春は霞。空気中にひろがった微細な水滴などのせいで、空や遠くの景色がぼんやりと見える、それが霞です。夜は朧といいます。霧というとそれは秋です。このように時期や朝夕やに分け与えられた言葉をつかう楽しみを、私たちの祖先は残してくれました。
春に霞が立つやいなや、そそくさ北へ帰る雁でしょう、これから咲く花の美しさなんて、つゆほども知らないのでしょう。
春霞 立つを見捨てて行く雁は
花なき里に 住みやならへる -伊勢
(春霞が立ち、ようやく良い季節になったのに、それを見捨てて去りゆく雁は、よっぽど花のないお里に住みなれているのかしら)
🟨ダンコウバイ 花言葉「永遠にあなたのもの」🟨