2016年4月1日
鹿児島港から奄美大島に向かうフェリーの出発時刻の23:00まで時間があるので錦江湾に面した薩摩藩主島津氏の別邸『仙厳園』を見物したり、奄美大島行きフェリーの乗り場を確認したりして過ごした。
園内にある反射炉は世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産となっている。
トカラ列島の島々に鹿児島から荷物を満載した木造の小さな船が着くと子供達が『都会の匂いがする!荷物は何か!』と言いながら乗り込んで来たという。
島に赴任するために乗船していた小学校の校長がその光景を見て、「島には教育の前にすることがある」と後に町長となり、鋼鉄の立派なフェリーを村営で就航させた。今の"としまフェリー"だ。
深夜便のフェリーに沢山の見送りの人が来ていた。船のデッキに垂れ幕が沢山下がっていて、島に赴任する先生達が乗っていることが分かった。『〇〇先生、大好きです!またいつか』の声が掛かっていた。
4月1日、隣で男の新人先生が涙ぐんでいた。まさに船出の日だった。ジーンと来たことを覚えている。
フェリーは定時の23:00に汽笛を鳴らした。(つづく)