9月6日早朝の北海道地震、
停電
通信ダウン
交通はマヒして物流はストップ
まあジタバタしても仕方ないので家でのんびりしていた。
ポータブルの小型ガソリン発電機が役に立った。灯油ボイラーを起動できたし、小型冷蔵庫や、LED照明を1つだけ灯すことが出来た。
東日本大震災はじめ電源を喪失した被災地へのボランティア活動に持参、使用していたのだけど、まさか自分達のために使う日が来るとは思わなかったけど。
そろそろ野菜か足りなくなり始めた頃にご近所からお野菜もらったり、野菜のお礼にお風呂に入ってもらったり。
灯りのある部屋に家族みんなが集まるし、星空は綺麗だし、土鍋で炊いたご飯はうまいし。
昭和みたいで、悪くなかった。
このように、しばらく静かに生活して、
昨夜ようやく電力復旧。
昨夜は久しぶりの明かりに家族は喜びに沸いた。
「明日から普通の生活だね」と安堵しつつ眠りについた。
今朝、雨が降っているしJRも不通なので営業再開にはならなかったけど、それでも仕事をしようとパソコンを起動して久しぶりにメールを開いて絶句した。
そこで目にしたのは、
キャンセルの山だった。
「アースクァイク(地震)だからキャンセルしたい」
海外のお客さんの多くが北海道旅行のキャンセルに殺到しているのは明らかだった。
今月末から10月第1週は「国慶節」という中国、台湾、香港などの大型連休だけど、
こんな感じだから今年の北海道はどうやら
閑散期となりそうだ。
地震、大停電はなんとか凌いだ。
しかし、トドメで
「キャンセルの山」キターーー!!!
北海道地震、
最大のダメージはこれだった。
真っ青。
たぶん北海道中がそうだろう。
観光関係は今頃、真っ青になっているはずだ。
新聞にはデカデカと「計画停電」の文字。
こんな記事を見たら、
日本人だって、
北海道旅行の計画は吹っ飛ぶだろう。
まあ、こればかりは仕方ない。
天災なのだから。
※ ※ ※
昨日、
「ひとり18リットルまで」という配給のガソリンを買いに美瑛の町までオートバイで買い出しに行った。
途中、行きも帰りも、観光客にひとりも出会わなかった。レンタカーも1台も走っていない。
農家さんだけは、忙しそうに農作業に精を出している。
昔の美瑛みたいじゃないか。
僕が初めて美瑛を訪れたのは今から30年以上前。
その頃の僕はまだ「美瑛」を知らず、「富良野」だと思って今の「美瑛町美馬牛」にやってきた。
つまり、今住んでいるココだ。
観光客はほとんどいなかったし、レンタカーなど皆無だった。
オートバイでやってきた。
僕は19歳で、ひとり旅だった。
富良野から国道237を走り、
峠道で国道を離れて美馬牛小学校などがある方面へ。
まだ四季彩の丘はなく(ずっと後になってからだ)、どこまでも、ウネウネと、ひたすら畑だった。
その後ろでは十勝岳が、ぷわわわん、という感じで、
のんびり噴煙をくねらせていた。
寝転んでタバコの煙をくねらせている好好爺みたいだった。
美馬牛の景色に圧倒された。
ここだ!と思った。
あれも確か、9月の初め頃だった。
なんだか、あの頃、昔に戻ったみたいだ。
観光客のいない静かな美瑛。
静かな秋が始まる。
まあそれはそれで、悪くない気がする。
この山を乗り越えていこう。
また頑張ればいいさ。
そう思っている。