「文明とは、道の普く行わるるうを云えるものにして、宮室の荘厳、衣服の美麗、外観の浮華を云うには非ず。世人の西洋を評する所を聞くに、何をか文明と云い、何をか野蛮と云うや。少しも了解するを得ず。真に文明ならば、未開のに対しては、慈愛を本とし、懇々説諭して開明に導くべきに、然らずして残忍酷薄を事とし、己を利するは野蛮なりと云う可し」(西郷隆盛)
「真の文明は、山を荒さず、川を荒さず、村を破らず、人を殺さざるべし」(田中正造)
西郷隆盛と田中正造の明治の文明の矛先は違いますが、真の文明の本質は人の道のあるべき姿を解いています。この言葉は機能主義に走る現代にも言えることではないでしょうか。