今年の「全国高等学校野球選手権大会」は降り続く雨のため、12日の
試合から中止順延が続いていたが、15日、16日と行われ、今日も
雨の中5日目となる試合が行われ、第一試合は「大阪桐蔭7-4東海大菅生」で
8回降雨コールドとなり残る3試合はすべて中止延期となった。
今年は開幕日の初日9日の試合が中止順延となり10日に行われ、2日目の
試合も11日に無事終了・・というところまではよかったが、続く3日目の
試合が、雨によって3日も順延となり、15日に・・そして4日目の試合も
16日に行われたが、今日の第一試合は雨中での戦いとなった。
一昨日(15日)の試合は予定より3時間遅れの11時頃に試合が始まったが
9時半頃までは雨が降り続き、高校野球ファンからは雨天中止を懸念する
声が相次ぐ中、甲子園球場の整備や管理を担っている「阪神園芸」の
20人以上のスタッフが水抜きやぬかるんだ土を取り除き、外野の芝には
ローラをかけて水抜きをするなどして僅か51分でグラウンドを整え、
試合が出来る状態にしたたという。
今回、このようにグラウンド整備に活躍したのは知る人ぞ知る
お馴染みの「阪神園芸株式会社」であった。
日頃から甲子園の整備、管理に活躍中のこのプロ集団はテレビでも
取り上げられ、ネット上では「阪神園芸」がトレンド入り・・・
「見よ!これが噂の”神整備”」「職人技が光る」「匠の技」
「阪神園芸さんは人間国宝もん」などと絶賛されている。
次の話題・・・(2日続きの珍現象?)
15日に行われた試合では第一試合(4対2)を除き、残る3試合のすべて
勝利チームは1点差の勝利(3-2、2-1、7-6)となり、16日の試合でも
第一試合(7対4)を除き残る3試合のすべてが(6-0、8-0、7-0)の
完封勝ちとなった。
そしてもう一つの話題は・・・
16日の第四試合、春夏を通じて初出場の茨城県代表「鹿島学園」の
選手達のある行動に高校野球ファンからは好意的な声が沢山集まったと
いうスポーツマンらしい、また微笑ましい話題なのだが・・・
甲子園の大会では勝ったチームが先にグランドを去るのが通例であり、
一塁ベンチ側の鹿島学園は勝者である「盛岡大付属(3塁側ベンチ)」が
一塁ベンチの横の通路を通るまで待っていて、全員が拍手で勝者
「盛岡大付属」を迎え、送り出したという珍しくも清々しい光景・・・。
試合後、ツイッター上にも沢山の感動の声があったという。
まさに高校野球らしい爽やかな光景に胸が熱くなったファンも
多かっただろうと思う。
ラグビーの試合の「ノーサイド」のように試合終了とともに
戦いのあとはお互いの健闘をたたえ合うという精神が高校野球では
活かされているのだろう。
現在、試合終了を意味する「ノーサイド」という言葉は世界で
ほとんど使われておらず「フルタイム」となっているようだが、
日本では試合終了と同時に、お互いが何のわだかまりもなく
敵も味方もなく互いを尊重する紳士的な精神という意味に重きを
おいていると思いたい。
自打球やデッドボールなどでうずくまった選手に敵味方なく、
冷却スプレーを持って駆け寄る選手の姿や、治療を終えて
グラウンドに戻る選手に敵味方なく拍手を送る様子などにも
目頭が熱くなる。
まだまだ続く白熱の試合・・・
連日のミニ情報も野球ファンならではの楽しみとなる。