前回まで続いた「アブラギリを活かそうレポート」は、初めて使う材でしたので、
その性質や特徴など、実際、手にとって触って、加工してみることにより、今後、販売する家具に適するかどうか検討したレポートでした。
全部で5回のレポートでは、十分に検証できた訳ではありませんが、アブラギリ材の使い方によっては、
家具材として利用できると判断しましたので、ここに新商品開発レポートとして経過を報告していきたいと思います。
なお、前回までのレポートはこちら →「アブラギリ を活かそう」 レポート1 レポート2 レポート3 レポート4 レポート5
このアブラギリ材は、屋久島森林管理署のご厚意により、今回、試験的に島内の木工家具業者へ無償で頂いたものです。
そこには、林業の支障となるアブラギリですが、伐採して捨てられてしまうよりは、
何かに活用することができれば、という想いがあってのことだと推察できます。
であれば、その気持ちをできるだけ汲み取って、カタチにしてみたいという職人魂にスイッチが入ったのでした。
まずは、残っているアブラギリ材を眺めてみる ↓
直径20〜30センチくらいの材がほとんど。
厚みは30mmの板材が多く、長さは2.5m以上。
大径木にくらべると、木取りにはそれなりの制限があり、幅広の板材を取ることは困難。
また、反りも大きく、割れや、芯が入っているものもあります。
さて、さて、どうしましょうか?
寝ても覚めても、頭の中はアブラギリ のことばかり・・・
というと大袈裟ですが、なにかを生み出す時は 四六時中 考え、
考えなくても、頭の片隅に、ちょこっと覗く程度には置いておいて、
普段の生活をしているときに、「あっコレだ!」ということが起こります。
その間、色々とアイデアは浮かぶのですが、一時の興奮で終わったり、お蔵入りになったり、
すごい発見をしたと喜んで眠りにつき、翌朝、そのアイデアをあらためて見てみると、
なんでこれが良いのか? と疑問に思うものもあり、悶々とした日々を送ったりします。
3日、4日経ち、なんとなく、ほんわりと見えてきました。
今回はハズレのアイデアなのか、どうなのか?
そのアイデアの「火」は消えることなく、それからさらに1日から2日が過ぎて、
「火」は、メラメラと『炎』となって、ぼんやりとしていたアイデアは確信へと変わっていくのです。
こうなってくると、手が勝手に、いや、勝手には動きませんが、
頭で考えるよりも、体が先に動いていくというのでしょうか、
散歩に連れ出したとき、かけ出す犬のように、先へ先へと進んでいくのです。
途中で気が変わったり、実用にはいたらず、方向転換することもありますが、
今はコレに夢中です。
レポート 2 へつづく
アブラギリで 新商品開発 レポート まとめ
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