、松本市で市の健康増進事業の一環として20年間、中高年に向けた健康スポーツ教室を実施してきた。教室参加者の筋力と持久力を、誰でもが簡単に続けられる方法で、お金や時間をかけずに、どう鍛えていくかーーー最良の方法を求め試行錯誤を重ねてきた。「一日一万歩」の方法は継続率や効果の点で満足いく結果が得られなかったことから、インターバル速歩(以下は筋トレと略称)を考案し、これまでに4500人を対象にが筋トレを実施し、その効果が科学的に立証された上で、本書を2015年1月に発刊したのであった。
私は知らなかったが、この方法は既にテレビ番組で紹介され、ニューヨーク・タイムズをはじめとして様々なメディアで取り上げられたらしい。
その方法の骨子が本書で紹介されている。
「寝たきりになってしまう人の数は、年々増えている。まさか自分はそうはならないと思っている人が多いが、それは決して他人事ではない」とまず脅しが入る。次いで「普通に生活しているだけでは、あなたも将来、寝たきりになってしまう可能性がじゅうぶんにある」畳みかける。
人間の体の中では年をとるごとに老化が進む(言われなくても分かっている)。老化は自分で自覚することが多いが、一番気が付きにくいものに筋力と持久力の老化がある。筋力と持久力こそ、私達が体を動かす原動力であり、健康な生活の源泉であり欠かせないもの。
筋力とはパワーのこと。持久力とはスタミナのこと。筋力は「速筋」と呼ばれる筋肉によって支えられ、ダンベル上げなどの無酸素運動により鍛えられる。一方、持久力は「遅筋」と呼ばれる筋肉によって支えられ、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を通して強まっていく。
この両方の力が必要としても、両方を同時に鍛えるのは大変なことであるが、筋トレによってこの両方が鍛えられる。筋トレ即ちインターバル速歩は無酸素運動と有酸素運動が同時に出来る画期的な方法で、何歳から始めても筋肉増強が期待できると著者は強調し、私はなるほどと納得する。
まとめれば、何歳までも歩き続けるには良好な栄養摂取と、運動が必要であり、その運動をお安く気軽に続けられるのが筋トレ、とこうなるが、筋トレの他の効果やより効果的な方法論については次回に。