安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

安全で暮らしやすい日本をつくりたい
そんな想いを綴っていくブログにしたいと思います

MMTとクラウディングアウト

2019-11-27 06:23:05 | 政治
MMT現代貨幣理論を勉強なされている方には常識であるとしても
日本には、まだまだ金融についての誤解が沢山あります
クラウディングアウトという専門用語もそのたぐいで、
政府が国債発行を乱発するとクラウディングアウトが起きる。。。
これもまた、よく言われることです

クラウディングアウトとは、政府が国債を乱発することで、民間の資金が枯渇して金利が上昇
結果的に国債の信用が失われ、誰も買わない状態になり破綻する
とまあ、わかりやすく言えばそういうことです

クラウディングアウト。。。これ、実際には起きるのか?
起きる可能性はあると思います。。理論的には起きませんが。。矛盾しているようですけどね(笑
なぜなのか?そこには国債発行のメカニズムに対する大いなる”誤解”が横たわっているからです

もしクラウディングアウト現象が起きるとするならば。。。その可能性は極めて低いものですが
それは市場の”誤解の産物”以外の何者でもないと思っています
要するに、国債に対する市場の”誤解”が、パニックを引き起こす可能性はあると思うのです
しかし、それで問題が起きるかというと、おそらく、最終的には問題にはならないでしょう

基本的に日本の国債を買っているメイン顧客は銀行であるわけで
パニックを起こすのは、銀行以外の保険・証券業界や外国人投資家など
一部の購入者だけでしょう

銀行はね、政府の意向には逆らえないんですよ
巷でどれほど”国債が危ない”などと囁かれようと、「日銀が買え」と命令すれば
買わざるを得ません
不健全な状態ですが、結果的にはパニックは起きてクラウディングアウトに見えても
結局、国債は破綻することはないでしょう

それでも、本当に恐ろしい問題はあります
それは、インフレを伴う国債発行の乱発です
社会主義型のバラマキを続けていけば、そのうちそういうこともある
今回はここまでとします
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MMTについて続き

2019-11-26 10:51:53 | 政治
MMT現代貨幣理論について、私には基本的な考え方、思考パターンがあります
一言で言うと”MMTは社会主義の免罪符じゃない”、ということです
財政拡大をしてもいい、しかしその財政拡大の中身が大切だ、と、そう主張しておきたいと思います

ここで大いに参考になるのは”トランポノミクス”です
まだ英語の原書しかなく、日本語版がないので一般的には知られていませんが
トランプ大統領の考え方の中には、”政府は補助者にすぎない”
という考え方が色濃く反映されています

「国民は政府に食べさせてもらうべき存在じゃない」
「我々の自由は政府から与えられるものじゃない、神から与えられるのだ」
これはね、わかりやすく言うとソーシャリズム(社会主義)の否定なんです

時々悪い例として引き合いに出させてもらって申し訳ないのですが(笑
野村総研主任研究員リチャード・クー氏はこのようなことを語っていたそうです
「政府は無駄なことにお金をかけるほどいい、(無駄なものとして)戦艦大和でも作ってみたらどうか?」
私は戦艦大和が無駄なものであったかどうかには疑問がありますが
公共事業で無駄なものを作るほどいい。。。とは、一体なぜなのでしょうか?
それは、無駄なものなら何度でも壊して作り直して無駄にお金を浪費できるから。。なのだそうです
ああ、こりゃダメだ。。。素直にそう思いました
経済・社会構造に対する基本的な理解が欠けているように感じてなりません

”本当の無駄なものには、創意工夫、改善の意欲が生まれない”という事が分からないのは残念です
「政府が作れというから言われたものを作るだけ」
これ、典型的な社会主義型の計画経済ですね
計画経済下で単に歯ブラシを1万本作る、という計画で歯ブラシを作って
どうやったら良いものが生まれるのでしょうか?
旧ソ連が経済崩壊したのは、社会主義経済下では国が発展しない、ということを表していると思います

今、アメリカでは社会主義が蔓延し、若者の社会主義傾倒傾向が問題になっています
その理論的支柱になりつつあるのがMMT現代貨幣理論です
MMTは、決して社会主義の免罪符にしてはいけない、私は本当にそう思いますよ

むしろ、MMTをきちんと理解するには、2つのキーワードがあります
それは
①マネーストック(マネーサプライ)の増加
②インフレの抑制
です


マネーストックを増やす方法には、確かに政府がお金を使うこともありますが
そこは社会主義化傾向につながりやすい
本当に社会を発展させつつマネーストックを増加させて景気を回復させるために一番必要なのは
”政府がお金を吸い上げないこと”なのです
要するに”社会保障費や税金で国民の資産を取り上げないこと”。。。です
必要なのは、”安い税金と安い社会保障費”、なのですよ
MMTを国の成長につなげたければ、まずは税金、社会保障費を安くすべきです


インフレ抑制、これについてはね、間違いなくやるべきは”民間の”活性化です
トランプ大統領は関税を使って外国からの輸入品に制限をかけていますが
この反グローバリズムの考え方ですら、実は”自国経済の活性化”が念頭にあります
アメリカファースト、とは自国の製造業を活性化すること。。。自国製品を有利にすること
これ、計画経済とは違います
なぜなら。。。製造業が発展しなければ、次に起こるのは貨幣価値の低下。。。
つまり、日本で言えば「円」の価値が下がる、ということなんですよ
日本の製品に魅力がなくなり、買いたいものがなくなる。。。
これが、貨幣価値の低下です。。。すなわちこれがインフレと直結するのですよ
だからこそ、政府は自国の産業が発展する方向で補助的な動きをしなければならない
これもまた、典型的な”トランポノミクス”の考え方です
この考え方から言っても、政府が増税するなど根本的に間違っています
国民が自由に使えるお金を奪うことが、いかに経済に悪影響を与えるか?
これを知らない経済官僚、政治家が多すぎます

長くなりました。。。まだまだMMTについては続けていきたいと思います

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リバティーメトロンの日本語版ができたようです

2019-11-26 06:32:38 | 政治

これまで私の拙い英語訳を読んでいただき、誠にありがとうございました

リバティーメトロンは、取り敢えず日本語版ができたようです

これからも本格的な海外ニュースの保守分析サイトとしてご活用ください

リバティーメトロン日本語版はこちら↓
https://libertymetron.com/ja/
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MMTを応用するには

2019-11-23 21:30:25 | 政治
前回はMMT現代貨幣理論が社会主義ととても相性が良いという話をしました

実を言うと私は。。。。今は日本語版が発行されていますけれども、
ステファニー・ケルトン教授と並ぶMMTの大家、ランダル・レイ教授のMMTの原本を読みました
英語なのでスラスラ読めるわけではなく、じっくりと翻訳しながら読んだため、時間がかかった分
色々と気がついた点がありましたね

経済に流通するお金。。。お金には2種類あり
大別するとマネタリーベースとマネーストックという、2つの概念があります
2つを簡単に箇条書きで端折って説明するとこうなります

※マネタリーベース
①日銀の中に存在する日銀当座預金と現金紙幣を合わせたものをマネタリーベースという
②日銀当座預金は基本的に市場に流通することはない
③一部例外として、日銀当座預金は紙幣と交換された場合にのみ市場に流通する
④日銀当座預金を持てるのは日本政府と民間銀行の2つだけ(他のノンバンクなどは持てない)
⑤日銀当座預金はすべて日銀の中で移転、交換が行われる

※マネーストック
⑥マネタリーベースを除く国内の通貨の総額(総量)のことをマネーストックという
⑦マネーストックはマネーサプライともいう、つまり通貨の供給量のことである
⑧銀行は信用創造によってマネーストックを増やすことができる、つまり銀行は預金の創造を行う
⑨政府が発行した小切手を銀行に持ち込むと、信用創造によって新たな預金(通貨)が銀行により発行される

この中で、あえてマネーストックの⑨番を入れておきました
この部分がMMT推進論者が強調する特徴の一つだからです
この⑨がなぜ重要なのか、それをご説明しましよう

実は、銀行の信用創造には2種類あります
一つは一般の企業や個人に貸し出しを行うことで、預金が創造されるという一般的な信用創造
もう一つが、政府のみに与えられた特権。。。つまり、政府が小切手を発行して支払いをすると、民間銀行が預金を作ることができるのです

これは実は、他の個人や、民間企業、地方自治体では出来ないことなのです
なぜなのか?。。。。それは、政府は民間銀行に口座を持たないからです
政府以外の、個人も、企業も、地方自治体も、すべて民間銀行に口座を持ち、取引を行います
例えばA自治体が小切手を発行してB建設に1千万円の支払いをすると
C銀行のA自治体の口座からD銀行のB建設の口座に1千万円が送金され、移転して終わりです
しかし、政府の場合は事情が違います
政府は民間銀行に口座を持たないので、送金ということはできません
先ほどの例と同じとすると
政府の小切手を受け取ったD銀行は、B建設の口座に1千万円と書き込む。。。これで終わりです

つまり、政府が支払いをすると世の中のマネーストックが増えるのです
だからこそ、MMT推進論者は財政拡大で政府支出を増やすことを主張するのです

ランダル・レイ教授はこれを、風呂の図を使って説明していました
要するに、世の中のお金(マネーストック)を増やしたければ、政府がお金を使え

これは理論的にも正しいのです

今回はこれぐらいにしておきましょう
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MMTの落とし穴に気を付けよう

2019-11-23 08:32:04 | 政治
あいだがあいてしまって申し訳ありません、ちょっとだけ充電していました
今日は分かりやすくするために、あえて短く区切って日記を書く事を試みようと思います

私の尊敬する政治コメンテーターの方が、初めて本格的にMMTのことについて触れられたので
私も触発されて、”再度”MMT(現代貨幣理論)について、
MMTの問題点と、本来あるべき姿、について述べてみたいと思います

結論から申し上げると
その方がおっしゃられていたことと、私の言いたいことは共通していました
MMTは基本的に社会主義と相性が良く、社会主義政策を支える”ための”理論として使われやすい
というものです

雇用保証プログラム(ジョブ・ギャランティー・プログラム)というものがあります
これは政府によって雇用が保証される、言ってみれば国民皆公務員化政策です
もちろん、反論もあるでしょう。。。雇うのは公務員ではないという言い方もありますが
基本的に収入を保証することによって、景気をよくしようという気持ちはわからないでもない
しかし、これは基本的に、国の将来に禍根を残すことになると、私は思います

MMTが提唱するように、国がお金を発行する際に、一番問題となるのはインフレです
インフレは貨幣の過剰供給によっても起こりますが
もう一つは、国の産業の衰退によっても起こりえるのです
国の産業の衰退はなぜ起こるのか?
それは結論から言ってしまえば、国民の自助の精神が失われ、国に依存する人が増えるから
ということです
MMT提唱者には、まずスマイルズの自助論を何度も読んでください
そう言いたいですね

国が国民を丸抱えにしたり、国民の収入を国が決めるなど愚の骨頂です
そんなことをして将来の日本はどうなるのか?間違いなく。。。衰退するでしょう

ここには、大きな政府の根本的な問題があります

続きはまた今度に!!
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