面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」

2009年11月20日 | 映画
高校を退学してから、ずっとニート生活を送ってきた26歳のマ男(小池徹平)は、自分のためにビジネススーツを買ってくれた母親を事故で亡くしたことで一念発起。
就職することを決意して、ニート次代に身につけたパソコンスキルを武器に、情報処理の資格を取得する。
しかし、勇んで臨んだ就職活動では、面接試験にことごとく落ち、最終的に採用されたのが、とある小さなIT企業だった。
希望を胸に出社してみるとそこは、責任感ゼロのリーダー、お調子者のリーダーの腰巾着、挙動不審なパソコンオタク、社長の愛人である“お局さま”という、一癖も二癖もある連中ばかり。
おまけに初日からサービス残業をさせられ、しかもそれが毎日にも関わらず残業代は出ず、徹夜も頻発。
そこは正に「デスマ」の職場だった。
そんな「ブラック会社」にも、たったひとり、高いITスキルを持った人格者の先輩がいて…

「2ちゃんねる」の書き込みから生まれた、実話に基づく物語。
サービス残業、ムチャな仕事量、上司や同僚との人間関係ストレス。
それは、どんな企業であっても、多かれ少なかれ体験することだろう。
(「ありえないほどの安月給」かどうかはともかくとして…)
連日深夜まで残業し、更に日中は上司やプロジェクトのステークホルダーから責め立てられ続けたとき、誰もが「もう無理っ!」と爆発したくなる。
そこで“爆発”して辞めてしまうのか、それとも必死で歯を食いしばって踏みとどまるのか。
説教がましい話をするつもりはないが、悲惨な状況下に陥ったとしても、必ず一度は踏み止まるべきだ。

初めて過酷な状況に追い込まれたとき、その辛さに耐えずして会社をさっさと辞めてしまったなら、その後の人生は次々と会社を渡り歩くことになる確率が高い。
試練を受け入れずに去ってしまう行為は、“逃げ癖”を身につけてしまうことにつながり、一度“逃げ癖”が染み付くと負のスパイラルに陥る。
自分にとって嫌なことがある度に会社を変えることになり、いつまで経ってもキャリアを形成できず、自分の能力も向上しない。
結局、「負け続け」の人生を歩んでしまい、何も楽しいことが無いまま生涯を終えてしまうことになりかねない。
辛さに耐え、窮地を乗り切る経験は、結果的に転職することになったとしても、その後の転職を有意義なものにし、また人生を充実させることができる元となる。
限界を超えた成功体験は、必ずその人にとっての財産となるのである。

もちろん、窮地を繰り返していくうちに己を“壊して”しまっては元も子もないわけで、そのあたりは自分自身のコントロールが難しくもある。
しかしだからといって最初から挑むこともせず、避けて通ってばかりでは、人間は何も成長しないのであり、決して楽しく充実した人生にはならない。
踏み止まるという経験は、絶対的に必要なものだ。

『ホームレス中学生』では中学生を演じた小池徹平が、初めてサラリーマン役に挑戦し、新境地を開拓。
童顔な彼が26歳の中卒ニートという役柄を演じることで、世間知らずな子供のような雰囲気が出て、マ男のキャラクターがよりリアルに感じられる。

「働くとはどういうことか」を考えさせられるのみならず、自分を変えられるのは結局自分自身であるということを改めて認識させてくれる秀作。


ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない
2009年/日本  監督:佐藤祐市
出演:小池徹平、マイコ、池田鉄洋、田辺誠一、品川祐、田中圭、中村靖日、千葉雅子、森本レオ

「悪夢のエレベーター」

2009年11月19日 | 映画
小川順(斎藤工)が頭の痛みを覚えながら目を覚ますと、そこは停止したエレベーターの中。
乗り合わせているのは、チンピラ然とした刑務所帰りの男(内野聖陽)、人に触れるとその人物の過去が見えるというジョギングに向かおうとしている超能力者(モト冬樹)、自殺しようとマンションの屋上に向かう途中というゴスロリ少女(佐津川愛美)と、異様なまでにワケありの3人。
非常ボタンは故障し、持っていた携帯電話は電池切れ。
外部に助けを呼ぶこともできない閉ざされた空間で会話を交わすうち、お互いの秘密を暴露し合うハメになったその時、思いもよらぬ出来事が…

シリーズ累計40万部を突破する売上を記録した、木下半太の人気小説「悪夢シリーズ」3部作の第1弾「悪夢のエレベーター」の映画化。
監督は、俳優として味のある演技をみせるだけでなく、構成作家としても活躍が著しい堀部圭亮。
初の長編作品に挑んだことも話題となっているが、ただの話題性に踊ることなく、飽きさせずに最後まで楽しめる、良質なサスペンスタッチのコメディに仕上がっている。

観客の思惑は次々と裏切られていく展開に、何がウソで何が真実なのか分らなくなる。
話の先の予測が不可能なまま、えらいことになる(と想定される)ラストシーンまで、グイグイ引っ張られていった。
アホな自分は先を読むことをあきらめた結果、2回、3回と裏切られ、最後はうーーん…

今風なネタを織り込んだ、ちょっとザラっとしたラストが独特の余韻を残す佳作。
いや、最後はホンマにえらいことどしたなぁ(京風)。


悪夢のエレベーター
2009年/日本  監督:堀部圭亮
原作:木下半太
出演:内野聖陽、佐津川愛美、モト冬樹、斎藤工、大堀こういち、芦名星、本上まなみ

「2012」

2009年11月18日 | 映画
13日の金曜日に世界の終末を思う 2012年でおしまいって本当?(gooニュース・ひまだね英語) - goo ニュース


2009年。
惑星直列の影響で活動が活発化した太陽から噴出した、稀に見る巨大なフレアから放出された電磁波に地球の核が反応し、地球規模の地殻変動が起きる可能性が高まっていた。
地質学者のエイドリアン(キウェテル・イジョフォー)は、アメリカ大統領首席補佐官のカール(オリヴァー・プラット)に報告、事態のあまりの深刻さに愕然としながら、カールはウィルソン大統領(ダニー・グローヴァー)に情報を入れる。
大統領は先進国の首脳に呼びかけ、人類の生き残りをかけたプロジェクトを極秘裏に進めるのだった。

2012年。
作家でありながらも、金が必要でリムジンの運転手をしているジャクソン(ジョン・キューザック)が、別れた妻ケイト(アマンダ・ピート)のもとにいる子供たちを連れて、イエローストーン公園にキャンプに行くと、かつて水をたたえていた“思い出の湖”は干上がり、公園内には物々しい警護に守られた施設が建設されていた。
せっかく楽しみにしていたキャンピング予定地から追い出されたジャクソンは、私設のラジオ局で地球滅亡を唱えるチャーリー(ウディ・ハレルソン)に出会う。
彼から、地球の滅亡が迫るなかで政府は一般市民に真実を隠したまま“巨大な船”を建設し、人類の生き残りを密かに画策していると聞かされるが、とても信じられずにいた。

ロサンゼルスに突如地割れが発生し、小さな地震が頻繁に起きるようになってきたある日、ジャクソンはロシア人の大富豪を空港まで送り届けた。
二人の子供と愛人を伴ってジェット機で「逃げる」という大富豪を見届けたとき、チャーリーの言葉が真実だったと悟ったジャクソンは、空港でミニジェット機に乗り込む手はずをつけると、リムジンを駆って急ぎケイトと子供たちを迎えに行く。
時を同じくして激しく大地が揺れ始め、倒壊寸前の家から家族とケイトの“現在の恋人”を救出すると、地殻大変動によって崩壊し始めたロサンゼルスの街中を、一路空港へとひた走るのだったが…

中南米地方に多くの遺跡を残し、高度な文明を誇った古代マヤ人は、ことに天文学に優れた足跡を残している。
天文台も建設し、天体の運行を正確に把握していた彼らは3つの暦を持っていた。
そのうちのひとつである「長期暦」には、2012年12月21日までしか記録されていないという。
これを根拠にして生まれて広く流布する2012年地球滅亡説に、太陽活動の活発化という自然現象を関連付けて科学的根拠を持たせ、何となく(!?)説得力を備えた本作は、正にローランド・エメリッヒ監督の十八番。

大きく波打ち、断裂と隆起を繰り返した挙げ句、海へと沈んでいくロサンゼルス。
巨大な津波とともに、ワシントンDCに迫り来る米軍太平洋艦隊。
インドを飲み込み、ヒマラヤをも越えて押し寄せる巨大津波。
よくもまあ、こんな状況を思いついたもんだと呆れるほどの天変地異の映像は、圧巻という言葉で言い表しては、ボキャ貧の謗りを免れない。

「デイ・アフター・トゥモロー」で“高速氷河期”を巻き起こし、地球環境をリセットしたエメリッヒ監督。
今度は、地軸を移動させるほど地球全体を揺さぶり、地球そのものを再構築してしまったのだから、これはもう「ディザスター・ムービー」の最終形と言えよう。
“行くとこまで行った”彼が撮るべき映像は、もはや地球上には存在しない。
この次はどうするよ!?と、次回以降の心配までしてしまう壮大なスケールの本作は、大スクリーンでこそ堪能できる快作。

人類の“原点回帰”を示唆するラストシーンが小粋。

「これは、映画か。」
そう、これが映画だ。


2012
2009年11月21日公開/アメリカ  監督:ローランド・エメリッヒ
出演:ジョン・キューザック、アマンダ・ピート、キウェテル・イジョフォー、ダニー・グローヴァー、ウディ・ハレルソン、オリヴァー・プラット、タンディ・ニュートン

あげ足

2009年11月18日 | ニュースから
「無税ならブルネイに移住」=鳩山首相が不用意発言(時事通信) - goo ニュース


こりゃ、あげ足を取られるわな!
素直過ぎる平和な発言内容は、いかにも鳩山さんらしいが、一国の首相であるだけでなく、今は特にマスコミが「鵜の目鷹の目」で言動を注視されている時期なのだから、発言には重々気をつけなければならないわけで。

支持率が落ちてきただの、そろそろマスコミの中でもマイナス要因の羅列が始まるだろうが、まだ発足して半年も経たない政権。
国民はマスコミに踊らされることなく、浮き足立たずに見守るべきであり、冷静な叱咤激励や叱責を送らなければならない。
国民の“力”も試されているのだ。


ぶっちゃけた話。

2009年11月17日 | ニュースから
【視点】「小1プロブレム」ベテラン教員苦悩 環境変化に対応できず(産経新聞) - goo ニュース


バカ親が増えたからじゃないのか?
常識が無い親が、子供に常識を教えられるわけがないのだから。

己がまともな教育を受け、まともな育ち方をしていないカス親に、子供をまともに育てられるとは到底思えない。
己のバカさ加減を棚に上げ、子供が行儀悪いのは学校が教えないからだ!とほざく親の子供が、まともに育つわけがない。
ベンツを走らせながら給食費を払わない親の子供が、一般的な常識を備えられるとは思えない。

挙げていくとキリがないが、今の教師は本当に大変だ…


大浦みずき

2009年11月16日 | 女優
女優の大浦みずきさんが死去 元宝塚トップスター(共同通信) - goo ニュース


ビックリした!
最近、テレビなどでも見かけないと思っていたのだが、もしかして闘病生活を送っていたのか?
まだ52歳とは、「敦盛」でもあるまいし、あまりにも若すぎる。
特にファンだとか応援していたとかいうわけではないのだが、あまりにも驚いた。

ご冥福を祈るしかなく…

合掌


巻き返し…

2009年11月15日 | ニュースから
市橋容疑者通報があだに 建設会社に取引停止相次ぐ(共同通信) - goo ニュース


市橋容疑者であることに気付かずに自社で働かせていたことは、確かに軽率の謗りを受けかねないことではあるが、果たして昔で言うところの「3K」である建設現場の従業員について、どこまで素性を調べたうえで採否を決めるだろうか。
学生時代に今で言う「ガテン系」のバイトを経験したが、大学からの紹介だったものの、紹介状を持って集合場所へ行ってみると、担当者のオッサン(これがいわゆる「手配師」であると知ったのは後のこと)は紹介状を見ることもなく、自分が乗るべき車を指示されると、そのまま他のオッサン2人と共に現場へと運ばれていった。

これは極端な例としても、建設業の現場で、詳細に人物の素性を調べるという手間隙をかける余裕があるとは思えない。
今回のことで取引を停止するというのは酷ではなかろうか。
再び取引先を呼び戻すのか、新しい取引先を開拓するのか、どちらにしてもこの会社のこれからの巻き返しは非常に厳しい状況にあることは間違いない。
自分が営業担当者だったとしたらと思うと、むちゃくちゃブルーになる…


なんでEXILEなんだ?

2009年11月14日 | ニュースから
「EXILE」陛下の前で熱唱!ダンス!!(スポーツニッポン) - goo ニュース


なんか、以前に天皇の在位20周年の記念式典でEXILEが歌うという発表をニュースで見たとき、
「なんで?なんでEXILEなんだ?」
と、少し前のダイ○ハウスのCMみたいな感想を持ったものだった。

いよいよその当日、踊って歌ってパワー全開のパフォーマンス(たぶん気合は入っていたことだろう)を繰り広げる彼らの映像をニュースで見たのだが、やっぱり以前に抱いた理由の無い“違和感”はぬぐえなかった。

なんでも、式典の主催者側から、
「「幅広い世代に支持されているから」
と打診されたそうだが…
何度でも繰り返すが、なんでEXILEだったんだろう?
主催者にEXILEのファンがいたのだろうか?
実は天皇陛下ご自身がEXILEの大ファンだった!というなら驚くが。
更に美智子妃殿下が、平民の身分であったなら追っかけとなっていたであらう、というほどのEXILEファンだった!というのなら、驚天動地でありつつも、ナウいやん♪と思うのだが。
(死語の世界だが)

ふと思ったのだが、昭和天皇のときには、在位年数の節目を祝うこんな記念式典は無かったように思う。
それは陛下ご自身が固辞されていたからだろうか。
世界大戦と敗戦を経験した昭和天皇ならではの慎み深さの表れだったのか。
(今上天皇が慎み深くないと言う意味ではない、念のため)

それにしても、かえすがえす、なんでEXILEだったのだろう…?


説明

2009年11月13日 | ニュースから
市橋容疑者を逮捕、死体遺棄容疑 「何も言いたくない」(朝日新聞) - goo ニュース


弁解する必要は無いが、なぜ殺人に至ったのかの理由や事件の真相は言え!

自分が遺族なら聞きたいし、遺族で無い立場から尚更聞きたい。
聞いたからと言って何がどうなるものでもないかもしれないものの、動機が明確にならなければ今後の対策を考える一歩にすらならない。
彼には説明する義務があると考える。

どうせ死刑になるとあきらめているかもしれないが、罪を償う意思のカケラでもあるのなら、真相を語ってから死んでもらいたい。


モノポリー

2009年11月12日 | よもやま
帰宅して夕刊を見てビックリ!
ファミマがam/pmを買収しようとしているとか。

ここ数年、どんどん企業の統合が進んでいくが、なんだか世の中がゲームの「モノポリー」のようになっている気がする。

「Winner Takes All」が幸福な社会を生み出すとは思えないのだが…