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あらすじ(文庫本背表紙より)
妻子ある不遇な作家との八年に及ぶ愛の生活に疲れ果て、年下の男との激しい愛欲にも満たされぬ女、知子…彼女は泥沼のような生活にあえぎ、女の業に苦悩しながら、一途に独自の愛を生きてゆく。新鮮な感覚と大胆な手法を駆使した、女流文学賞受賞作の「夏の終り」をはじめとする「あふれるもの」「みれん」「花冷え」「雉子」の連作5篇を収録。著者の原点となった私小説集である。
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私小説集であることに驚きました。昭和37年から38年の発表作でこの内容だと、作者への風当たりも強かったのではないかと思いました。主人公は恋愛に対する自分の感情をむき出しにし、それに忠実に行動し、かと思ったら男を思うあまりに自分の感情を都合よく解釈したり。わちゃわちゃした人間に思いました。これがあの瀬戸内寂聴さん?という印象でした。寂聴さんのしゃべり方と主人公の感情の表しかたは似てると思いました。こんなに男を思う感情に振り回されて、しっかりして!と思う反面、そこまでのめり込める一途さ、別れを決め心が解放されるときの潔さはすごいと思いました。