酸化の窯が焼き上がり!
そして、わずか四日後(24日・月)に還元の窯。
それが工房展前、最後の窯焚きです。
のりおっくれんな〜!
還元に向け、窯詰めが進行してます。
佐々木くんは、サヤ鉢で炭化焼き締めにする器に、松灰を霧吹き掛けという高度な戦法。
この箱型の小部屋の中を、薪窯の雰囲気にしてしまおうという試みです。
バーナーの炎を使う還元(酸化は電気)では、こんなこともできるのです。
サヤ(サヤエンドウのサヤ=陶の箱)に詰めた器を木炭でうずめ、強い還元をかけて黒焦げにします。
ワラが触れてる部分はガラス化し、鉄分が析出して、緋だすきという跡が焼きつきます。
能登の珠洲の土を用いてまして、それもまた楽しみ。
いろいろと勉強したやつの試しどころですね。
しはんものっかり。
サヤ詰めには、こうして目土で器を浮かす必要があります。
サヤの内側は、木炭の灰が自然釉状態になってて、底がくっついちゃうのです。
薪窯の雰囲気を出すため、灰を少々まいてみました。
どう焼き上がりますかは、窯神さまのみが知るところです。
志野組もいっせいに釉掛けがはじまってます。
志野のチャンスは、一年でこの還元回だけ!
長石単味という、石パウダーの凶悪な釉なので、施釉中の振る舞いがすべて痕跡として残ります。
だからこそ、陶器のチャンピオンなのです。
手を振りまくって、しずくを真下に流そうと必死のあずさん。
おお、うまく流れましたようで。
これがどんな風景に焼き上がるか、乞うご期待です。
ところで、「還元には粉引きや志野を!」とそそのかしすぎたせいで、その他の釉は使えないと勘違いしてる方もいそうですが、そうじゃなくて、どんな釉でも構わないのですよ。
還元の窯では、すべての色が酔っぱらいます(酸化と還元の間の中性雰囲気で窯変します)。
志野や粉引きの御本は還元でしか焼けない、という意味なので、いろいろな釉で器の変化に挑戦していただいていいのですよ。
直感でひらめいたことを全部やっちゃってくださいね。
東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園