安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

安全で暮らしやすい日本をつくりたい
そんな想いを綴っていくブログにしたいと思います

MMTを応用するには

2019-11-23 21:30:25 | 政治
前回はMMT現代貨幣理論が社会主義ととても相性が良いという話をしました

実を言うと私は。。。。今は日本語版が発行されていますけれども、
ステファニー・ケルトン教授と並ぶMMTの大家、ランダル・レイ教授のMMTの原本を読みました
英語なのでスラスラ読めるわけではなく、じっくりと翻訳しながら読んだため、時間がかかった分
色々と気がついた点がありましたね

経済に流通するお金。。。お金には2種類あり
大別するとマネタリーベースとマネーストックという、2つの概念があります
2つを簡単に箇条書きで端折って説明するとこうなります

※マネタリーベース
①日銀の中に存在する日銀当座預金と現金紙幣を合わせたものをマネタリーベースという
②日銀当座預金は基本的に市場に流通することはない
③一部例外として、日銀当座預金は紙幣と交換された場合にのみ市場に流通する
④日銀当座預金を持てるのは日本政府と民間銀行の2つだけ(他のノンバンクなどは持てない)
⑤日銀当座預金はすべて日銀の中で移転、交換が行われる

※マネーストック
⑥マネタリーベースを除く国内の通貨の総額(総量)のことをマネーストックという
⑦マネーストックはマネーサプライともいう、つまり通貨の供給量のことである
⑧銀行は信用創造によってマネーストックを増やすことができる、つまり銀行は預金の創造を行う
⑨政府が発行した小切手を銀行に持ち込むと、信用創造によって新たな預金(通貨)が銀行により発行される

この中で、あえてマネーストックの⑨番を入れておきました
この部分がMMT推進論者が強調する特徴の一つだからです
この⑨がなぜ重要なのか、それをご説明しましよう

実は、銀行の信用創造には2種類あります
一つは一般の企業や個人に貸し出しを行うことで、預金が創造されるという一般的な信用創造
もう一つが、政府のみに与えられた特権。。。つまり、政府が小切手を発行して支払いをすると、民間銀行が預金を作ることができるのです

これは実は、他の個人や、民間企業、地方自治体では出来ないことなのです
なぜなのか?。。。。それは、政府は民間銀行に口座を持たないからです
政府以外の、個人も、企業も、地方自治体も、すべて民間銀行に口座を持ち、取引を行います
例えばA自治体が小切手を発行してB建設に1千万円の支払いをすると
C銀行のA自治体の口座からD銀行のB建設の口座に1千万円が送金され、移転して終わりです
しかし、政府の場合は事情が違います
政府は民間銀行に口座を持たないので、送金ということはできません
先ほどの例と同じとすると
政府の小切手を受け取ったD銀行は、B建設の口座に1千万円と書き込む。。。これで終わりです

つまり、政府が支払いをすると世の中のマネーストックが増えるのです
だからこそ、MMT推進論者は財政拡大で政府支出を増やすことを主張するのです

ランダル・レイ教授はこれを、風呂の図を使って説明していました
要するに、世の中のお金(マネーストック)を増やしたければ、政府がお金を使え

これは理論的にも正しいのです

今回はこれぐらいにしておきましょう
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

MMTの落とし穴に気を付けよう

2019-11-23 08:32:04 | 政治
あいだがあいてしまって申し訳ありません、ちょっとだけ充電していました
今日は分かりやすくするために、あえて短く区切って日記を書く事を試みようと思います

私の尊敬する政治コメンテーターの方が、初めて本格的にMMTのことについて触れられたので
私も触発されて、”再度”MMT(現代貨幣理論)について、
MMTの問題点と、本来あるべき姿、について述べてみたいと思います

結論から申し上げると
その方がおっしゃられていたことと、私の言いたいことは共通していました
MMTは基本的に社会主義と相性が良く、社会主義政策を支える”ための”理論として使われやすい
というものです

雇用保証プログラム(ジョブ・ギャランティー・プログラム)というものがあります
これは政府によって雇用が保証される、言ってみれば国民皆公務員化政策です
もちろん、反論もあるでしょう。。。雇うのは公務員ではないという言い方もありますが
基本的に収入を保証することによって、景気をよくしようという気持ちはわからないでもない
しかし、これは基本的に、国の将来に禍根を残すことになると、私は思います

MMTが提唱するように、国がお金を発行する際に、一番問題となるのはインフレです
インフレは貨幣の過剰供給によっても起こりますが
もう一つは、国の産業の衰退によっても起こりえるのです
国の産業の衰退はなぜ起こるのか?
それは結論から言ってしまえば、国民の自助の精神が失われ、国に依存する人が増えるから
ということです
MMT提唱者には、まずスマイルズの自助論を何度も読んでください
そう言いたいですね

国が国民を丸抱えにしたり、国民の収入を国が決めるなど愚の骨頂です
そんなことをして将来の日本はどうなるのか?間違いなく。。。衰退するでしょう

ここには、大きな政府の根本的な問題があります

続きはまた今度に!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする