粉引き

2024-06-04 08:07:59 | 日記


お酒大好き!な仲間がたくさん入ってくれた春です。
脚本を書いてる村上さん。


特殊な形状の片口を制作中。
一刀入れてへこますだけ、という実用新案的クチバシつくり。


こいつを、粉引きにします。
赤土でつくって白いドロをぬりたくるのが、粉引きという技法です。


ドロバケツにそのまま沈めちゃう、って方法が難しい形なんで、手間をかけて筆ぬり。
これはこれで、マチエール(筆跡)が味になります。


たっぷり注げそうな酒器が完成です。
飲むのはそこそこにしとけよ。


ぐい呑みに白化粧を掃いてるのは、サイトー母ちゃん。
徹底的に酒器つくり、という愉快な人物です。


化粧の部分をかき落として、秋草モンにしてます。
こりゃ風雅だ。


還元で焼いて、御本を散らせるのです。
どんな風合いになるのか、楽しみ。


サイトー娘の方も、同じ技法を採用。
ただ、仕事の精密さがケタ外れ。


まったく、驚くべき工学的創意とテクニック。
・・・ちなみに、ぐい呑みじゃなく、盆栽鉢です。


こちらも娘。
白化粧をずぶ掛けにしました。


このタタラつくり器の三本脚構造も、考え抜かれたもの。
手先の器用さとアイデア捻出には舌を巻きます。


さて、粉引きのリミットもあと一週間と迫ってます。
酸化(年中焚いてる窯)で焼いても、真っ白でかっこよく上がりますが、粉引きはなんといっても還元で焼いてピンクの斑紋を散らせたいじゃないすか。


土の作品をそのままドロにひたすので、破損もたまに出ます。
この歩留まりの悪さを勘定に入れても、チャレンジしときたい技法です。


腰までわずかに深く浸けちゃったのですね、欲が出ました。
たったこれだけで、土がゆるんで滅形しちゃうのだよなあ。
だけど、ちゃんと器の構造と浸水リミットラインに気をつければ大丈夫。


ぜひ試してください、粉引き。
還元の窯が開いた後に「まあ、みんなのすてき!」「つくったらよかった」なんつっても、次のチャンスは一年後。
このタイプがお好きな方は、機会を逃さないようにね。
還元の〆切りは、10日(月)の素焼きです。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園

コメント
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