毎朝更新の携帯ブログ

全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
福地脩悦の毎日更新の携帯ブログです。

温熱性能だけで家は成立しない…北斗市~函館~羽田空港~東京浜松町~大崎

2008年06月24日 19時35分12秒 | Weblog
省みれば、様々な経験をもとにしながら家づくりに対する理念が固まり、その家づくりに対する志が確立し、その上で高性能住宅の研究を行なって来ました。その高性能の家を、確信と自信を持って語り、建主さんが大金を支払ってファースの家を建ててくれました。

その家で建主さんは本当に幸せになったのでしょうか。確かに冬暖かく、夏涼しい、省エネで快適な家が出来上がっています。しかし、そのような温熱環境だけで家が成立している訳でありません。床板が乾燥しギシギシと鳴ってストレスを与え、建主さんは、施工者に連絡し、訪問した担当者が「木材の乾燥だから仕方ない」の非情な対応を…

近代的なデザインを目的に、階段の手摺りを、13ミリの細い鉄製角パイプを30ミリピッチで配し、都会的な雰囲気を醸し出し、建主さんも満足して戴きました。後日、その手摺りがグラグラと揺れ動き、危険性を感じるようになり、連絡を受けて来た施工担当者が、「このデザイン手摺りの宿命です」との言語についに怒り心頭で「社長を呼べ!!」…

家は数百種の部材、建材、備品など、数十万個ものパーツの組み合わせで出来上がっています。このようなパーツの全てが其々の役割を果たしながら整合して、家全体の機能は成立しています。私達が行なう、気密、断熱、遮熱、またそれに伴う換気や暖房、冷房なども、その数百種類の部材類のほんの数個にしか過ぎません。

この温熱環境を保持したからと言って建主さんを満足させ、幸せに出来たと思うのは、大変な思い違いであり、傲慢な驕りでしかありません。省エネで涼しい、暖かい居住空間を保持しながらも、その空間で生ずる様々な不具合にも常に配慮する真心が必要なのです。
青臭い理念や理想をどんなに語っていても、実際につくる家にハードがあり、そして真心の篭ったソフトがフィットしなければ、家づくりに関わった人々が幸せにはなれません。

今日は弊社の東京事務所で三協立山アルミの新担当者と、理念と実情について意見交換を行ないました。写真は、向って右が三協立山アルミ㈱FC推進リーダーの川淵義雄さん、左が新担当の鈴木正広さんです。鈴木さんは山形ファース会を創設に尽力された功労者です。

川淵さんや鈴木さんと交わした意見交換で具現化された課題が今日のコラムとなりました。
いまだに朝夕の肌寒い北海道から来ると東京はさすがに蒸し暑いようです。
明日、福島県への移動ですが少しは涼しいのでしょうか…
毎日更新ファース本部オフシャルサイト
ブログ総集編
函館市・北斗市周辺の方々は