~今月の特選句~
絵下山の眼下に光る春の海・・・文雄
大寒の底に耐えたる梅一輪・・・旭
「花衣(はなごろも)」は、この時期「春」の季語。
平安時代は、「桜襲(さくらがさね)」といわれる衣装のこと
を言ったそうだが、現在では花見の時に着る女性の晴れ着のこと。
華やかで少し派手な衣装。また、桜の花が散りかかった衣服の
ことともいわれている。
「今年また 妖気ただよひ 桜咲く・・」
桜の花は華やかだが、よく見ると妖艶でもある。特に夜桜は妖
気が漂っているように見える。妖気とは、何か凶事の起りそうな、
怪しい気配のことである。
華やかさと妖艶。桜の美しさと儚さを表している。
「花衣会」は、当会の創設者の命名だが、その想いは如何なりや。
いま改めて、この時期に想う・・。
さて皆様、春うららかな日々、いかがお過ごしでしょうか。
俳句・川柳などの短詩型文芸同好会「花衣会」では、ささやかなが
ら、毎月各自3句の作品を会報に投句し発行しています。
その作品集の発行数は、今月で133号になりました。
また、平成29年から勉強会として、句会を2ヶ月毎に開催しています。
今回は、その内容を報告いたします。
第35回「花衣会」句会開催!!
と き 令和5年 4月11日(火) 午後2時から
ところ 広島市中区基町 NTT基町ビル7階会議室
出句数 各自3句
リーダー 立川 良臣
事務局 土居 旭・濱本 文雄
今回は、その中から1句ずつ選句した作品を掲載いたします。
すみれ咲く土砂災害のまわり道・・・沖本 惠子
職辞して記念に残す明細書・・・勝島 千波
佇みて桜吹雪の独り占め・・・小林 順子
入卒業出会いと別れの花言葉・・・立川 良臣
水底に泥鮠の影春光る・・・土居 旭
呼び鈴も電話も鳴らず桜散る・・・長岡 和子
サクラ咲く野球日本世界一・・・浜本 文雄
その昔互い手を取り見つめ合い/
近頃は聞こえん振り知らんぷり(川柳)・・・松本 健三
今回も力作ありがとうございました。
終行の夫婦川柳は、身に詰まる人生句でした。
次回も健吟をお待ちしております。
*次回の勉強会は、6月13日 (火)午後2時から
会場は、NTT基町ビル7階 会議室です。
投句は、3句を4月5日迄に濱本さんまでお願いします。