南部町の里山に早い春がきた。
一面の梅林は咲き始めでまだ花の彩りは控えめだ。
青いネットは梅の収穫の時に使う大切な道具。
美しく巻かれて仕舞われているのは丁寧な作業の証。
大切に育てられた南高梅は幸せだ。
紀州の光と海風、山風に吹かれて育つ。
その果実をいただく我々も幸せを分けていただける。
背景にミカンの林が見える。
今は八朔だろうか。
梅とミカンがコラボするのはここ和歌山しかないではないか。
何とも贅沢なシーンだ。
白梅、紅梅のトンネルを歩く。
清楚な白梅。
美しい。
ピンクの八重は可愛らしい。
溌剌としたお嬢さんのよう。
幹を軸にして方円状に点在する花々はまるで惑星のよう。
冬鳥のジョウビタキ。
まだしばらくは出会えそう。
ホオジロ。
美しく囀るにはまだ春浅く。
早くあのきれいな歌が聞きたいものだ。
上空に猛禽が。
なかなか上手く撮れない。
羽の色合いと尾っぽの形はノスリだろうか。
大きく旋回しながら遠ざかる。
しばらく待ってみたがもう戻ってこなかった。
夕方が近いので寝ぐらに帰ったのかもしれない。
花と鳥と春風。
吹く風はまだ冷たく手はかじかんできたが気持ちは暖まった。
感謝。