面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「グレート・ビギン」

2006年04月06日 | 映画
年間観賞本数50本を目指して、時間があれば映画館に突撃しているが、中には期待を思い切りスカされることもあって…。

人間はいつ生まれたのか?
そもそも生命とは、いつ誕生したのか?
生命の“始まり”についての非常に貴重な映像を集めたドキュメンタリー。

確かに、映像は全て貴重なものであることはよくわかる。
人間の胎児が母親の子宮の中で、あんなに表情豊かに“暮らしている”とは知らなかった。
その映像を観るだけでも、大いに価値はある。
であるが、狂言回しが少々鼻について、せっかくの貴重な映像を堪能できない。
NHKで制作される科学ドキュメンタリーの方がいいかも、とさえ思ってしまった。

ま、1000円で観たからイイか。。

グレート・ビギン
2004年/フランス 監督・脚本:クロード・ニュリザニー&マリー・プレンヌー

テキストばっかり

2006年04月06日 | よもやま
根が不精者のため、開設以来ずっとテキストのみ
こんなイラスト文字は入れてるねんけどね→
そのうち写真も載せていくつもりではあるが、いつのことやら
そろそろぼちぼち、そろぼちと載せていきます。
そろぼち…。
吉朝師のHPにあった言葉。
誠に勝手ながら、吉朝師を偲んで使わせていただきます。

桂吉朝という噺家

2006年04月06日 | 落語
野球、映画と書いたので、落語のことを。
桂吉朝という噺家は、世間一般的に言えば知られているとは言えない落語家である。
友人・知人と落語についての話になったとき出てくる名前と言えば、米朝、三枝、鶴瓶、文珍、ざこば…といったところ。
吉朝が出てくることは、まず無い。
べかこの方がまだ出てくる(南光やで!と必ず訂正するのだが)。
ちなみに春団治という名が出ることもあるが、歴史上の人物とゴッチャになってたりする。

かく言う自分も、吉朝を知ったのは、いわゆる「落研」に入った大学1回生のとき。
とある落語会を観に行ったのだが、そこでトリをとったのが彼だった。
演目は「くっしゃみ講釈」。
枝雀のような派手さがあるわけでなく、ざこばのような行き当たりバッタリ風な口調でもない。
米朝ゆずりのオーソドックスな語り口であったが、織り込まれたギャグがスパイスのようにピリッと効いている。
噺が進むにつれ、観客はすっかり吉朝ワールドに引き込まれ、笑いどころでは爆笑に次ぐ爆笑!
一気にオチまで引っ張っていかれ、高座が終ってからも、しばらく呆然としていた。

彼の魅力は、噺が成立した当時の雰囲気を損なわずにサラッと織り込まれる“イマ風”なギャグ。
何百と落語を聞き込んでいくほどに、彼の落語の「粋」に惹かれていった。
「く~っ!そう来るかあっ!」と、一本取られた的気分を味わう快感に魅了された。

去年、彼が急に表舞台から消えたとき、いろんな噂を耳にして心配していた。
高座に復帰すると聞いてひと安心したのだが、まさかその高座が最後になるとは、夢にも思わなかった。
彼の死は文化的損失といっても過言ではない。
「死んだ子の歳を数える」主義ではないが、あまりにも惜しい、あまりにも早い死である。

合掌