へそ曲がりおじさんのひとり言

常識にとらわれるのが嫌い。
他人と同じ事が嫌い。
世の中、別な角度から見ると新しい物が見えるから。

ある可哀想な男の話

2009年08月03日 02時12分24秒 | Weblog
昼間ある集まりに参加した時の話であるが、雑談になってある人と趣味の話を始め、私がレッドビーシュリンプを飼い始めたことを話すと、即座に「あれは儲からないから止めた方が良い」と言うのである。
私が「金を儲けるつもりで飼ったわけではない」と言うと安心したようで、レッドビーシュリンプで大損をして、家ばかりか奥さんと子供まで失った男の話をしてくれた。
私は知らなかったのだが、数年前はかなりの人気があり、小さなエビ一匹に10万20万(なかには100万と言う事もあったらしいが)という値が付いて取引されていたのだそうである。
一部には大儲けした話も流されていたようで、可哀想な男も「俺も儲けてやろう」とばかり150万を注ぎ込んで始めたのだそうだが、素人が突然始めて上手く行くはずもなく、翌年さらに150万を注ぎ込む破目に陥ったという。
これで少し飼育の方は上手く行くようになり、3年目にはある程度売る事も可能になったのだが、ここで新たな難問が発生したのである。
飼育を始めて3年、エビの数は増えたが「いざ売ろうとしても販売ルートがない」という現実を前に愕然としたらしい。
飼育を始めた当時は「買ってもいいよ」と言っていたペットショップも「今は供給過剰なので、一匹300円でも・・・・」と言われたそうなのである。
仮に一匹300円で売れたとしても、注ぎ込んだ300万(ランニングコストを入れると400万以上?)を回収するには、単純に考えても「1万匹売らなければ」と言う事で、完全に挫折してしまったのだそうである。
奥さんの働きでギリギリつないでいた生活も行き詰まり、「住宅ローンが払えない」ということにもなり、「家も奥さんも子供も失い、借金だけが残る」という悲惨な結末になってしまったのだそうであるが、こんな話はいつの時代でもあることで、金儲けをしようとすれば必ずこのようなリスクが潜んでいる事に気が付くべきだろう。
「君子危うきに近寄らず」ということわざにはこのような意味も含まれていると思うのだが・・・・。
余談ではあるが、私がネットオークションで落札した価格は「一匹150円(送料などの諸経費を含めても250円ほど)」で、同じ程度の物がペットショップでは「一匹700円、十匹で6500円」で売られているのだが・・・・。
コメント
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