前回からの続きですが、カソード抵抗の代わりになりそうなトランジスタの回路を真空管アンプに実装すべく、基板の作成と、実際に音の確認をしてみました。
まずは基板の製作です。
いつもの小さなユニバーサル基板に部品を実装します。
簡単な回路なのですぐにできました。
これをアンプに実装します。カソード抵抗を取り払います。
そして、基板を取り付けてトランジスタを固定し、配線します。
出力管のバイアスを調整します。元々はIpに約40mA流していたので、これぐらいの電流になるよう、基板の半固定抵抗器を調整します。
これを両チャネル実施し、いざ試聴です。
ざっと聞いてみたところ、若干、大味な感じがします。表現がわかりにくいですが、ダンピングがあまり聞いていないような感じの音です。
そこで、DFを確認してみると、交換前はDFは4程度あったにもかかわらず、交換後は半分ぐらいに減っている。理由はわかりませんが、再度調整し、NFB用の抵抗を小さくして、DFを5程度になるようにしました。カソードバイアスに抵抗を使用した状態では、DFが4程度が精いっぱいだったのですが、トランジスタ化により、DFが5までNFBがかかるようになりました。
そこでもう一度音を確認してみると、今度は透明感があり、きれいな音の印象。にもかかわらず固さはなく、抜けがよい音がしています。しかも歪感が少なく、今までCDの音楽のこの部分で音が濁っていた、というのが解消された印象です。
これは中々期待より良い感じです。しばらく聞いていましたが、トランジスタを変えるとどうなるのか確認したくなってきました。
そこで、2SB1098から2SB566Kに変更です。HFEはそれぞれ、5000程度から200程度に下がります。
早速付け替えです。
PNP型でコレクタがGNDなので、トランジスタも直にシャーシに固定できて楽です。
再度試聴しましたが、はっきり言うと交換前後でどう音が変わったかはわかりませんでした。途中で交換作業が入るので、その間に前の音がどうだったかの記憶が薄れてしまい、交換後と比較できなくなってしまいました。しかし、交換後も中々の音がしており、これは収穫があったなという感じです。抵抗の場合よりもトランジスタを使用した方がいい感じがしますので、しばらくはこのままにして次回のオフ会で皆さんに確認しようかと思います。
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