伊丹駅前のラーメン屋さん、35年前にも、店名は変わったが同じ場所にラーメン屋さんがあった。高校を卒業して3ヶ月くらい経った頃、高校三年担任の越智先生が、四国からわざわざ就職した会社まで様子を見に来てくれて、この店で夕食をごちそうになった。生まれて初めてチャンポンを食べた。量が多いのでびっくりした記憶がある。私は危なっかしい卒業生だったのだが、越智先生があちこち回って就職した子を気にかけてくれたことは後で知った。「森、お前は棋士になったらどうや」唯一将棋で飯を食うことを奨めてくれた先生でもある。つい数年前も息子のことで相談に乗ってもらったりもしたが、私は不義理ばかりしている。越智先生のやんわりとした説得は、頑固な私には今になってありがたく思う。
フォト=ルンルン企画
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