2019/6/20. 震度6強を観測した18日深夜の山形県沖の地震は、新潟県沖から北海道沖にかけて南北に延びる日本海東縁部の「ひずみ集中帯」で発生した。震源周辺は、今回のマグニチュード(M)6.7を上回るM7クラスの地震や津波が起きる可能性が指摘されている。東北大地震・噴火予知研究観測センター長の三浦哲教授(測地学)によると、震源がある日本海東縁部は東のオホーツクプレートと西のアムールプレートの衝突域。プレート境界面はできていないが、ぶつかり合ってひずみがたまり「『逆断層型』の地震が起きやすい領域」という。 過去には震源の南で新潟地震(1964年、M7.5)、北で日本海中部地震(83年、M7.7)や北海道南西沖地震(93年、M7.8)が起きた。いずれも津波を引き起こし、甚大な被害が出た。
政府の地震調査委員会は2003年6月、山形県-新潟県北部沖ではM7.7~7.5前後の地震が起こると評価。平均発生間隔は1000年以上で、30年以内に最大規模の地震が起きる可能性を「ほぼ0%」と予測していた。(注1)。 三浦教授は「日本海側は活動性があまり高くなく、発生間隔はかなり長いが、全体的に見ればM7クラスの地震はそれなりに起きている」と説明。「今回のM6.7はやや規模が小さかったものの震源の深さが14キロと浅く、津波も生じた」と指摘する。 今後の地震への警戒も欠かせない。活動は今のところ過去の同規模の地震レベルで推移しているという。 三浦教授は、前震の2日後に本震が発生した16年の熊本地震を引き合いに「今後の地震が小さくなる保証はない。近くに暮らす人々は引き続き注意が必要だ」と呼び掛けている。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190620-00000015-khks-soci
(注1)2001/4->小泉純一郎内閣->2006/9