ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

【寄稿】11月29日イイニクの日に寄せて ニュージーランド南島自転車の旅

2019年11月29日 | 自転車の旅 海外


皆さま、
本日はまことに
おめでとうございます。

今年もあとわずか、
皆さまとともに、今年も無事、この日を迎えられたことを大変慶ばしく思います。

ニュージーランド南島より、
心からお祝い申し上げます。

さて。

私ことガイドの山小屋は、
今朝は朝からついておりませんでした。

ワイマテというポツンと田舎町に泊まっておりましたが、
あろうことか、
朝から雨だったのでございます。

「ちっ、雨かよ」
二度寝などしておりました。

ええ、わたくしガイドの山小屋は、
公私共に、
雨天休業でございますから。
連泊する気でおりました。

さて。
いろいろ事情がございまして、
全く余裕がございませんでしたので、
日中の写真などはございません。

なんでもワイマテの宿は満室らしく、
連泊を断られ、わたくし、
雨のなかをしぶしぶ走り出したのでございます。
ワイマテの雨は冷たかったのでございます。

昨日の気温は30度を超えたというのに、
本日は10度前後。
そんな空気が一気に混ざり合えば、
そりゃあ冷え冷えの霧雨になるでしょ、って感じです。

身に染みる冷たい雨でございました。

牛若丸、じゃなく、
咸臨丸、でもなく、
八甲田丸、でもない、
虎丸、はなまる?
あ、ティマルだ。

よろよろで、ずぶ濡れで、
ティマルという港町に
たどり着いたところから話は始まるのでございます。


わたくしの、
「レインシューズ」でございます。
完全防水。
本気のときにだけ登場いたします。


こんな感じです。
非売品。
スネ毛失礼いたしました。


これでございます。
あ、そこのニュージーランド在住の人!
「なんで?」って思いませんでした?

ニュージーランドは今年、
スーパーなどのレジ袋が完全廃止されました。
いまや、ファストフードですら、レジ袋ありません。
本当にレジ袋は姿を消してしまいました。
わたくし、
『さすがだなあ』って思いました。

大人の社会です。
英知にあふれている。
日本だと、
ああだこうだ。
どうせ議論はまとまらないんです、いつもの通りで。

『ニュージーランドいいなあ』って
ホント思います。

で、なんでわたくしが
その、
レジ袋持ってんの?
それも、
薄くて丈夫で、かつ
視認性に優れたパックンのレジ袋を、
なんで持ってんの?

ああ、はい。
雨具入れに何個か入っているのでございます。たぶん、昨年までのモノです。
なんやかやで、貯まってきますから。

そんなことよりも!

本日は、11月29日、
イイニクの日じゃあありませんか!

宿に着いて、まだ茫然とした状態で、
ぼんやり、Facebookを開きましたら、
スギヤマさん、という小田原のお祭り男さんが、
イイニクの写真をあげておりまして、
思い出させて下さったのです。

わたくし、
「ああ、やんなっちゃうな」
「疲れたし、バナナでも食って寝よっかな」
なんて思っておりましたから。
もう少しで、
本日の、この良き日を逃すところでございました。

ええ。
疲れた身体にムチ打って、
わたくし思い切って出かけました。

ええ、もちろんパックンでございます。


ありました。
わたくしを待つ、イイニクたちが。

来て良かった。


やはり、特別な日には
コレでございます。
Tボーン・ステーキ。

お祝いでございますから、
いちばんデカいのを、
600g近いのを買って参りました。
1000円もいたしましたから、決して安い買い物ではございませんが、
きょうは11月29日ですから。

広いパックンの店内には、
ビリージョエルの
などがかかっておりまして、
わたくし、
「Tell her about みっ!」ちゃっちゃっちゃっ!って、
思わず買い物カゴゆらしながらスキップしたりしたのでございます。

あ、そこのひと。
「キモ」って言いましたね?
確かにいま、
「キモっ!」って言いましたね!


そりゃもうあなた、
デカすぎますって。
007もびっくり、
ポンド超えですから。


「ああああっちちちちち、アチョウ!!!」の図。(ブルースリーふうに)


皿から飛び出す寸前でございました。
T型の骨をはさみまして、左側がサーロイン、
右側がヒレ肉の部位でございます。
牧草のみで育つ正しきニュージーランドビーフ、
良き赤肉でございます。

表面カリッと、中はサクッと焼き上がります。


良き日、良き肉。

なんやかやで、
終わり良ければ全て良し、的な、
満足な11月29日になったのでありました。

この良き日を
皆さまとともに迎えられたことを
まことに幸せに存じ奉ります。

それでは皆さま、
良き肉をお楽しみ下さいませ。

おやすみなさい。








いやらしい目線で歩くゾ クイーンズタウン ニュージーランド南島自転車の旅

2019年11月27日 | 自転車の旅 海外


カネと利権、欲望と夢
いろいろ入り乱れてゴチャゴチャな町
国際リゾート・クイーンズタウンにようこそ!


クイーンズタウンは、
いつもよりひっそりしていて、
拍子抜けした。


明らかに町に人が少ない。

みな、口々に「変だね」という。
ある人は、嵐の前の静けさだといい、
ある人は、景気の曲がり角だといい、
結局は、

静かでいいね!
10年前みたいじゃん!

ということでまとまる感じ。


みんな、
どこかのんびりしている。


あの行列ができる人気店にはさすがに行列があるものの、待ち時間は30分以内ってとこ。
行かないけど。


だからといって日本語は通じない。
一方で、
中国語のインフォメーションは至るところで見かける。中国語専門の案内所まである。
この20年で、
日中の立場は見事にひっくり返った。


湖畔の道路に面したすごい坂。
ダニーデンにあるギネス世界一の坂など、
糞食らえ。笑
あれより凄い坂などニュージーランド内には至るところにある。


俺が借りているアパートからは、
対岸との間を忙しく行き来する
蒸気貨客船TSSアーンスローがよく見える。


1912年(明治45年)建造
ダニーデンで完全に分解され、部品となって、
鉄道で内陸部の山岳地帯にあるワカティプ湖の南端、キングストン村まで運ばれた。
ワカティプ湖畔の急ごしらえのドッグで再び組み立てられた。


数々の数奇な運命ののち、現在に至る。
観光クルーズ船と誤解されがちだが、
今もれっきとした現役の貨客船である。


そういうオシャレな観光四方山話はさておき、俺は、

いやらしい目線で、
町を歩く。


同業者が気になって仕方がない。


話しを聞いたり、店内を「盗撮?」したり、

ま、その分野はいいだろ。
仕事の話はつまらんからね。


滞在中は、
基本、自炊。


自分たちでやったほうが美味しい。

毎日、誰かと会い、
メシを食い、
かつ呑み、
忙しい。


みんな大好きマヌカハニー
昔からスーパーで普通に売ってるけど、
高いよ。
10年前の3倍くらい。もっとかな?


日本では、
NZで見たことないようなマヌカハニーが数多く出回っていて、全く信用ならない。
俺は、実際にNZで昔から(注目される前から)売られている銘柄しか買わない。

自然食品とか健康食品の業者ほど怪しく胡散臭いものはないだろ。
ああいうタイプの「欲望の塊」は苦手だ。


クイーンズタウンに来て何日か過ぎると、
徐々に町に人が増えてきた。
あの店も1時間待ちくらいになってきた。

もちろん、
俺たちは違うところに行く。

湖畔の雑多なエリアにある倉庫?
に来た。
初めてだ。


ガレージの中で自家製ビールを製造して、
直売もしている。

いいねー。


ああ!ここの人たち、
滑り屋だ!


絶対そうだろ 笑
急に親しみが湧く。


日本酒『全黒』※の瓶に黒ビールを注いでもらう俺の兄弟。
兄弟はガイド業の傍ら、全黒の蔵元で働いている。
だから話が弾むみたいだ。


全黒が真っ黒。



真っ黒けっけ。

真っ黒けっけを飲んでいたら、近所に住む「えいちゃん」が遊びにきた。
2軍だった「えいちゃん」も今では勤務する店の共同経営者になった。
もう立派な、アカウント・エグゼプティブだ。

でも俺たちにとっては、
えいちゃんは、永遠に「えいちゃん」なのだ。

最後の日本酒『全黒』を飲み干すべく、
遅くまで語り合った。


楽しい時間はあっという間に過ぎていく。

6日目の朝、俺は欲望の町クイーンズタウンをひっそり後にした。


※日本酒『全黒』
ニュージーランド・クイーンズタウンの蔵元。
年々品質を上げ、今や国際的な賞を受賞するまでになった。
大使館主催のレセプションに出されるまでになる。
今年の吟醸酒、無濾過生吟醸・樽ナンバー43は絶品中の絶品。
土佐の坂本龍馬もびっくり。











おにぎりを食っている暇はない! ワカティプ湖畔を北へ キングストン ー クイーンズタウン ニュージーランド南島自転車の旅

2019年11月24日 | 自転車の旅 海外

キングストンの朝は忙しい。

朝食のパンを焼くためにトースターを
ガチャン!
とやった途端に、
俺のキャビンのブレーカーが落ちた。

照明も湯沸かしケトルもストンと落ちた。
部屋は無音になった。

フロントのピンポンを凄い勢いで連打してスタッフを呼び出し、ブレーカーをあげてもらった。
照明がつき、再び朝が動き出した。

そして、トースターを
ガチャン!

またブレーカー落ちた。

再びフロントいく。
もう、
スタッフのお姉ちゃん怒り顔。

「あなた!電気使い過ぎなのよ!」
「いったんコンセント全部抜きなさい!」
「はよ!はよ!」

若い彼女には冷静さのカケラもない。
喧嘩かよ!

本当の原因はトースターの故障で、
どうやら中でショートしているらしい。

だから、
3度目のガチャンはしない。
大人な俺。
冷静なの俺。

部屋の停電回復を見届けた俺は
怒り新党なスタッフのお姉ちゃんに
「いや、俺悪くないから」
「トースターだから、トースター」
「わかる?」

必死に説明してようやく疑いを晴らす。
お姉ちゃんも機嫌が直って新しいトースター持ってきてくれた。

やっと朝食。
パンと紅茶。
ハチミツ。

やれやれ。
朝食も大変なのだ。

朝から必死の英語全開で疲れ果て、
元気使い果たす俺。

大人はいろいろ大変。

キングストンの村はずれまで出てきた。

雨はあがった。

山は雪だったようだ。
どうりて寒い。

キングストンが離れていく。

ワカティプ湖畔を行く。
くねくね。
アップダウンも激しい。

右側は崖面で路側帯は狭い。
左側は湖側で路側帯に若干の余裕があり、
かつ、時々広場がある。

時々、通り雨に降られる。
合羽を着たり脱いだり忙しい。

雨雲の向こうは積雪。

エニシダの黄色い花が全開で咲いている。

ニュージーランド全土を覆い尽くす特定外来種で「エイリアンの侵略」に喩えられることもある悪者だが、
うーむ、
綺麗と思ってしまう非情な俺。

エニシダの向こうに通り雨の雲。
そのさらに向こうに、
クイーンズタウンの町外れが見えてきた。

割とあっという間に着いてしまう。

友と待ち合わせる。

待ち合わせ場所は郊外のフランクトンのショッピングモール。
クイーンズタウンの町は狭いしクルマが多いしゴチャゴチャなので「合流」には向かない。

腹減ったので、おにぎり。

キングストンからココまで、通り雨が頻繁で休憩する気がせずに、
何も食べずに休憩なしで走ってきたのだ。

まさか、ショッピングモールのベンチでおにぎり食べるとは。
老若男女が俺の前を通り過ぎていくが、
俺は平気。
大人だもの。

おや。
パタゴニアが傷んできたぞ。
10年間、俺の臭い汗を吸い過ぎて劣化したのだ。

やれやれ。
やあパタゴニア、よく働いたな、ご苦労さま。

修理完了。
俺、天才。

ショッピングモールのコリアン食品店で、
『キターーーー!!!!』

大人だから、大人買い。
3箱買ってしまう俺。

俺、うどん人。
Born in UDON県。

うどん
好きすぎる。





ニュージーランドで輪行するゾの巻 インバーカーギル ー キングストン ニュージーランド南島自転車の旅

2019年11月19日 | 自転車の旅 海外


インバーカーギルは雨の朝を迎えた。
日程は切迫していた。

というのも、
「クイーンズタウン」という町の宿泊を、
あらかじめ予約してあるのだ。

予約なんかするから、
日程が縛られてひっ迫するのだ、

わかってはいるのだが。

クイーンズタウンは近年国際リゾート化してバブルズタウンになった。
現代のゴールドラッシュだ。

北海道のニセコがいまそんな感じだが、
まさにニセコはクイーンズタウンの状況を10年遅れで追体験しているように見える。

そんな町だから回避したいのだが、
絶妙な位置にあり回避できない上、
僕の経営する「ガイドの山小屋」のふるさと、と言える町なので、
なおさら避けては通れない。

宿泊は高いし、混んでいるし、食い物も高いし、ヒトだらけだし。

しかし、繁栄に仕事あり。

多くの友人がこの町で暮らし、働いているから、
彼らが死にそうなくらい多忙(12月は超繁忙期)になる前の時期を選んで部屋を借りた。
みんなでメシでも食おうと。

そういうことで、今年もまた遊びに行くのだ。

あらかじめ、家具家電付きアパートメントを5日間契約しているのだが、
その日が迫っている。

直前予約や当日飛び込みでは、
まず無理だし、可能だとしたら、
『べらぼうな』金額、
例えば、一泊七万円とか、
そういうヤツしか無いのだから。

浮き世離れしたクイーンズタウンだ。

インバーカーギルからクイーンズタウンは自転車で3日の行程だが、天候待機で予備日は使ってしまった。

こうなったら、
ワープするしかない。


雨のバス停でバスを待つ。
自転車は分解して収納した。


バスきた。
しかし、
「インターシティ」(旧国鉄系の都市間バス大手)で予約したはずだが?

個人経営みたいなマイクロバスきた。


ドライバーのオッさんが、
「クイーンズタウンに行くなら乗れ」と。

やんや言う。

ん?
怪しい。

ははん、このオッさん、
個人経営やな。
白タクみたいなやつか?
インターシティの入線前にやってきて、
客を掠め取るインチキビジネスちゃうか?

ますます怪しい。
疑り深い俺。

俺の非常にマズい英語力さらにはオッさんのスコティッシュ訛りが激しすぎて、
オッさん何言ってるかわからん。

ここは、
君子危うきに近寄らず、だ。

とりあえず、そのまま待つ。

そのうち、他のヨーロッパ系夫婦のバス待ち客とオッさんの駆け引きが始まったので見物する。

あれ?
ヨーロッパ夫婦、A4にコピーした「インターシティ」の予約票持ってるゾ。
あれ?
交渉成立した?
あれ?
怪しいオッさん、予約番号リストを持ってて、ヨーロッパ夫婦をチェックしたみたいに見えた!

!!!

急いで俺も、
昨夜スマホからバス予約して保存した「バウチャー」、
つまり「予約票」をオッさんに提示しつつ確認を求めた。

ビンゴだった。

つまり、こうだ。
インバーカーギルとクイーンズタウン間は
客が少ないから地元業者への委託だか共同運行らしき様子。

あやうく置いていかれるところだったぜ!


怪しいオッさんドライバー、
インバーカーギルを発進する。


こうして俺は、
バスの人となった。

雨が激しい。


1時間走っても、
雨は降り止まない。


こんな日に自転車じゃなくて
ホントに良かった。

湖のほとりにあるキングストンという田舎村にて、
俺ひとり、バスを下車する。

雨ザーザー
ぽつんと1人、俺を残してバスは去る。

きょうはこの村のキャンプ場宿泊。
明日、ここからクイーンズタウンに向けて
自転車で走るのだ。

やや高低差の続くうねうね道で、
約60km。
やや強い西風の予報。

まあ、夕方までには着くだろう。


キャンプ場の共同キッチン
なんでもある。


鍋釜はもちろん、
食器もある。
自炊自在。


冷蔵庫は、
自分のモノには名前を書く。
しかし、
ビールはなくなる率高い。
経験上。


とりあえず、ホリデーTOP10(NZキャンプ場のチェーン)をあまり信用してない疑り深い俺は、
自分で使うモノは予め洗う。


夕方、雨があがった。


敷地内に小川が流れてるっていいな。


キャンプ場とはいえ、テント派は僅か。
日本でいうバンガローが中心だ。
いろんなタイプのキャビンがある。


以前は手作り感満載のカントリーコテージが点在していたエリアは木々を刈り払って新築のコテージが続々と誕生しつつある。
建て売り住宅団地みたいだ。

とりあえず、
空腹で死にそうなので米を炊いた。
その合間にインバーカーゴで仕入れた韓国製の「うどん」を作る。

まず、うどんを食い、
残った汁(天カスいっぱい)に炊き上がった白飯をどんどん入れて生卵を落として「雑炊」を作る。

ああ、うまい。

雑炊を食い終えて、
ようやく一息ついた。


明日は晴れるといいな。



男の仕事 男道を行く インバーカーギル ニュージーランド南島自転車の旅

2019年11月18日 | 自転車の旅 海外
インバーカーギルだ。
定宿がある。
野郎。
それは男道。

野郎。
それは、男の宿。

男の宿で
男の仕事。それは針仕事。

まずは、お股。
OK!

次のお股行こう!
俺のお股は危なく崩壊寸前だった。

裂けかけた尻を縫う。
糸が足りなくなり、色を変えたり縫い方を変えてなんとか最後まで縫う。
お尻、
OK!

もう少しで裂けるところだったな俺。

こちらは、もう一本の同じズボン。
同じものを2本持ってきた。チャリ中には短パンになり、普段は長パン。まことに旅チャリダー向きのトレッキングパンツなのだが、
この写真の一本は、
昨年の日本縦断自転車旅の途中で同じく股に穴があき、
兵庫の和田山の民宿で修理したのだ。

旅の重要装備は、
最新の機材ではない。
最も重要な装備は、
『ソーイング・セット』だ。

長くハードな旅では色んなものが痛む。
それを都度修理しながら旅を続ける。

アウトドアマンは、裁縫が命。

断言するぞ。
もっとも重要な装備は、
『ソーイングセット』

旅の夜、
男ひとり、
黙って針仕事なのだ。

これは案外と本気でそう思う。

荒いことを言うようだが、
やばい奥地で大怪我をしたとき、
どうやって傷を塞ぐ?

縫うに決まってる。
死ぬよりマシだ。

そんな究極の時というのは、
ある日突然、
案外と容易く、
やってくるものだと俺は思う。

幼い時のことだが、
外科医だった俺の父は、
俺が怪我をしたとき、家にある縫針で
麻酔もしないで傷口をさっさと縫ってしまった。
(本当は釣り針みたいなやつでやるそうだが。)
それは不思議と大して痛くなかったし、
傷はそれでOKだったのだ。

ソーイングセット。大切だ。

さて。
次。
アウトドアマンは腹ペコだ。
何か食わんと死ぬ。

肉だ。肉!
肉!
野郎の宿で肉を焼き、食す。
男の宿には男の台所がある。
自由に使えるキッチンで、豪快に肉を焼くのだ。

ワクワクするだろ?
Tボーンステーキが安かったから
買ってきた。
1キロ1000円+税。

Tボーンステーキとは、
サーロイン、ヒレ肉、分離前の
T型の骨の周囲にはサーロインandヒレ肉が合体という、
まことにありがたい部位なのである。

もう、興奮半端ない。ハアハアハア…
しかし、あと一歩及ばす、
1キロ完食はならなかった。
(翌朝食べた)

町を歩いていたら、
日本料理屋を発見。
同じ店をティマルでも見たのであまり期待はしないけど、
やはり気になる。

UDONに、
目がテン。
それにしても高っ!!

注文してるし!

めっちゃ繁盛していた。
ちなみに店員は韓国人のようで、日本語は一切通じない。

天ぷらうどん、のはずが、
鍋焼きうどん。の味。
ツユは※「お約束どおり」甘辛い。笑
ちょっと違?
だけど、それはそれ。
大変うまかった。

※ニュージーランドあるある、なのだ。甘辛くしたらキウイに受けるので、なんでも甘辛くて日本の味?って感じになっている。

隣はアジア食品店だった。
綺麗な東南アジア出身の女性が店主をしていた。

ここで、「シマヤかつをだし」を発見。
購入。
貴重品だ。

ところで、
俺の好きな人物のひとりに、
バート マンロー
というインバーカーギル出身のニュージーランド人がいる。

マンロー67歳のとき、近所の子供と話した言葉と言われている。以下

「忘れるな。夢を追わない人間は野菜と同じだ」
「どんな野菜?」と、子供。
「さあな キャベツだ そう キャベツだ」と、マンロー。

今年もマンローの博物館?にやってきた。
市内のホームセンターの店内に無造作に展示してある。

本物。実物。

映画『世界最速のインディアン』のロケ用に製作されたレプリカ。これが映画の撮影で走った。

マンローが手塩にかけたマシン実物。
ボルト、ネジの一本一本を手で締めたはずだ。

このネジも、間違いなく
マンローが手締めしたに違いない。
まだ温もりが残っている気がする。

晴れた!

と思ったら、夕立が通り過ぎていった。

インバーカーギルの天気は滅茶苦茶だ。
晴→雨→晴→大風→雨→雨→晴→大風→
みたいに、繰り返しやってくる。

チャリダー泣かせだ。

きょうの買い物。
「シマヤかつをだしの素」が何より嬉しい。

別のアジア食品店で買ったウドン。
韓国製。
生生。いいね!

早速、作ってみる。


なまなま、いや、
なかなかヤルな!

味は、最初から七味唐辛子入れちゃった感じではあるものの、
かなり「うどん」だ。
しかも関西風。

やはり、
韓国製と台湾製は信頼できるなと、
思いを強くするチャリダーであった。

てゆうか、
どんだけ「うどん」好きなんだよ俺。