私も今年で70歳になりましたが、振り返ってみるとあっという間だったと感じてしまいます。時の流れの速さも感じるのですが、70年というとずいぶんと様々な出来事がありました。70年の間の時代背景の変わりようも感じるのですが、よく考えてみると70年という長さは現代だけでなく、たとえば幕末維新の頃でも70年という長さは同じなのです。何か劇的な変化があると時の流れの速さを人は感じるかもしれませんが、それは人の感じ方によって時の流れの長短が変わってしまうということでしょう。
寺子屋江川塾を始めてもう3年近くなりますが、歴史上の人物を取り上げながら現代の生き方を参加者と分かち合っています。同じ人物を取り上げてもその人物の評価は違います。その違いが気づきになり自分のものになっていくーその違いは時の長さの感じ方も同じです。その人物が生きた長さ、その人物が持っている考え方は一つでもその人物を見る人によって違いが出てきます。その違いから自分にどう生かしていくべきかーそれは歴史と哲学を考える道標となるものだと思います。歴史と哲学の必要性を痛感する今日この頃です。