「いま必要なのは戦う人間です。行動を起こし、一歩踏み出す人が必要なのです」
私の心の教祖様の1人「戦う建築家・安藤忠雄」さんの作品です。星野リゾートが運営するトマム内の一施設として1988年3月に竣工しました。
【プロフィール】
1941年大阪生まれ。建築家。世界各国を旅した後、独学で建築を学び、1969年に安藤忠雄建築研究所を設立。作品には水の教会をはじめ、教会三部作と言われている光の教会(大阪)、風の教会(兵庫)がある。1979年住吉の長屋で建築学会賞を受賞したことで建築家として一目を置かれる存在に。以後数多くの世界的な賞を受賞。2010年には日本の芸術文化の向上にめざましい功績を残したとして文化勲章を受章している。
「この地に立ち、聖なる空間とは自然と関わるべきものであると思えた。」
はじめてトマムの地に降り立ったときに、そう強く感じた安藤忠雄氏が自然の超越したちからと教会の原点を見事に結びつけた空間。随所に見られる「自然との共生」への工夫です。
「すぐに仕事や会社に不平不満を言う。それは必死さに欠けているからです。無我夢中で仕事をしていれば、不平不満などは出てくるものではない。そして必死な思いは、必ず仕事相手にも伝わる。私は常々そう思っています。」「仕事の中に幸福感があるとすれば、それは無我夢中になることでしか生まれてはこない。必死に取り組まなければ仕事の喜びなど分かるはずはない。完成した建築物に幸福感があるのではなく、苦しみながらも工夫しているときにこそ喜びがある。」
年中夢中の人…北海道には「氷の教会」もあるようですが、安藤忠雄先生は「空の教会」もイメージしていることでしょう。「大地と大空の境界にある教会」です。