
「持続可能な五輪」にするためIOCを国連組織下に入れ健全な専門家で構成すべき

■温暖化や環境保護の観点から冬季五輪の開催可能都市は4都市に過ぎず


■札幌は重い負債が振り掛かることを分かっていて30年冬季五輪を開催したいのですか?
🎿そんな折り、札幌が2030年の冬季五輪の招致の方向に動きだしました。市民調査では、52%(市以外の道民57%)が賛成の意向を示しました。これも既号で、札幌市民のレベルが試されると書きました。と言うのも21年夏の東京オリンピックで、散々、アスリート無視、復興をダシにしてコロナ禍での開催、当初予算から大幅超過、政治が絡むいい加減さ、理念なき大会と酷評を受けたことは記憶に新しいでしょう。今年の北京冬季オリンピックでも、政治優先、汚れた五輪が再認識されたばかりです。札幌大会は競技施設だけで800億円(4割国負担)計画は過小数字で、到底、そんなもので済む訳がないでしょう。1998年長野オリンピックでも大赤字になり、20年以上掛けてやっと「借金」を返済してきたのです。その間、長野市民の医療や福祉が蔑ろにされてきたのです。お祭り気分、1972年札幌大会の再来を夢見ているのでしょう。東京も終わった後は若者を中心に重い税金負債を強いられ、数十年も払っていかねばならないのですよ。日本や中国特有の大盤振る舞い(言い換えれば経済観念なし)は、今や世界からは批判の的です。そこをバッハ会長に付け込まれ・騙され、また使い捨てにされるのも知らずに(開催の頃は引退しているでしょうが)。
🎿夏季大会は2032年まで、冬季は26年まで開催都市が決まっています。このIOC体制の下では、以降は超大国、国威発揚国、大盤振る舞いする国など同じ都市の繰り返しで、新しい”引き受け先”がなくなることが起きるのではないでしょうか。IOCのガンは、何と言っても委員が王族・貴族的身分・富裕層で握られ、言わばサロン化し平和や選手のことに関心がないのです。東京・北京を通じ、能天気・無責任、弛んだ姿を垣間見たでしょう。政治学者の姜尚中(かんさんじゅん)氏はTV番組で、IOCは「国連の下部機関(傘下)」に入るべきだと提唱していましたが、投稿者は大賛成です。たかだか民間組織にも関わらず各国首脳がバッハ会長に頭を下げることから、天狗になってしまいました。国連組織にして、さっさといい加減なメンバーを総取り換えすべきです。そして国連の理念の下に、コマーシャリズムに流れず開催都市や開催時期を適正に決めるべきです。メンバーは競技専門家を始め、平和維持・環境保全活動家・スポーツドクター・医学者・法律家など多面的視野に基づいて運営すべきと考えます。米国テレビ局・世界的大企業スポンサーとはおさらばして、国連の健全資金を運用すれば「持続可能なオリンピック」として再建できるでしょう。
