回転寿司の真相シリーズ206皿目 第2部/マグロの赤身・ネギトロ編
ROUND12 質の悪いマグロは植物油や着色料でトロに見せ掛ける
毒ガス兵器や練炭自殺と同じくCOを浴びせ赤くしたマグロも出回る
着色料によるマグロの身肉を赤くすることぐらいで、驚いてはいけません(苦)。もっと恐ろしく、いつまでも赤みを保持する“掟(おきて)破り”のテクニックの紹介です。海外から冷凍ブロックなど一定の大きさにカットされた形で輸入されるマグロの中には、禁止されている一酸化炭素を浴びせたものがあります。いわゆる、“COマグロ”と呼ばれるものです。こんなことまでして、マグロを赤く見せようとするのですね。
一酸化炭素と言えば、毒ガス兵器や一時ニュースで話題になった練炭自殺などを連想させます。また炭坑の炭塵(たんじん)爆発の遺体も、一様にピンク色になると聞きます。表現は不適切ながらも、マグロのCO赤色化はそれを利用したものです。台湾・フィリピン・インドネシアでは、輸出時、マグロに一酸化炭素を充填することが多いようです。但し一酸化炭素は酸素と反応し、日本に着く頃には無害になると言われます。この“COガス”による鮮度保持は、1994年に禁止されました。しかし現在でも、これらの国から輸入されるマグロは検査で引っ掛かっています。引っ掛かるということは、何かしらの痕跡があるからでしょう。気持ち悪いことは、否めません。
皮肉にも日本が開発したCOガスの利用技術は、日本のみならず世界中に使用が広がり、全く把握できていないのが実態です。対象国の輸出業者や国内の輸入業者は儲かりさえすればよく、食べ物への倫理観などないのでしょうね。元はと言えば、何度も書くように日本人のマグロに対する「赤み崇拝」です。赤いほど、新鮮と思うからです。回転寿司の真相シリーズをしっかりご覧になっている皆様なら、キハダ・メバチマグロのようにあまり赤くないマグロもあることをご存じです。併せて“赤く染められたインチキマグロ”の存在も、ご認識頂けたと存じます。
酷い実態は全ての回転寿司店を示すものではありませんが
多くの店で横行しているのも事実です。