ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

DAY27-28 但馬のみち 豊岡-香住-余部-鳥取 『日本列島縦断チャリの旅2020』

2020年11月26日 | 自転車の旅 国内
日本海に沿って走り続けている。
お天気が悩みの種だ。

海沿いとはいえ平地はほとんどない。
峠道が中心で、
集落ー登り坂ー下り坂ー集落ー登り坂…
こういう繰り返しエンドレス

11月下旬のこの時期はさすがに天気は安定しない。
写真は豊岡にて、晩飯の弁当買って帰り道


豊岡の町から10分も走れば再び但馬の山中に吸い込まれる
また峠道だ。


トンネル多い
峠を登り切ったら大抵暗いトンネルがある


トンネル内の歩道?歩道なのか?
油断すると落下する。


海沿いの峠道をシャリシャリ登っていたら
前方にチャリダー?


ぱちり。


但馬のみち、旧道が好き。


在りし日の余部鉄橋。
前回、ボクがここに来たのは列車転落事故(1986年12月冬の強風に煽られて列車が落下した事故)から間もない頃で、この鉄橋だった。


現在の余部鉄橋。
コンクリート橋になり鉄道部分は腰高までコンクリートの壁で囲まれていた。


峠を下ると漁港があり集落がある。
集落には一軒の造り酒屋があったりする。
昔の名残りが生きている。


山城か!
七坂八峠(標高150mくらい?)


鳥取にきた!


でも鳥取市はまだまだ先
ここを下って
その先にまたまた峠道がある


おまえはいいなぁ


ようやく鳥取市。

豊岡から鳥取まで、
旧178号線、香住、余部を経由して90km弱。
この区間は、一昨年の2018年の日本列島縦断では少し内陸の国道9号を走った。
その時と比較して比べ物にならないくらいクタクタになってしまった。

トシかなあ、なんてショックを受けていたんだけど、GPSに記録されていた本日分の「総上昇量」が
1099m!

わお。

たしかにいくつも小さな峠を越えてきたけど、
全部あわせたら
でっかい峠越えに相当するやないか。

どうりて疲れたはずだ。

現在地
北海道美瑛町美馬牛『ガイドの山小屋』から
約1530km





DAY20-22 北陸本線はえらいぞ 富山-金沢-福井-敦賀 『日本列島縦断チャリの旅2020』

2020年11月24日 | 自転車の旅 国内
日本海に沿って走り続けている。

北風の日は寒く、
南風が吹くと向かい風になってしんどい。
基本的には風は海からやってきて、
右頬を撫でていく感じだ。

主要国道は高規格道路になっていることが多く、それはICなどがある構造なので、たとえ禁止されてはいなくても自転車には向いていない。

だから僕はなるべく旧道を探す。
昭和まで主要国道だった道は今は県道になっていることが多くて、たいてい鉄道に沿っている。

北陸本線を探せば大抵旧道が見つかるから、いつも鉄道に沿ってペダルを漕ぎ続けている感じだ。

旧道沿いには城址も多くあり、春日山城以降も富山城、高岡城、金沢城、丸岡城、北庄城などの近くを通過した。

福井を過ぎて北陸本線は長大な北陸トンネルに入ってしまうが、
トンネル完成前、昭和のある時期まで使われていた旧北陸本線跡が今はトンネルなどもそのままで山里の生活道路として使われていて、自転車は鉄橋跡の道を走って山を越えて敦賀に至ることができる。

北陸路はなんともダイナミックだ。

現在地
美瑛町美馬牛『ガイドの山小屋』から、
約1300km



死にたくなければ蛍光ベスト着用だ。


主要国道 


で、歩道を走ればこういうことも。


脇道 


急停止!パチスロのコインだった〜 


福井県に入ると急に国道が荒っぽくなる


福井県あるある


旧道探して鉄道を追う


なんだか妙にレトロなラッセル車が走っていった。


これは近代的なやつ。


北陸本線に沿って走る


これだ!


この場所は、


同じ場所


いまは山里の生活道路になっている


昼メシ持ってきた


なかなかハイクオリティ!





DAY19 富山で傷んだ自転車を修理しよう 『日本列島縦断チャリの旅2020』

2020年11月15日 | 自転車の旅 国内
日本列島を縦断すると、
2000kmを少し超える。

いくつもの都道府県を経て道は続く。

同じ日本だというのに、
県をまたぐと色んな変化がある。
もちろん県民性もあるが、
「道」もまた大きく変わる。
その地方の考え方や懐具合などが、
道路にも現れるように感じる。

新潟県はかつて、
日本で最も斬新な道路先進国だった。
あの田中角栄さんの時代だ。

月日は流れ、

かつての先進的な道路は今でも地元のインフラであり続けているが、やはり設計が昔のソレなので、いろいろアレだ。

そのひとつ。
歩道段差がすごい。
間違いなく日本一。

ボクは周囲の迷惑にならぬよう
状況さえ許せばなるべく歩道に上がる。

自分がトラックの運転手なら、
自分の自転車はこう見えるはずと思う。

こうして歩道を走るから、
ボクの旅自転車は段差の度にガツンガツンと衝撃を受けてしまう。
繰り返し、繰り返し、
何十回も何百回も。

そのダメージは確実に蓄積される。

こうして、
新潟県あたりで毎回、スポークが折れる。

だから富山や金沢で、
折れたスポークを修理したい。

今回も折れた。
今回は一本。

富山で評判のいい自転車店を探したんだけど、
そこは、まさに評判どおりの店。

ふつう、通りがかりの一見サンが自転車屋さんに立ち寄って修理をお願いしても、
面倒臭がって門前払いになることが多い。

これまで何度も門前払いを経験した。
あれや、これや、
色んな言い訳のバリエーションがある。

でも。

捨てる神あれば、
拾う神あり。

富山の「ローマン」は、神。
神だったよ。

チャリダーの皆様、
覚えておいて損はない。
富山は日本列島のちょうどド真ん中。
それに、北から来たら新潟でスポークを折ってるはず。

店主はさわやかな兄さんだ。
ロード乗りだと思う。

めちゃくちゃ丁寧に作業してくれる。
たぶんボクの自転車は、
いまリムに僅かな歪みもない。
その作業を間近で見た。

いい仕事をする人は、
腕もいいけど、
性格もいい。

学んだ。

富山の「ローマン」
もしボクが富山県民なら、
勝負自転車は絶対ココで買う。
この人に任せたい。

さて。
こうして自転車のストレスから解放されたら腹が減った。
そういえば、
富山の川にはサケマスがウヨウヨいた。
どれもうまそう。

よって、
富山ではコレを食わなければ始まらない。

きょう一日は、
徐々に痛んできた古傷を労り、
富山のアレを食い、
スタバのwifiで、滞ったブログを書き、
明日また走り出そう。

本日はチャリは休み。



これはボクの自転車じゃないけど、
こうなる。


富山のローマンさん。裏の旧店舗かな。


向いのこちらに作業場があった。店は向かい合わせに2軒。


湿布も残り少なくなってきた。


晩秋の富山の川はサケマス祭り。
どれもうまそう。


よって、富山に来たら
コレを食うべし。


富山はホッとする町だなあ。
日本海側でいちばん好きな町だ。










DAY15-18 チャリダーは悩む。新潟は東北?北陸?関東?『日本列島縦断チャリの旅2020』

2020年11月15日 | 自転車の旅 国内
新潟県を走りながら、
チャリダーは悩むのだ。

新潟県って、どこに属する?

気候、言葉は東北がしっくりくるが、違うらしい。
直江津を過ぎると、北陸っぽい。
テレビをつけると、新潟は関東に属してる感(関東甲信越推し)をグイグイ推してるけど、
それは違うだろ。

関東甲信越=近畿中国四国みたいなものだから、同グループとは言い難い気がする。

長野が近いが、長野とは一線を画している感じがする。(信越、とはいうが)

越後は独自に越後なのだ。
グレート越後。
メタルざくざく、採れてた栄光。
にしても、でかいな。

走っても、走っても、
まだまだ新潟県の道は続く。

新潟市脱出は冷えた雨。
90km走り続けて、
柏崎でようやく雨あがる。

海沿いを直江津へ。
雲が早い。
旧北陸本線跡のレイルトレイルは汽車ポッポ気分だ。

糸魚川で安くてうまい魚をたっぷり食い、
アミノ酸たっぷり元気をつけて、
日本海側の難所、
親不知を越えた。

長かった新潟県が終わった。

富山県に入ると一気に空気が弛む。
豊かな日差しにアシストされて、
一気に富山市まで走る。

新潟県、デカかった。
道路の設計?が概ね田中角栄時代のままなのか、全般に歩道段差が厳しかった。
気がつけば、
後輪のスポークが一本折れていた。

前回も新潟県でスポーク2本折れたっけ。

現在地
美瑛町美馬牛『ガイドの山小屋』から、
約1110km


この辺りにいる。


新潟市を脱出するも冷たい雨。


国道は厳しいので新幹線の高架下を走る。


渡り鳥が羽を休めている。


狭いけど、ないよりマシなトンネル内の歩道。


国道8号線は海沿いを行く。
交通量はそれなりにあるが、危険なほどではない。


直江津(上越市)で立ち寄った、上杉謙信の春日山城北端の「総構え」跡。


右山頂あたりが春日山城の主郭あたり。
遠くに妙高の山々が見える。


直江津(上越市)から糸魚川は快適。


北陸本線跡が広域サイクリング道になっている。


SL時代の遺産。かっこいいなあ。


糸魚川の商店街。雁木というらしい。アーケード、ショッピングモールの先駆けだ。


これも雁木。ビル内を貫く。


日本海の魚でエナジーチャージだ!


日本海側の難所。えげつない。


トラックに揉まれているときは写真など撮れない。これはたまたま。


ここを走ってきた。親不知の最高標高地点、天嶮トンネル付近の旧道から。


最大の難所、天嶮・親不知を通過した。
これから富山県へと峠を下る。