7月31日(水)まなびの館ローズコムで、「はなちゃんのみそ汁」の著者、安武信吾さんの講演会を開催しました
講演会に先立ち、6月30日(日)には、映画「はなちゃんのみそ汁」の上映会も行いました。上映会に来られた多くの方たちが安武さんにお会いできるこの日をとても楽しみにされていたようでした。また、他支部からの参加もあり、多くの組合員のみなさんに講演を聞いていただくことができてよかったです
講演会は、千恵さんが亡くなる前にグリーンコープの組合員だった頃の配送担当の方と今年偶然再会し、再びグリーンコープの組合員になったというお話から始まりました。優しく、ユーモアを交えた語り口に、参加者のみなさんはどんどん引き込まれていくようでした。プロジェクターでオムニバス映像のエピソードを交えながらのお話を聞く中で、千恵さんが亡くなってからの11年間、娘のはなちゃんと安武さんお二人を取り巻く仲間のみなさんとの関わりによって、千恵さんの想いを引き継ぎ、あたたかく一生懸命に過ごされてきた様子がよく伝わってきました
安武さんが出版に関わった『食卓の向こう側』からは、大学生男女の一週間の食生活が紹介されました。男女ともにお菓子、ジュース類、コンビニおにぎり、コンビニ弁当、外食が一日の食事のほとんどを占めているのだそうです。衝撃を受けました!!「お金がないからコンビニで簡単に済ませる」という大学生たち。実際には、お米を炊いてごはんを食べれば、お茶碗一杯分がコンビニおにぎり一個よりもずっと安上がりで済むのに、炊飯や調理の経験がないから想像できないのだろう、と言われていました。このことにも衝撃を受けました子どもたちに体験させること、教えることの大切さがよくわかりました
以前から交流のある助産師・内田美智子さんのお話では、「食べることは生きること」、「性」と「生」や「食」はつながっている。親子での食事は、子どもが親の愛情を感じられる大切な時間。忙しい時はパック物のお総菜の場合であっても、必ずお皿に入れ替えて食べる、そうすることで子どもには、“自分は大切にされている”という思いが伝わるのだ、と言われていたそうです。また、同じく以前から交流のある、子どもが弁当を作る『弁当の日』提唱者の竹下和男さんは、子どもたち自身がお弁当を作ることにより、いつも作ってくれる人、周りの友達など、相手の立場に立った考えが持てるようになる、身近な人に感謝されることで自分の生を肯定できるようになる、子どもの行動が変わってくる、と言われていたそうです
“お父さんを喜ばせたいから台所に立つ”と言って、千恵さんの四十九日の次の日からお味噌汁作りを始めたはなちゃんも現在高校2年生。少し前には反抗期もあったそうですが、今はとても仲の良さそうな様子でしたよ。(昼食交流会の時、嬉しそうに、スマホの写真を見せてくださいました♪)「反抗期の対処方法は?」との質問には、ごはん、お弁当を毎日作り続け、我慢し、待ち続けようと思い、そして周りの方たちの支えで乗り越えることができたと思う、とお話くださいました
現在、来秋の完成を目指し、「弁当の日」のドキュメンタリー映画を撮影中だそうです。どんな映画になるのか楽しみですね
遠く九州から講演にお越しくださった安武信吾さん、本当にありがとうございました