昨晩は食事の後、いつものバーへ、
一杯飲んで帰ろうと思ったのですが、先日の「頭かち割り事件」でご迷惑をかけたバーへもご挨拶をしてと思い、結局は午前様とあいなりました。
ここのバーのママは、小枝の集合体みたいな方でガリガリもいいところ
「ママ、この前はごめんね、飲みに来たんだか血止めに来たんだかわかんなかったよね」
「大丈夫だった? しかしみんなタフだよね」
「ママも少しは肉つけて、タフになったほうがいいよ、体調悪いんでしょ」
1ヶ月ほど前から本人は風邪だと豪語していましたが、体調不良が続いているようです。
「左の肩がすごい重いんだよねぇ」
「どれどれ」
お客さんがいないことをいいことに、ママをカウンター席に座らせマッサージを始めました。プロ級と称されるほど私のマッサージは好評でありますが、手相同様、基本的には女性専門ということになっています。(....しょうがねぇなぁ中年おやじは)
背骨沿いにマッサージをしてみると
「ママ、完璧に曲がってるよ背骨」
「やっぱり? だから左が重いのかなぁ?」
「俺、いい整体の先生知ってるから一度診てもらえば? 俺はママに片思いだけどママが肩重いじゃ興ざめだから」(なんじゃそりゃ)
ここで二人組のお客さん来店、マッサージ・タイムは終了いたしました。
ここで素直に帰れば午前様もなかったのですが、この二人組の方々としばしの団らん。
「そうですか、バブさんはジャズがお好きなんですか?」と一人の方、
「僕ねぇ、聴いてみたいんだけど、何から聴いたらいいですかねぇ?」ともう一人の方、店内には「JOHN COLTRANE AND JOHNNY HARTMAN」が流れていましたが
「これもジャズでしょ? いいねぇこんなん」
ジャズといっても多種多彩で、どんな好みかわからなければ「お勧め」というものは難しいこと、聴こうという気があればいたるところでジャズは聴けるということ、そんな話をした後
「それで、これいいなぁ、聴いてみたいなぁと思ったら、そのレコードかCDを買っちゃうんですよ。ついでにジャズの棚の中からジャケットかっこいいなぁっていうのも一枚買っちゃうんですよ。それからもう一つついでにいいなぁって思って買ったCDの演奏者を見て、どの人のでもいいから同じ人が演奏している一枚を買っちゃうんですよ、それがとっかかりかな」
「ところで、バブさんが初めて買ったジャズのレコードって何でした?参考までに」
「忘れもしません、中学2年生の時、さっき流れていた人のなんですが、ジョン・コルトレーンの「CRESCENT」っていうアルバムでした。今でももってますよ....あっ、でもそのアルバムは最初に聴くにはちょっと問題あるかも知れないので、参考にしないで下さい。」
こんな話で時計は午前を指していました。
CRESCENT / JOHN COLTRANE
1964年4-7月録音
JOHN COLTRANE(ts) McCOY TYNER(p) JIMMY GARRISON(b) ELVIN JONES(ds)
1.CRESCENT
2.WISE ONE
3.BESSIE'S BLUES
4.LONNIE'S LAMENT
5.THE DRUM THING
おまけ、
何故「CRESCENT」だったのかといえば、トランペットの音にあこがれてジャズ喫茶のドアを開けた私は、トランペットではなくコルトレーンに打ちのめされてしまいました。初めて買うレコード(ジャズで)も何もわからず「コルトレーン・カルテットならなんでもいいや」的にこのアルバムを選びました。