現代日本語百科   けふも  お元気ですか

gooブログはじめました!日本語百科です。
現代日本語百科 ⓒ2013gooksky

書記表記

2013-05-31 | 日本語百科
書記言語と言っていた。
記録された言葉を対象としていたからである。

書記は官吏の名称でもある。秘書もこれに類する。
書記官が総書記となって最高権力者を表すのはどういう経緯だったか。書記長と言う権力だろう。

書記はまた文字をよくすると言うので祐筆でもあった。右筆とも書き文字を扱うことは格別なことでもあったろう。

その語がそのままもとの意味のままに書記言語となると表記行動という語が対比されるようになった。
対比するのは書記と表記とその文字の似通いにあるだろうがこれは似て非なるものとして書かれた言語に対して書かれようとする言語ということになる。

しかし表記は表書きとしての語であり書き表された文字だとなるとこれだと書記と何ら変わらないことになってしまう。

だから書記が行動の意味を持っていたのだが文字記録となり表記が行動を捉えて新しく進めようとしたのであろうけれど書き表されたものと言うことになってしまっている。
書記言語が記録された文字でそれを見てそこに言葉を捉えるのは普通であろうけれど、表記と聞くと文字の種類を思い浮かべるので表記法としての規則立てをするようになった。

表記は日本語の発音をどのように書き表そうとするか、表記行動としてみるのがよい。その現われは日本語が文字を得てことばだと祖先が知ったときにその文字つまり漢字を用いて発音文字にしようと工夫したことによる。仮名文字を編み出したのである。

仮名文字はいくつもあった。一つの発音にあたる文字を一つ作るというのではなかった。のちに変体仮名と呼ばれるいくつもの書きようで文字を作って来たが、長くそれをそのままに用いてきたのはまた表記の故であろう。漢字発音を一つ一つ捉えながらいくつかの文字を日本語発音の一つにしてしまって日本語発音に対応する一つの発音に一つの文字としなかったわけである。

なぜそんなことになったか。それを想像することは古代歌謡を書き記そうとした祖先たちの遊びを知ることである。遊びであったかどうか、それも想像に難くないところで、阿我謨婆儺倶爾 をどう読むかを表記から探るようなことで、あがもはなくに とあって、吾が思はなくに と書き表したか

>「タマ」(生命力・霊力)を振り動かして活力を与える「魂振り」の呪術を意味する語であるが、一つにはタマフリに該当する漢語がないために、二つには遊離魂の観念に基づくタマシズメの要素が混入するようになったために、漢字表現は「鎮魂」でありながら、訓にはこの儀礼本来の名称であったタマフリの語が施されているのである。
土橋寛『日本語に探る古代信仰―フェティシズムから神道まで』

>阿我謨婆儺倶爾  吾が思はなくに


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。