少数派シリーズ/気象・季節・暦
お正月①年賀状A|年賀はがきと年賀状の違いが分かりますか?しっかり使い分けを
■今後、正月とは・お節・雑煮・お屠蘇・門松・初詣の意味などを“2年掛かり”で説明
日本人が楽しむ「お正月」について、10回程度の連載予定です。お正月はいつまで? お節・雑煮・お屠蘇(とそ)・門松・初詣の意味、正しい年賀状の書き方などを列記します。投稿者は、実は2018年から池上彰氏のTV情報番組、テレビ朝日・林修先生の「ことば検定」、NHK番組「チコちゃんに叱られる」などを撮り溜めており、それらを参考にまとめてみました。日本人でありながら、知らないことばかりでした。自戒を込めて連載にしたので、皆様も知って頂き良いお正月をお過ごし下さい。と言いながらまず前段は、年末や年賀状のことから始めます。
■買う・作るまでが年賀はがき、書くと年賀状に
年末の忙しい時期に何ですが、皆様は年賀状を出していますか? 出す方はこの時期がやってくると、作成準備が悩ましく感じる。投稿者は恥ずかしながら、「年賀状」と「年賀はがき」の使い分けを最近知った。次の文章をよく読むと違いが分かり、間違いが3つあります。
Q.『年賀状の発売が既に始まっている。一月一日元旦の朝に届けられるよう、早くから準備したいものだ。』
【間違っている箇所(A)】
年賀状/正しくは、発売時の状態は「年賀はがき」と言う。
売り出す時は「年賀はがき」、書いて出す時には「年賀状を書く」「年賀状を出す」と使い分けする。気を付けてみると、郵便局や日本郵便のホームページでは「年賀はがきを発売中」と表記している。投稿者は、ごちゃ混ぜに使っていた。反省!
発売が既に始まっている/正しくは、「“販売”が既に始まっている」
「発売」は、売り始めること。発売が始まるでは、「始まる」の意味がダブってしまう。本当なら、「年賀はがきの販売が既に始まっている」、または「年賀はがきが既に売り出されている」とすべきでしょう。
一月一日元旦の朝/正しくは、「元旦」だけでよい。
これは、クイズ番組でよく出される間違い例。「元旦」の意味は、「一月一日朝」のことを言う。「元旦」の一言だけでよい。因みに、「旦」の字は水平線から太陽が出ること(日の出)を表す字と言われている。
下記のように書き換えると、文章がスッキリする。
A.『年賀はがきが既に売り出されている。元旦に届けられるよう、早くから準備したいものだ。』
■形式的な年賀状にこだわらず、SNSを含め人様々な年始のご挨拶でいいのでは?
ところでインターネット・スマホの影響から、年賀状の差し出し数が、年々、減少している。そのため日本郵便は、年賀はがきの販売に躍起だ。通常の年賀はがきの他にキャラクターや地域版など、かなり多数の種類を販売している。問題は、かつて郵便局の職員、非正規社員などに厳しい販売ノルマを課していたこと。職場に個人別の販売できた枚数を掲示したり、売上が悪い職員にはあからさまな圧力を掛ける。販売成績によって、職員の給料や昇格に差がついていく。販売未達成やプレッシャーに耐えられなくなった職員の中には、自分で買い取ったはがきの束を金券ショップに持ち込み、やむなくその差額を自腹負担せざるを得ない。毎年、数万から10万円・20万円を負担するのもザラだそうだ。極めて日本郵便のやり方は悪質と言える。昨今は多くの人から批判され、発行枚数を大幅に減らしノルマは撤廃の方向に向いている。しかし日本企業特有の「無言の圧力」は、なかなか消えてなくならない。
年賀はがきの販売は「ドル箱」であっても、このデジタル時代に年賀はがきを強引に売る感覚が時代遅れだ。資源の無駄遣いでもある。投稿者は、”虚礼”に近いことやメール・SNSで済むので20世紀末で「年賀状」をやめた。年齢の割には、“年賀状終い”への決断が早かったと思う。コロナ以前は上司や部下間で年末28・29日の最終出社日の飲み会でヘベレケに酔いながら、「また来年」と言い交わした数日後に年賀状が届く可笑しさ。夏目漱石など明治時代の習慣は、正月を迎えてから年賀状を書いたそうだ。考えてみれば、それが自然の姿である。現代のように年末に年賀状を書いたり、差し出すことが間違っている。さて今でも会社や上司によっては、出さないと不快感を持たれるのでなかなかやめられないかも。理想を言えば、人様々な年始のご挨拶で、いいのではないだろうか。「年賀はがき」を買った方は、『年賀状』として早めに出しましょう!正しい年賀状の書き方(言葉遣い)は、次号でご案内する。
お正月①年賀状A|年賀はがきと年賀状の違いが分かりますか?しっかり使い分けを
■今後、正月とは・お節・雑煮・お屠蘇・門松・初詣の意味などを“2年掛かり”で説明
日本人が楽しむ「お正月」について、10回程度の連載予定です。お正月はいつまで? お節・雑煮・お屠蘇(とそ)・門松・初詣の意味、正しい年賀状の書き方などを列記します。投稿者は、実は2018年から池上彰氏のTV情報番組、テレビ朝日・林修先生の「ことば検定」、NHK番組「チコちゃんに叱られる」などを撮り溜めており、それらを参考にまとめてみました。日本人でありながら、知らないことばかりでした。自戒を込めて連載にしたので、皆様も知って頂き良いお正月をお過ごし下さい。と言いながらまず前段は、年末や年賀状のことから始めます。
■買う・作るまでが年賀はがき、書くと年賀状に
年末の忙しい時期に何ですが、皆様は年賀状を出していますか? 出す方はこの時期がやってくると、作成準備が悩ましく感じる。投稿者は恥ずかしながら、「年賀状」と「年賀はがき」の使い分けを最近知った。次の文章をよく読むと違いが分かり、間違いが3つあります。
Q.『年賀状の発売が既に始まっている。一月一日元旦の朝に届けられるよう、早くから準備したいものだ。』
【間違っている箇所(A)】
年賀状/正しくは、発売時の状態は「年賀はがき」と言う。
売り出す時は「年賀はがき」、書いて出す時には「年賀状を書く」「年賀状を出す」と使い分けする。気を付けてみると、郵便局や日本郵便のホームページでは「年賀はがきを発売中」と表記している。投稿者は、ごちゃ混ぜに使っていた。反省!
発売が既に始まっている/正しくは、「“販売”が既に始まっている」
「発売」は、売り始めること。発売が始まるでは、「始まる」の意味がダブってしまう。本当なら、「年賀はがきの販売が既に始まっている」、または「年賀はがきが既に売り出されている」とすべきでしょう。
一月一日元旦の朝/正しくは、「元旦」だけでよい。
これは、クイズ番組でよく出される間違い例。「元旦」の意味は、「一月一日朝」のことを言う。「元旦」の一言だけでよい。因みに、「旦」の字は水平線から太陽が出ること(日の出)を表す字と言われている。
下記のように書き換えると、文章がスッキリする。
A.『年賀はがきが既に売り出されている。元旦に届けられるよう、早くから準備したいものだ。』
■形式的な年賀状にこだわらず、SNSを含め人様々な年始のご挨拶でいいのでは?
ところでインターネット・スマホの影響から、年賀状の差し出し数が、年々、減少している。そのため日本郵便は、年賀はがきの販売に躍起だ。通常の年賀はがきの他にキャラクターや地域版など、かなり多数の種類を販売している。問題は、かつて郵便局の職員、非正規社員などに厳しい販売ノルマを課していたこと。職場に個人別の販売できた枚数を掲示したり、売上が悪い職員にはあからさまな圧力を掛ける。販売成績によって、職員の給料や昇格に差がついていく。販売未達成やプレッシャーに耐えられなくなった職員の中には、自分で買い取ったはがきの束を金券ショップに持ち込み、やむなくその差額を自腹負担せざるを得ない。毎年、数万から10万円・20万円を負担するのもザラだそうだ。極めて日本郵便のやり方は悪質と言える。昨今は多くの人から批判され、発行枚数を大幅に減らしノルマは撤廃の方向に向いている。しかし日本企業特有の「無言の圧力」は、なかなか消えてなくならない。
年賀はがきの販売は「ドル箱」であっても、このデジタル時代に年賀はがきを強引に売る感覚が時代遅れだ。資源の無駄遣いでもある。投稿者は、”虚礼”に近いことやメール・SNSで済むので20世紀末で「年賀状」をやめた。年齢の割には、“年賀状終い”への決断が早かったと思う。コロナ以前は上司や部下間で年末28・29日の最終出社日の飲み会でヘベレケに酔いながら、「また来年」と言い交わした数日後に年賀状が届く可笑しさ。夏目漱石など明治時代の習慣は、正月を迎えてから年賀状を書いたそうだ。考えてみれば、それが自然の姿である。現代のように年末に年賀状を書いたり、差し出すことが間違っている。さて今でも会社や上司によっては、出さないと不快感を持たれるのでなかなかやめられないかも。理想を言えば、人様々な年始のご挨拶で、いいのではないだろうか。「年賀はがき」を買った方は、『年賀状』として早めに出しましょう!正しい年賀状の書き方(言葉遣い)は、次号でご案内する。