心配と不安を抱きながら、急遽帰った青森。
実家に電話をしても、長男(妻の兄)の家に電話しても出ない。
ますます不安が高まる中、病院で見た物は?
酸素マスクと点滴など5本のチューブがつながれた医療機器。
まずは生きているのを確かめて、安堵する。「良かった、生きていて」
妻の兄の奥さん、長女、次女、妻の下の妹とその下の妹夫婦に囲まれて、お父さんはベッドに横になっていた。
青森の方言が飛び交う中、私は無事を確認し病室横の談話室に先に着いた義理の妹から話を聞く。
妻の2つ下の妹で、妻が留守電に「死んだ
」とメッセージを入れた一人。
仙台在住のためひと足早く着いたのでわずかだが事情がわかった。
病気がちで、一人住まいの義理の父は早朝に体の異変を感じ、緊急連絡用のブザーを押したために、ただちに救急車が到着し病院に搬送されたらしい。
義理の父の住む所では、一人暮らしのお年寄りの家に緊急連絡用の連絡設備が置かれてあり、枕元にそのボタンを置いていたのが良かったようだ。
今回の病気は「心筋梗塞」 当直の医師が「循環器内科」の医師でこれも幸いした。
だが
姉から見せてもらった入院計画書を見て愕然とする。
主な病気は、心筋梗塞と肺水腫、腎炎とある。治療方法は心筋梗塞は手術 しかし、本人は拒否する と記述してある。
そのため、救命方法はなし 入院期間は不明 と・・・
処方薬も書いてあったが、どうやらその場しのぎの薬のようだ。
専門用語と流ちょうな文字で姉たちは判読不明に陥り、説明もちんぷんかんぷん。
そこで、私は姉たちに、説明をする。
心筋梗塞はただちに生きるか、死ぬかの病 しかも、治療拒否の義父・・・
その時が来るのが今日なのか、明日なのか、1か月後なのか・・・
意識不明の状態から奇跡的に持ち直し、意識も血圧も脈も安定し私と妻は義父の家に仮眠の
ため向かう。4月とは言え青森はまだまだ寒い。
薪ストーブに火をつけ、私は火を見守りながら
を口にし横になる。
火を絶やさないために、無意識に目が覚め薪をくべる。
なんと長かった夜だろう お父さんは大丈夫か?すでに亡くなったお母さんが寂しくて呼ん
でいるのか?だめだよ!おかあさん そんなことしちゃ・・・
そんなことを思い、語りかけて朝を迎える なんと、周りは真っ白
季節外れの雪。
どうりで寒いわけだ。妹から食事の差し入れをもらい、ともかく病院へ。
前日より顔の色もいい
意識も言葉もすっかり元に戻っている
「おとうさん おはよう
調子良さそうで安心しましたよ
」
私は疲労と安心とで、精神がプッツリ切れそうになったのを感じた。もっと、そばにいたか
ったが、亡くなったわけではないので元気な顔をみて帰宅することにした。
悲しいかなサラリーマン。
私は笑顔で元気よく80歳の父に「バイバイ
またね
」と手を振る。
それに答えて、父も手を振って答える。「バイバイ」と。
妻の聞き間違いで、とんだことになったが、私の実父も生前倒れて意識があるうちに会い、
その後は目を覚ますことも無く死を看取っただけに、その時が甦る。
お父さん 私はもう一人の息子です
できが悪いけど、お父さんが好きです
どうか、長生きしてください
実家に電話をしても、長男(妻の兄)の家に電話しても出ない。
ますます不安が高まる中、病院で見た物は?
酸素マスクと点滴など5本のチューブがつながれた医療機器。
まずは生きているのを確かめて、安堵する。「良かった、生きていて」
妻の兄の奥さん、長女、次女、妻の下の妹とその下の妹夫婦に囲まれて、お父さんはベッドに横になっていた。
青森の方言が飛び交う中、私は無事を確認し病室横の談話室に先に着いた義理の妹から話を聞く。
妻の2つ下の妹で、妻が留守電に「死んだ
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仙台在住のためひと足早く着いたのでわずかだが事情がわかった。
病気がちで、一人住まいの義理の父は早朝に体の異変を感じ、緊急連絡用のブザーを押したために、ただちに救急車が到着し病院に搬送されたらしい。
義理の父の住む所では、一人暮らしのお年寄りの家に緊急連絡用の連絡設備が置かれてあり、枕元にそのボタンを置いていたのが良かったようだ。
今回の病気は「心筋梗塞」 当直の医師が「循環器内科」の医師でこれも幸いした。
だが
姉から見せてもらった入院計画書を見て愕然とする。
主な病気は、心筋梗塞と肺水腫、腎炎とある。治療方法は心筋梗塞は手術 しかし、本人は拒否する と記述してある。
そのため、救命方法はなし 入院期間は不明 と・・・
処方薬も書いてあったが、どうやらその場しのぎの薬のようだ。
専門用語と流ちょうな文字で姉たちは判読不明に陥り、説明もちんぷんかんぷん。
そこで、私は姉たちに、説明をする。
心筋梗塞はただちに生きるか、死ぬかの病 しかも、治療拒否の義父・・・
その時が来るのが今日なのか、明日なのか、1か月後なのか・・・
意識不明の状態から奇跡的に持ち直し、意識も血圧も脈も安定し私と妻は義父の家に仮眠の
ため向かう。4月とは言え青森はまだまだ寒い。
薪ストーブに火をつけ、私は火を見守りながら
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火を絶やさないために、無意識に目が覚め薪をくべる。
なんと長かった夜だろう お父さんは大丈夫か?すでに亡くなったお母さんが寂しくて呼ん
でいるのか?だめだよ!おかあさん そんなことしちゃ・・・
そんなことを思い、語りかけて朝を迎える なんと、周りは真っ白
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どうりで寒いわけだ。妹から食事の差し入れをもらい、ともかく病院へ。
前日より顔の色もいい
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「おとうさん おはよう
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私は疲労と安心とで、精神がプッツリ切れそうになったのを感じた。もっと、そばにいたか
ったが、亡くなったわけではないので元気な顔をみて帰宅することにした。
悲しいかなサラリーマン。
私は笑顔で元気よく80歳の父に「バイバイ
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それに答えて、父も手を振って答える。「バイバイ」と。
妻の聞き間違いで、とんだことになったが、私の実父も生前倒れて意識があるうちに会い、
その後は目を覚ますことも無く死を看取っただけに、その時が甦る。
お父さん 私はもう一人の息子です
できが悪いけど、お父さんが好きです
どうか、長生きしてください