宙場館

市町村文化圏に住む、あるしがないアマチュア楽隊人の日々

ストライク・アップ・ザ・バンド!?

2009-05-19 23:56:53 | 教育
 先日、とある(某団団員からすればいつもの?)場所で、久々にお目にかかった旧知のピアノの先生と雑談していた時の話である。

 彼女は自分と大体同世代なのだが、通っていた小学校では鼓笛隊に入っていたそうである。その学校は規模が小さく、いわゆる「トランペット鼓笛隊」ではなく鍵盤ハーモニカやアコーディオン、リコーダーに打楽器が加わった形での隊だったが、顧問の先生が熱心に指導されたおかげで彼女は曲を合奏することの楽しさを覚えると共に、中学校に入ったら吹奏楽部に入ることを決意していた。

 しかし、中学に入ると小学校が多い学区かつ、吹奏楽部は当時コンクール地区大会で有力(が、ブロックや全国に出るレベルではなかった)な学校であり、入部希望者が早い時期から多く集まっていたことから、彼女が見学に訪れた時には管楽器の「枠」は埋まっていて、出遅れた彼女に対し部活の顧問は管楽器の音を出させること無く、スネアドラムのスティックを渡し、「入部したかったら、これ。」だったらしい。

 それまで打楽器の経験が無い彼女にとって、ただでさえ新しい同級生との学校生活にとまどっているのに、基礎も何も教える人がいないままに経験が無い楽器を叩かされるのは酷なことであり、彼女は1週間で部を去ることになってしまった。

 20数年前の吹奏楽部では、こんな風にに本人の希望より空きを埋めることが優先、という状況が色々な学校で見られたのではないだろうか。彼女の場合、ピアノを習っていてそちらに専念することができたため、幸いにも音楽が嫌いになることは無かったが、こうして吹奏楽というより音楽に対して辛い思い出をもってしまった方が多くいる気がしてならない。

 そんな話をしつつ、当時どんな楽器を希望されていたか先生に伺ったら「クラリネット」との答え。ここしばらくの間、某団の定期演奏会に毎回来て下さり「聞いていてやっぱり楽しそう」と言う先生に「今からでも始められてはいかがですか?」と挑戦を勧めてみた。

 と、いうのも以前TVで見た高橋真梨子さんの特集番組で、真梨子さんがソプラノサックスを数年前から始め、今ではステージでバックバンドとのアンサンブルを披露するまでの腕(実際に聞いてちょっと驚いた)まで上達したのを見たためで、常に色々なことを吸収しようとしている先生なら決して無理な話ではない、と思ったからである。

 先生は嬉しそうに「それじゃぁ始めてみようかな?」と笑ったが、いつか本当に楽器を手にし袋吹(某ぢゃないじゃん!)に加わる日が来るかもしれないし、来てもらいたいものである。


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