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クローバー 匍匐(ほふく) 福福

えっ!再発ありき?

4月22日、大阪公立大学獣医臨床センターに行きました。

ココの右前足と肩甲骨を切断したところです。

近所の動物病院がココのしこりから取った細胞を検査機関に出しました。その結果を持って行きました。

その診断結果と昨年6月に撮影したMRIの画像を見て説明がありました。

ココは手術前は末梢神経鞘腫瘍と聞かされていました。
手術後に未分化細胞の悪性腫瘍と言われ驚いたのですが、今日また末梢神経鞘腫瘍とのことでした。



獣医師から

なぜ、診断名が変わるのかというと・・・

腫瘍細胞は未分化なものから特定の性質を持っているものに分かれていく。手術後、病理が調べたところ、ココの細胞は典型的な神経細胞の形をとっていなかった。その時点で分類できないから未分化細胞の肉腫と判断された。

その後、現場では神経の腫瘍に出てくる特徴を持っているのではないかと意見が分かれ、この分野でいちばん信頼の高いところが末梢神経鞘腫瘍だと判断した。





ココの腫瘍は神経沿いに発生し、場所は末梢神経鞘腫瘍がよく出るところ。

神経がダメージを受けている影響で、神経が通っている場所の筋肉が萎縮していることを考えると末梢神経鞘腫瘍と考える。

そして、ココの腫瘍はとても予後の悪いもので、同じ手術をした半数の犬が1年以内に亡くなっている。

ココは術後、1年7ヶ月目で長い寿命を獲得できている。

病理検査の結果を考えても、こんなに頑張れると正直思わなかった。

去年の6月にMRI を撮らせてもらって、今回4月って聞いた時、思ったより持ったなという印象がある。





末梢神経鞘腫瘍を手術する時、再発ありきで手術をする。なぜなら、それ位、神経を取り切るのは難しい。

同じような腫瘍が出た犬10頭のうち、再発しない犬は1頭いるかいないか。

ココは取り残した部分から外側に腫瘍が出てきた。内側にも大きくなっていると考える。

大きくなり方は個性があり、症状が全然違う。

ココは背骨に対して幸いちょっと距離があるので、今のところ他の足の症状や明確な痛みにはなっていないのではないか。





胸の上の方の腫瘍は今は2cmだけど、それが5cmになっても、10cmになってもココの寿命には全く関係ない。悪性だとしても。

内側の方で2cmのものが出来ていたら、多分死んでいる。

今後、どれだけ内側に悪さをして来るかどうか。

大事な神経、胴体の部分を支配する神経に干渉してくる。

手術しても、再発かどうか確かめるだけ。ココの寿命とか生活を良くするものではないし、危険性が0ではないものを12歳9ヶ月のココに負担をかけて検査をしても、予測通りでしたということで終わってしまう可能性が強い。





検査の画像を見るとがん細胞自体は悪いと思うが、免疫的に反応するかどうかは全然別。

ココのがんの悪さからいうと手術してから今日の経過はいい方だと思う。

病理診断書を見るとすごく早くがん細胞が増えている。

今後、いちばん初めに出てくるのは痛み。その後、手足のマヒ、むくみ、そして、うまく呼吸できなくなる。

別の場所で大きくなると失神とか咳とかえずきが出る。





痛みが出るパターンは二つ。

①神経から直接、椎間板ヘルニアを出来物が押す。

②神経を触っていなくても腫瘍自体が炎症をもつ。

痛み止めが効かなくなったら、安楽死も・・・

欧米は動物愛護の精神が高くて、虐待とかに厳しいイメージがあるが、日本よりはるかに安楽死に対するハードルは低い。

今のところ、ココはそんなに炎症が強そうに見えない。背骨の神経に触っている感じはしない。手足もマヒはなさそう。

しかし、今回の腫瘍は前に手術したところと完全に一致する。

腫瘍が大きくなるなら内側で大きくならず、外側で大きくなってくれることを祈るしかない。


◆   ◆   ◆


ココの悪性腫瘍は当初から、放射線も抗がん剤も効かないと聞いていました。

人からモエギイガイがいいと聞けば与え、ジャガイモがいいと知れば与えてきました。

ココはなかなか食べないということもあって、ささみやさつまいも、ゆで卵、納豆、大豆、ヨーグルト、チュールなどをドックフードに混ぜて、与えてきました。

ご近所の方やお客さんなどに可愛がってもらって、オキシトシンやエンドルフィンなどの幸せホルモンがたくさん出て、免疫力が高まっていると感じて来ました。

それらによって、ココは今も元気でいてくれているのではないかと思いつつ、それでも、もっと何か出来ることはないかと思っています。

前回のブログを読んで、さすったり、気功によって全身にがんが広がったワンちゃんが2年頑張って生きたとコメントを寄せてくださった方がいました。

ココは何をしてても可愛くて、愛おしくて・・・



〈この頃、ココはよく見つめて来ます。〉

手術は再発ありきと聞いて愕然としました。
手術にあたって、完全に取り除けば再発しにくいが、再発する可能性は高いと言われていました。

でも、放っておくと他の足も歩けなくなるし、呼吸ができなくなると聞いて、断脚を決断しました。

同じ手術をした犬20頭のうち半数の子は1年で亡くなっている。

早い子は3ヶ月、長い子で43ヶ月と聞いていたが、大変な思いで手術をして3ヶ月で亡くなった子の飼い主さんはどんな思いがしたでしょう?1年でも早すぎます。

ココは今のところ、よく食べ、よく走り、とても元気で痛がることもありません。

ココの生命力にかけたいと思います。

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