マルメゾンの庭から

都会における田園生活のようすと工夫。

いつも見ていたい絵

2016-03-12 18:57:48 | 庭仕事

最近なぜかボッティチェリの絵が日本でみられる機会が多くなりました。以前は一度来日すると次は何年も来なかったのにボッティチェリはまだ見てからそんなたってないイメージがあります。ボッティチェリって誰という方もいらっしゃるかもしれないのでかるくご紹介を。イタリアの画家でダビンチやラファエロよりほんの少し前の人です。チマりダビンチ達の全盛期にはもう流行遅れになっていたくらいの時間のずれがあります。全盛期は科のメディチ家の華やかだった頃の時代の人です。ロレンッオ・イル・マニフィーコや弟のジュリアーのいたころで最も芸術の花開が開いた時期です。有名なのが裸のビーナスが貝殻に乗って海岸に流れ着いた「ビーナスの誕生」や「春」です。

一度は目にしていることでしょう。描いた人はこの方、サンドロ・ボッティチェリです。美術館の一角に写真撮るコーナーがありました。

後ろは今回展示してある絵の写真、手前にいるのが等身大?のオブジェ。一緒に写真撮ろうよとでも言っているようす。さておそくなりましたが今回の目的はこの美女の絵。絵が小さいのは写真の加工がうまくいってないのですみません。

この絵は実は㈱丸紅にあるのです。日本にある唯一のボッティチェリとして有名です。題名は「美しきシモネッタ」といいます。シモネッタさんは当時のフィレンツエで超美女として有名な方だった方で、詩や絵に残されていますが若くして亡くなってしまいました。美人薄命を地でいった方です。ボッティチェリは宗教画が多く残されていますが個人的にはあまり好みではありません。暗い絵が多く、生き生きとしていないからです。それに反し裸体画や美女画などは素晴らしい。肌にほんのり赤みがあり、血管を感じます。健康的な美です。肌は白く滑らか。やはり世俗画にいいものがあります。絶対いいから見てください。今回はほかにもいい絵が来ています。師匠のフィッリッポ・リッピが何点か出ており、比べてみるとその影響が感じられます。さて展覧会は2016・4・3までです、東京都美術館です。お早めに。レオナルドもいいけど少し前のフィレンツェの若く華やかな青年時代の絵もいいですよ。上野ではもう一つカラバッジオ点も開催中。こんな幸運はそうそうありません。カラバッジオ好きな方でなくても見ておきたい画家の一人です。リアルさを追求した画家で、きれいではなくどっちかというと暗く、怖い絵です。というのも彼は血気盛んすぎていつももめ事にあいついには殺人を犯しお尋ね者に。逃亡先でも絵を描いていたようです。血のイメージが付きまとい、その頃のはやりなのか切った首の絵を何枚も書いています。聖カタリナを描くときふつうキリストの婚約者としての美女で書かれるのが普通なのですが彼はキレイには描きません。切断されたばかりの血の滴る首として描かれています。こんな人ですが才能は抜きんでています。見てください。果物かごを持つ少年・ナルキッソス・マグダラのマリアの法悦・トカゲにかまれる少年・バッカスなどが有名です。私は比較的明るい「女占い師」が気に入ってます。なかなか見ることのできない画家ですのでぜひ見てください。内容が素晴らしいです。

6月12日までです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿