㊳ 天気と天候
天気と天候を同意語だが、期間によって使い分けている。今日明日くらいなら「天気」。1週間からひと月くらいなら「天候」。それ以上長いと「気候」と言う。
それにしても最近の天気予報はよく当たる。降雨確立などほぼ正確に予想し台風進路も予想円内を外さない。
しかし頻発する「警報」の多さはどうだろうか。さらに「特別警報」は最近出来た新しい言葉だ。数十年に1度あるかないかの大災害の可能性がある場合発令されるらしい。数十年に1度?毎年発令されていないか。
また、「夏日」よりも「真夏日」、「猛暑」より「酷暑」の状態も日常的だ。統計的にも世界の気温は上昇傾向になっている。「梅雨」と言う季語は無くなり「雨期」と言うしかない。北海道以北にも雨期が訪れるようになっている。
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さらに統計を詳しく見て驚いた。日本の夏の最高気温はここ最近に集中している。観測精度の問題もあり40度以上は以前何度か出現しているが、39度前後はここ数年に集中している。一方、日中の最低気温(1日中で一番低い気温)の最近のデータを見て驚いた。こちらはほとんど最近の記録が上位に集中している。なんと本年新潟で31度を記録している。寝苦しいはずだ。つまり日中の温度差が小さくなり昼間の熱が夜になっても冷めないのである。都心ではエアコンの放射熱の関係もあろうが、現在では地方にも30度近くから下らない記録には驚くばかりである。寝苦しいはずだ。いまや日本は亜熱帯気候なのだ。
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統計など見なくても生活実感は大きく変わっている。今や冷房の無い家庭はありえず貧乏でエアコンが買えないと生存すらできない。従って、タイやベトナムなどの東南アジアの生活習慣を学ぶべきである。沖縄よりも暑い夏なのに相変わらず背広で通うサラリーマンのなんと多い事か。ネクタイはさすが見受けなくなったが、上着着用は礼儀とばかり手に持って歩いている。これからは、かりゆしやアロハシャツでオフィシャルな場面でも失礼にならないようにモラルを変えて行くべきである。
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どう考えても、外は40度近い気温の時に、CO2を排出しながら冷房の効いたビル内で上下背広を着て首にはネクタイを締めているのはどうだろう。相手への敬意や尊敬は内心の問題であり服装ではない。所作や態度こそが重要であり身なりは極端に粗末で派手なものでなければ良いのではないか。また、勤務時間も早朝や薄暮時間を有効に使うことも検討したい。特に現場作業部隊は勤務シフトを午前3時からと、午後3時からの2パターンあっても良いのではないか。高校野球や五輪開催の時期も検討されていると聞いている。常識や慣習にとらわれず議論したい。小生は、ステテコで出勤したいと思っている。
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追伸。本日の日経新聞。「世界の海 5割異常高温」と言う見出しに出会った。海水温度もこの8月以降最高値を更新しているとの事。現在世界の海域の48%が海洋熱波の状態だと言う。驚くことに、特に日本の東北地方の太平洋海域は平均温度に比べ2度~6度高いと、0.2度ではない2度以上と言う。気温も海面温度も異常値なのだ。
最早、逃げ場はない。
海水浴中に熱中症?確かに・・・。