最近仕事で忙しく、中々自作オーディオに取り組めないので、過去のものを取り上げたいと思います。
なんと、トランジスタアンプ!KE製A663というものです。
オークションに出ていたもので、これをレストアしたら面白そうと思い落札しました。なんせ、アンプづくりのために色々部品を集めていて、部品だらけなので少しでも使って有効利用しないと。
早速ですが、中身を公開。なんとメーカ製にもかかわらず、雑な配線、他にもハンダがへたっぴなところがあったりと、造りとしてはいまいち。恐らくはあまり良い工員さんを抱えていなかったのでしょう。
早速レストアですが、最初はかろうじて音が出る程度でした。そこで、まずは、傷んでいるであろう電解コンデンサの交換から。
パワーアンプ部の交換前(上)と交換後(下)
交換後の真ん中ののっぽのコンデンサは、ウェスタンのKSナンバーのものです。
その他のイコライザやトーンコントロール部も同じように変更しました。OSコンデンサも使えるところはたっぷりと。
そして部品交換後、鳴らしても若干ハムが出ている。そこで、トランスに丁度いいものがあったので、完全シールドタイプのものへ交換。電源回路はイコライザとトーン部はTL431を使用した簡単な定電圧電源へ、パワー部は、FETを使用したリップルフィルタの追加を行い、ハムはなくなりました。
なお、このころのアンプは、OTLではありますが、単電源での駆動のため電源回路も1個で済み、作るのは楽ですが、アンプの出力には直流カット用の大容量の電解コンデンサがついています。残念ながらこのコンデンサはノーマル品です。
完成後のアンプの中身はこちら。
中央が新設した電源回路で左側の灰色の四角いものが新しい電源トランスです。一番右手側にある基盤は、イコライザアンプ基板で懐かしのエルナーのARAや、イコライザ回路には銅箔のスチコンを使用しています。もちろんパスコンには、OSコンや、カップリングにフィルムコンなども使用。
完成後の音は、ほっこりと柔らかくまるで真空管アンプのようでした。このアンプは、昨年末オークションへ出品し、めでたく新しいところへ嫁入りできました。新しいご主人さんからは、出品後の評価後、数か月して「良い音でなっています」と再度評価いただきました。ありがとうございました。
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