福 風

心にとまった物や想いを集めて。穏やかな風が吹きますように。

涙のソウル駅  追記

2009-08-30 | 

勢いがあるうちに、もうひとつ追記しますね。

涙のソウル駅。
何故、涙なのか、聴いてやってください。

ソウル駅横にある、ロッテマートというスーパーで買い物をすれば、
土産物屋と同じものが安く買えるよ、というガイドさんからの別れ際のアドバイスを胸に、おっかなビックリで買い物をしました。

ここには日本語で書かれた店内案内パンフレットや、日本語しゃべれます的なことが書かれた、たすきを掛けている店員さんも常駐していて、結構安心して買い物ができます。ただ、レジ袋が一枚5円くらいかな?で有料です。
コチュジャン、サンゲタンのレトルト、ごま油と、これまた重たいもんばっかり買い込んで(今時日本でも買えるのにね。苦笑)、さぁ、地下鉄に乗ってホテルに帰りましょう!と駅に向かいました。ちなみにホテルまでは一駅です。

ガイド本もあるし、切符の買い方も書いてあるし、なんとかなるだろうと高をくくっていたのですがっ・・・、いざ券売機らしきものの前に立つと・・・わからないんです、買い方が。韓国語だし、コチュジャン重いし・・・。

誰かに聞こうと思っても誰もいないし、みんな忙しそうだし、コチュジャン重いし・・・。ひとまず券売機から離れて、駅員さんらしき人とか、改札口の係りの人とか探そうとしたんだけど、わかんない・・・。

・・・地下鉄はあきらめよう。タクシーだ。

そして、地上に上ると、丁度何かのデモの集会をやっていて大勢の人だかり。
その中をぬって、タクシーのマークのあるところまでやってきた。
訳わかんないけど、ここにいたら乗れるだろうと待っていると、お客さんが次々とタクシーに乗り込み、走り去っていく。

私も乗ろうと、ホテル名(英語名)を言うのだけれど、どうも運転手さんに通じない。だったらと、ガイド本にあるそのホテルのページを開いて、「ここ、ここ!」と指を指して運転手さんに見せた。

が、しかし。
タクシーの運転手さんって、結構年配の人が多いじゃないですか。
ガイド本の字が小さいから、読めないんです・・・。
本を、こー、遠ざけて必死で読もうとしてくれる人もいたんですが、
こりゃだめだ、と思うと、もう乗せてくれないんです。
そんな攻防がしばらく続き、乗車拒否が続きました。
なのに、私の後から来た人達は、みんな次々乗り込んで行っちゃうんです・・・。
悲しいじゃないですか。コチュジャンの袋握り締めて、半べそですよ、半べそ。

そしたら、それをずっと見ていたんでしょうね、タクシー整理の係りのおっちゃんが、見るに看かねて、私に声をかけてくれました。
なんて言ってるかなんて、韓国語だからさっぱりわかりませんが、
たしかにおっちゃんは、

「あんた、どこに行きたいの?」

と聞いてくれてます。
だから、おっちゃんにも本を見せながら、

「ここ、○○ホテル!(半べそ)」というと、

「よっしゃ、わかった。おっちゃんが交渉してやる。」(きっとこう言ってくれてたはず!)

といって、最前列のタクシーの運転手さんに、なにやら話をしてくれました。
そして、タクシー整理のおっちゃんが、

「話しつけたから、早く乗りなっ!」(絶対そういってた!半べそ)

といって、そのタクシーに乗るよう促してくれました。
タクシーの運転手さん、何やら怪訝そうだったけど、乗ったった。

そして、なんとかホテルまで帰り着くことができました。
考えれば、地下鉄の駅ひと駅分なんて、普通に考えたら日本でも乗車拒否にあって当然ですよね。反省・・・。
でも、その時は私もコチュジャンの重さにパニくってて、全く冷静さを欠いておりました。反省・・・。

タクシーの整理係のおじさん、ありがとう。
嫌な顔しながらも、ちゃんとホテルまで送り届けてくれた運転手さん、ありがとう。


あ~、涙のソウル駅。
演歌になりそうなネタでしょ?苦笑



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この奥に

2009-08-30 | 




久しぶりぶりの記事になります。
皆様お元気でしたか?

今年の夏は、夏らしくない夏があっという間に過ぎていったという感じでした。
お天気はいつも曇り空だったような印象なんですが、皆様の住む処はいかがだったでしょう。

いつものことながら、記事になることはそれなりに出来事としてあったものの、臆病風邪を罹ってしまい、なんとなくご無沙汰となっておりました。
ザックリ羅列すると・・・、人との別れ、夏フェス、お盆、引くに引けずのお高くついた衝動買い等々。

ですが今日は、追記するといったままの韓国旅行のひとコマについて書きます。

写真は、2日目にいった仁寺洞(インサドン)のフリー時間に歩いた路地です。
大通りからこの路地をヒョイとみたとき、なんだかとてもしっくりと、落ち着く感じを受けたんですね。そして、何かに導かれるような不思議な感覚で路地に入っていきました。何軒か、食堂のようなお店があるものの、進む先はだんだん狭くなってきて行き止まり風になったので、そこで折り返し、また大通りに戻って行きました。
大通りには大勢の人が溢れ、観光客目当てのお土産物屋さんだったり、飴細工屋さんだったり、昔の警察の民族衣装を来たパレードなどが行われていました。詳しい名前は忘れたのですが、東京の表参道ヒルズのちっちゃい版のようなショッピングモールも、これまた大勢の人でごった返していました。ただ、どこもせわしなくて、その時の私の気分じゃなかったんですね。

まだフリーの時間はあるし、どうしたものか・・・と思って考え、 “やっぱ、さっきの路地に行ってみよう”と思い立ち、再び路地に戻りました。

行き止まりかと思っていたあたりの左側に、日本語で書かれた文字をみつけ、喫茶店の類か?と思い、そろ~っと中を覗いてみました。すると、入り口付近に座り新聞を開いていた若い男の子が私に気が付き、ガバッと新聞を閉じたかと思うと、 “アンニョンハセヨ”と笑顔になり、店内へ促してくれました。
一見、お客さんは誰も居らず、どこに座ればいいもんだか迷っていると、日本語で“どこでもかまいませんよ”(だったかな?)とのこと。なので、喫茶店ぽくない、靴を脱いで座る席にあえて座ってみる。
ほどなくしてメニューを持ってきてくれた。飲むなら五味子茶(オミジャチャ)と決めていたので、迷わず注文した。一緒に韓国菓子も試してみようとオススメを聞いてみると、お茶についているものがあるので、足りなければまた注文されたらいいかと思いますとのこと。バイトくんらしきその青年は、とても上手な日本語を話してくれる。

韓国の古民家風のインテリアがいたるところに施されている店内。
今風のモダンな喫茶店がどうも好かない私には、ほんに落ち着く内装だった。


    


私の座った座敷仕様のところは、土壁の下地の竹が編んであるようなつい立を隔てて隣には椅子席があり、韓国人女性2人組みが先客でお茶を楽しんでいた。もちろん聴こえてくるのは異国の言葉、韓国語。
う~ん、私は今、旅人なのね・・・と、妙な満足感があった。





しばらくして、注文の品が運ばれてきた。
日本の茶道で使う茶碗ばりの大きな茶碗に、五味子茶がなみなみと注がれたものと、お茶請けの揚げ菓子とお餅、それにちっちゃな饅頭が添えられていた。そのボリュームにはビックリした!焼肉屋さんに行って、おかずがたくさん並べられるおもてなしと同じことなのかな?





甘くてちょっとすっぱい五味子茶をすすり、お茶菓子を食べ、 “ふぅ~。ここでお茶飲むことができただけでも、韓国に来て良かったなぁ” なんて思いながら、ゆっくりとお茶を味わい、店の雰囲気も堪能しながら、よい時間を過ごすことができた。

途中、そういえば、以前韓国に来たときもこんな感じのお店に連れて行ってもらって、母たちとお茶を飲んだなぁと思いながらいたのだが、勘定するときに、まさかとは思いながら、勇気を出してバイト青年に、
「ここって、10年くらい前からありますか?」
と聞いてみた。

バイト青年は、調理場の中にいる店長らしき人に、韓国語で通訳してくれた。
すると、店長らしき中年男性が(私と同い年くらいかなと思われる)、小さな間口のカウンターから顔をみせ、韓国語で話してくれた。
バイト青年によると、「店はありました。」とのこと。
そして、「少し店の中の位置が変わりましたか?」
と聞くと、バイト青年→店長→バイト青年と経由されてから、
「以前は調理場が向こうにありましたが、こちらに変えました。」という。

やっぱり、この店は以前に母らと一緒に連れてきてもらったお店だったんだ!
とてもとても嬉しかった!
バイト青年に、
「10年くらい前に、来たことがあるんです。そのときには竹の絵が描いてあるマッチをもらって帰りました!」
と、やや興奮して話すと、それまた通訳してくれて、
「今は禁煙だからマッチはないけれど・・・」と言って、店の名刺を手渡してくれました。

特に下調べをした訳でもなく、なんとなく惹かれて入ってみたこの路地で、
以前に連れて来てもらった喫茶店に再び廻り遇うことができたのも、なんだか運命を感じてしまいました。(大袈裟かなぁ。笑)

でも、ほんとに本当に嬉しかったなぁ。
死んだ母さんと逢えたような気もしました。

数分後。
ガイドさんと落ち合い、喫茶店で日本語の上手なバイト青年がいたと話すと、
最近は土日など、観光客向けに外国語ができるバイトの子を雇っているところが多いのだとか。私は地方暮らしだからわからないけれど、東京あたりの観光名所の喫茶店なんかでも、英語ができる学生さんを雇ってるのかな。

バイト青年がいてくれたお陰で、よりいい思い出ができました。
ありがとう、青年。
そして、以前と変わらぬゆったりとした雰囲気でお店を営み続けていてくれた店長さんにも、ありがとう。

감사합니다





入るのにちょっと勇気が要りそうな感じだけど、
なんだかいい感じだと思いませんか?





 

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64回目の終戦記念日

2009-08-15 | 想い



310万人の犠牲悼む=遺族ら参列、戦没者追悼式-64回目の終戦記念日
8月15日6時2分配信 時事通信  

64回目の終戦記念日を迎えた15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれる。天皇、皇后両陛下や麻生太郎首相、遺族らが参列。戦争で犠牲となった約310万人の冥福を祈り、平和を願う。 
 式典は正午前に開始。麻生首相が式辞を述べた後、正午に全員が1分間黙とう。天皇陛下のお言葉などに続き、遺族を代表して、父親がニューギニア島で戦死した大坪徳広さん(66)=佐賀県小城市=が追悼の辞を読み上げる。参院議長は参列するが、衆院が解散したため、衆院議長は4年ぶりの欠席となる。
 厚生労働省によると、参列を予定している遺族は4957人で、最年長は夫を亡くした101歳の女性、最年少は戦没者のひ孫に当たる3歳。高齢化と世代交代が進んでおり、戦没者の父母は2年連続でゼロとなる。 追悼行事は各地でも行われ、35都道県で計約7万人が参列を予定している。




なんだか、一年が本当に早く過ぎていく気がする。
60回目の終戦記念日から、早4年も経ったのかと思う。
同じ終戦記念日ではあるが、良しにつけ悪しきにつけ、この日の重みが変わっているのだろうと思う。

今回目にした記事を読み、“戦没者の父母(の参列)は2年連続でゼロとなる”の一文に、感慨深いものを感じた。

高齢化と世代交代。果たして本当に交代できるくらいに私達世代は学んでいるのだろうか。しっかりと伝えられるだけの見聞や知恵を、戦争体験者である人々から受け継げているだろうか。

思い出の中に、ひもじい思いなどなく育った。そんな人間に、体験者の思いがどれくらい正確に伝えられるだろうか。
楽しいはずの青春時代が、敵国への憎しみにすり替わっていたその空白の時間を、生涯胸の中に持ち続けているということがどういうことなのか、どれくらい正確に伝えられるだろう。
願わくば、存命の戦争体験者おひとりお一人の体験や思いを聴き取り、記憶媒体に記録しておきたいと思う。父親もその中のひとり。脳ミソまるごと保存できるなら、本気でそうしたいと思う。

戦争体験談が次世代に渡った時点で嘘っぽくなってしまいそうで、
戦争体験者の願う、戦争のない世界を願う気持ちとかけ離れてしまいそうで、
戦争に対してちゃんと向き合おうとする機会がなくなってしまいそうで、
でも、絶対なくしたらいけないことな訳で。

この記事を読んで、そんなことを思った。


時事ドットコム:終戦特集


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Halation

2009-08-12 | 音楽
  
            
                                   


本日発売の、秦基博ニューシングル『Halation』。
奇しくも、私めの誕生日であります。

いつもはシングルCDは購入しない主義なのですが、
自分への誕生日プレゼントにアマゾンにて購入。

何が嬉しいって、ジャケット裏面の発売日に自分の誕生日が印字されているのにテンション上がりました。
いい記念になります。
しかも、他でもない秦基博氏の、しかも、夏唄ですから、嬉しさも膨らむというものです。

肝心の曲も、ハレーションという言葉の響きから受ける感じと、夏の景色、秦くんの作り出した世界それぞれが、いい具合に混ざり合ってます。
今年の夏に見るもの・触れたもの・経験したこと・感じたことetc。
この曲と共に、心に刻み込まれていくんだろうなぁ。

さて。曲についてはこれくらいにして。

お祝いに、インド人さんがナンを焼いてくれるカレー屋さんで昼食をいただきました。
皆さんは焼きたてのナンって、食べたことありますか?
いつ食べても、何回食べても、ちょっと甘くっておいしいなぁと思います。
今日は、豆入りのポークカレーにしてみました。
辛さは一番甘いのにしてみたのですが、甘いという表現は適切でなく、
普通に辛くておいしく食べられました。

ケーキの登場しない誕生日でしたが、
食べたかったものを食べに行けたのが、何より嬉しかったかな。

がっつりアラ40に食い込んどりますが、面白そうなものを見つけたい欲望は20代辺りからちっとも変わっていません。むしろ、今のほうが強くなってるかもしれないなぁ。
しかし、神頼みするときには、“健康でありますように”が外せなくなりましたけどね。(笑)




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ソウルフード/キッチン・ストーリー

2009-08-10 | 映画



普通のレンタル店ではなく、公共の施設で借りてきた映画2本のタイトルです。
特に強く意識して借りたわけではないのですが、
観たいなと思った作品が、たまたまキッチン・食べ物繋がりの作品になりました。

まず最初に観たのは、キッチン・ストーリーです。
ノルウェーの作品なんて初めてです。

“独身男性の台所での行動パターンの調査”という土台を通じて、
知らない人同士の関わりの中から、徐々に相手の存在を受け入れてゆく様が、
登場人物それぞれの人間味ある行動で、ユーモラスにも描かれていました。

独身男性に限らず、老若男女問わず、人との関わり合い方のひとつを見ることができました。

2作目は、ソウルフード
                  
                                 


英語の作品紹介を見つけたので貼り付けてみました。
なんとなく雰囲気を感じてもらえたらいいなぁと思います。


この作品を観ながら、日本でいう盆暮れ正月の親戚が集まっている光景を思い出していました。
アメリカ南部料理と日本の料理。内容は違えど、皆が囲むたくさんの料理の持つ力というか、意味合いは、おんなじなんだなぁと思いました。

核家族化が進んでいる現代。
親戚が集まり、女子衆の手料理が並ぶ光景が、小さい頃の思い出の中に入っている子供達も、少なくなっているかもしれませんね。
ちょっと寂しい気もしますが、時代の流れとともに流され無くなってしまうものがあるということを、いっそ受け入れたほうが、楽に生きられるかもしれません。

こだわる気持ちは、やっぱり主観でしかないですものね。

いや、なんか書きたかったことと違う方向になってますが、
自分にとっては、こんな光景が繰り返し続いていく、そんな家族でありたかった(過去形?)し、子供や孫に囲まれた中で食事をするおばあちゃんになりたいなぁと思います。




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