NHK大河ドラマ『篤姫』では、江戸城無血開城以後の関東・北陸・東北・北海道での戦争は無かったことにされるかもしれない。
平成20年12月7日放送の第四十九回「明治前夜の再会」では、時期的には関東あるいは北陸・東北で戦をやっていたはずなのだが、ナレーションによる説明すら無かった。
最終回まで観てみないと断定はできないが、そうなる可能性はある。そんな滅茶苦茶なと思うが、何しろ、第四十八回「無血開城」で“篤姫の努力によって西郷隆盛が武力討幕路線の非を認め改心したので江戸総攻撃は中止になった”というふうに描いてしまったから、それ以後の物語に整合性を持たせるにはそういうことにする以外無い。“反戦平和”路線に転じた西郷や官軍が戦をするわけにはいかないのだ。
北陸・東北・北海道の戦場になった地域の人々にとっては、明治維新とはまさにあの戦争だったのではないか。もし、NHKが“反戦平和篤姫”の虚像を描き出すに江戸城開城以後の北陸・東北・北海道での戦を全く無かったことにしてしまったら、この地域の視聴者たちはどう思うのだろう。
彼らから苦情が来たら、製作陣らは、どう答えるつもりなのだろう。
まあ、まだ確定したわけではない。14日の最終回に注目したい。
それにしても、NHK小松帯刀は、“リベラル”のくせして女性の「人権」は平気で無視するとんでもないヤツだ。
正妻がいて妾との間には子供をもうけているのに、昔好きだった女性(篤姫)のところに押しかけて行って“昔、好きだったんです”と未練がましい告白をする。みっともないというしかない。
小松帯刀の子孫の皆さんはNHK『篤姫』を観てどう思っておられるのだろうか。
少年時代に篤姫と交流があったとか、西郷・大久保と後に袂を分かったとか、その他様々な史実と全然違う話を世間に喧伝されたら、私なら怒って抗議しているだろう。とにかく世間に名前が広まればそれでいいとは考えないと思うが。