魚を大事にしない日本人シリーズ R7-2
ROUND7 怖い!マグロのダイオキシンとメチル水銀
大海原を泳ぐマグロは環境汚染と食物連鎖によってダイオキシン汚染禍
■工業国日本は大地・近海に大量のダイオキシンをばら撒いた
ダイオキシンの怖さ1/マグロを食べる上で最初の大きな注意点は、「ダイオキシン類」の問題です。大海原を泳ぐマグロなのに、ダイオキシン類とメチル水銀などの有害物質に、相当、汚染されているのです。まずダイオキシン類の恐怖と、マグロの汚染に至る原因を説明致します。マグロに限らず魚介類全般や鯨・イルカなどの海棲哺乳類の汚染原因は、①水生生物の食物連鎖[生体濃縮] ②地球規模で汚染された大気と溶解する海のメカニズムによる影響 ③養殖マグロは、与える餌が原因です。
ダイオキシンの発生原因は、プラスチック(塩ビ)などを燃焼すると簡単にダイオキシンが発生、その他にも農薬などによるものです。大きな発生源は、日本中の工場ゴミや家庭ゴミが焼却炉で燃やされることです。また石炭の燃焼(中国の影響)などの大気汚染も、原因の1つです。正確には、DDT・PCB・ダイオキシンなどの総称を、「ダイオキシン類」と呼びます。ダイオキシン類は、222種もあります。ダイオキシン類とは、人類が作り出した最強・最悪の毒物であり、発ガン性、慢性毒性、さらには催奇形性(奇形)の恐れがあります。
補足/日本小児科学会が「奇形という用語が患者や家族の心情を傷つける表現だ」という提案に対し、日本医学会は『形態異常』に変更する見込みです。当ブログでは、その間は従来通りの表現とします。
日本は米国に比べ国土が1/25、人口は4割に過ぎませんが、焼却ゴミ量は米国の1.2倍も発生させています。最近は地方自治体における、1基100億円以上する高性能焼却炉・高温燃焼によって排出が改善されても、過去のダイオキシン類が、大量に大地や海・大気に撒き散らされていることです。規制は厳しくなっても、今でも少なからず工場からの排煙、農薬散布、家庭からも様々な生活排水などが土壌を通じ、下水道から川や近海に流れ込んでいるからです。
■日本人が摂取するダイオキシン類は9割が食品、大半が魚介類から
マグロの汚染原因①は、「食物連鎖[生体濃縮]」によるものです。ダイオキシン汚染された海水を動物プランクトンや小魚が摂取、小魚を中程度の魚が食べ、それを大型魚のマグロなどが食べます。食物連鎖の頂点に立つマグロ・カジキ類などの大型魚、寿命が長い鯨やイルカに、ダイオキシン類やメチル水銀が蓄積していく仕組みなのです。大海原を泳ぐマグロでも生体濃縮が進めば、相当な濃度に達します。それを最終的に人間が食べるので、十分、注意しなければなりません。
後号で説明しますがマグロを含む魚介類は、養殖(畜養)に比べれば、天然のほうが遥かに汚染の程度が低いものです。それでも私達が、一旦、ダイオキシン類やメチル水銀などを身体に摂り込んでしまうと、中々抜けません。魚介類は一生食べ続けていくものなので、天然魚とはいえ十分注意すべきと考えます。養殖魚の汚染の酷さは、後号でご紹介します。
日本人が摂取するダイオキシン類は、食品から約90%、大気から10%です。食品のうち、60~70%が魚介類からです。食物連鎖は学校で習いましたが、現実に我々の生活に忍び寄っていることにびっくりする次第です。ダイオキシン類は極めて変化しない・水に溶けない性質のため、減少されないまま存在します。そのため、環境汚染が著しいのです。私達自ら率先し、ダイオキシン類の原因になる塩ビやプラスチック製品を減らさなければなりません。家電・生活用品で溢れ返っている生活は、本当に幸せなことでしょうか!?