へそ曲がりおじさんのひとり言

常識にとらわれるのが嫌い。
他人と同じ事が嫌い。
世の中、別な角度から見ると新しい物が見えるから。

電力供給の自由化

2012年02月28日 18時47分06秒 | Weblog
福島原発の事故の保障で多額の資金を必要とする東電が「電力料金の値上げ」を発表しているが、それに伴って電力の自由化が求められている。
自由化すれば競争原理が働き、その結果として「電力料金の引き下げ」と言うことになるのだろうが、そこには大きな落とし穴があることにも気が付いてほしいものである。
日本の電力会社は各地域ごとに独占的な経営をしているが、これがどうも面白くないらしい。
だが、この考え方の根底にあるものは「都市型思考」であろう。
この考え方は「郵政の民営化」「国鉄の民営化」と同じで、地方の事などまるで考えられていない。
「民営化」すればよいと考えるのは都市部に住む人の考え方であり、ここには「地方に切捨て」と言うことは全く考えられていない。
これは、NHKと民放の関係を考えてみればよくわかるであろう。
「NHKは受信料を取るが、民法は取らない」と考える人も多いのだが、それば横において、もっと別な視点で考えてほしいものである。
それではNHKと民放の違いはと言うと「NHKは日本全国何処でも見ることが出来、見ることが出来なければ受信料は徴収しない」と言う特性を持っている。
それに対する民放はと言うと、「大都市部以外では見たくても見ることが出来ない地域がある」と言う違いを持っている。
つまり、民放は「営利第一主義」で、採算が取れない地域は切り捨てているのである。
これは最近台頭してきた「PPS」と言う電力供給組織にも言えるのである。
彼らが安く電力を供給できるのは「採算が取れない部門の切捨て」をしているためで、誰でもが供給を受けられるわけではないのだ。
更に問題なのは、緊急時のバックアップ体制が出来ておらず、何かあったときはどうするのであろうか。
東京電力を初めとする電力会社は「緊急時のバックアップ体制」を持っているため、これらのコストも電力料金い含めざるを得ず、どうしてもコスト高になってしまう。
これは法的に持つことが義務ずけられていて、それがあるからこそ停電が起きないのである。
それ以外でも、採算が取れない「人家の少ない山間僻地」でも供給しなくてはならない義務も抱えており、このような場所ではPPSによる電力供給などとても考えられない。
大都市の人間による「一票の格差」など、このことを考えれば考えられないはずだが・・・・。
都会の人間は、格差、格差と叫んでいるが、最も格差で悩んでいるのは地方の人だろう。
しかし、彼らは所詮「少数派」でしかなく、多数決で物事を決める日本の民主主義の前では何も出来ないのである。
私は東京が嫌いで今の場所に住んでいるのだが、ここも過疎化が進んでいる。
民営化や自由化は、都市部には利益をもたらしても、地方には何も恩家をもたらさない「不公平な考え方」なのである。
地方が衰退したら日本はどうなるのだ。
食料の自給率が下がり、有事のときは「飢餓列島」になるのでは・・・・。
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