児童文学作家を目指す日々 ver2

もう子供じゃない20代が作家を目指します。ちょっとしたお話しと日記をマイペースに更新する予定です。

きみの平和

2022-10-12 | 物語 (電車で読める程度)
黄色の花がたくさん揺れていた。

改札を通り抜けたとき、きみたちの平和を願う作品が一面に飾られていた。

そのうちのひとつが目を惹いた。

暗い夕暮れに汽車が星をまとって空を駆けている。それを学年がちがうみんなが見上げているのだ。

ある日、父を書く課題がでた。私は大きな虹と山頂に立つ父を描いた。

「めっちゃちっちゃいな。アリみたいや。」

嬉しそうにつっこむ父はその後もこっそりと持っていてくれた。


美しい景色を父に見せたかった。
それが一番の贈り物だとおもった。

んな記憶が甦って、心がうずくまった。

どんな記号よりも心が動くものだ。

その気持ちは今もここにあるのだと気づかされた。

【おわり】

回顧

2022-10-12 | 物語 (電車で読める程度)
まだ子供だった頃、毎年の初詣は「よいお話がかけますように」「いろんなお話が思い付きますように」と願っていた。

いつしか彼女とうまく行くように祈っていた。

12才の時に鮮明に覚えているのは、小説家になるために生きようと思っていたこと。

それがいつしか生きるために書こうと思うようになった。


いま目を閉じてみれば、瞼の裏に多くの物語があった。それは私自身のこれまでであった。

【おわり】