楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
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東京オリンピックが〝水船〟になる前に

2021年05月29日 | 日記

梅雨のような日が続いている。庭のライラックとハナミズキの白さが鮮やかだ。今朝のポタリングは小雨で中止だ。

 

昨晩の管首相の記者会見をうとうとしながら聞いていた。会見を重ねるにつれ「緊急事態」の緊迫感が薄れ眠気を誘う。原因は抑揚の無い話法ばかりでない。

これまでの対策の具体的な検証が殆ど無く、抽象的な決意ばかりが繰り返される。そして何より新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に止まらない状況で「オリンピック開催の意義」が語られない。

求めても答えられないという諦めにも似た感情が世の中に生まれ、この先の〝国民の協力〟も薄れることが予感された記者会見だった。

 

開会式まで2ヵ月を切り、国内外から東京オリンピックの開催を疑問視する報道、論説が吹き出している。

日本のメディアはオフィシャルパートーナーの呪縛でオープンで活発な議論の場を提供することをサボッてきた。遅きに失した。

羅針盤も無く、船長もいない船が岸壁を離れている。引き返えさせる方法は残念ながらまだ決定的な態度表明をしていないアメリカの不参加という外圧しかない。

 

しかし、他に方法は本当に無いものか。

大会を強行して緊急事態に陥った時の経済損失は開催した時の経済効果を上回るという試算が出ている。コロナ感染をどのように見込んでいるのだろうか。

もしまだ無いのであれば、あっても公表していないのであれば、国内の専門家はこの際是非、「オリンピック開催」のファクターを織り込んだ感染者数予測を「開催の有り無し」でどう違うのか数理モデルでよいから示して欲しい。

緊急事態宣言を解除した時の一日の感染者数のレベルに応じた感染予測はこれまでも行われてきて、実態とそれほど大きな乖離は無い印象がある。

 

インド株、8万人近い海外からの関係者の東京への流入、遅れているワクチン接種・・・。このままオリンピックが〝水船〟になる前に、6月20日が船を引き返す日になるように専門家は最後の警鐘を鳴らす時でないか。

 

2021.5.29 朝



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