本書を読んでいくと芦屋雁之助が演じる山下清の独特なイントネーションの口調が蘇ってくる。「山下清の人と作品」で式場隆三郎が、山下清は、八幡学園(精神薄弱児の救護施設)の知能測定でIQは、70~80で軽症痴愚または魯鈍と診断された。と記載しているが、文章で自分の感情を書き残すなんて普通の人でも出来ないと思う。オイラも日記を書いてるが、とてもとても本書の足元にも及ばない。そして本書は、少年時代の戦前から戦後にかけて書かれた日記は、当時の世相を感じることが出来る。
PS 本書は拾い読みをして読んだ方が面白いと思う。