今年も、あと1ヶ月ちょっと、昔からあまり好きな習慣とはいえない、お歳暮の季節です。
「俺んとこには、そういうの一切いらないからね、そのかし俺も贈んないから」と言い続けたこともあり、我が家では贈ることもいただくことも、すいぶんと数が減ってきました。
それでも、何件かは必ず毎年贈ってこられるので、こちらが贈らないというわけにもいかず、しぶしぶ続けているところがあります。
「私に「お歳暮」を贈る奇特なお方、今一番ほしいのは現金です。ですから、贈ったつもりで、お互い出費を抑えましょうよ。」
お歳暮といえば、「ハム」ということで(?)
先日、大阪万博のチケットが出てきたタイムカプセル(お茶箱)に入っていた、バックの中身の一つを紹介します。
これは、私が中学校の時に取得した「アマチュア無線技師」いわゆるハムの免許です。二つ折りになった免許ですが残念ながら、開いたところは紹介できません。何故か、それは中学生時代の「眉目秀麗(びもくしゅうれい)」なる私の写真が貼ってあるからであります。
(「眉目秀麗」の意味がわからない方、けして調べるようなまねは、ご遠慮下さい。もし、「眉目秀麗」が本当であれば、私は喜んで開いたところを紹介するのですから.....)
ともかく、この免許、取得はしたものの私はほとんど利用しておりません。無線機も買いませんでしたし、たまに学校の無線クラブに顔を出し、
「CQ,CQ,・・・・・・・・・・」なんてやっただけです。
あ~らもったいない、でもねこの免許、書き換えがないんですよ。だから、私、今でも立派な「アマチュア無線技師」であります。
さてさて、バックといえばこのアルバム「JACKIE'S BAG」
1959年1月18日、ブルーノートのアルフレッド・ライオンはジャッキー・マクリーンの初リーダー・セッションを録音します。計5曲を録音しましたが2曲はボツ、3曲ではアルバムにならないとしばし保留。翌年9月1日、ティナ・ブルックスとマクリーンの双頭バンドを録音します。6曲録音されますが、またまた2曲がボツ。
「よーし、それじゃあこの2回の録音を合わせてアルバムにしよう」
「2つをいっしょにして何に入れようか?........そりゃあバックだわな」
ということで、このタイトルが生まれたとか。
この話には、まだおまけがあって、マクリーンのバックに入ったのは6曲、ブルックスとの双頭バンドの録音が1曲余っています、「ストリート・シンガー」です。そこでこのブルックス作の一曲をブルックスのバックに入れることにしました。ところがアルバムタイトル「バック・トゥ・ザ・トラックス」も、タイトル番号「4052」も、デザインまでも決定していたのに欠番となってしまいます。幻の「バック・トゥ・ザ・トラックス」は80年代に入ってから発売されました。
JACKIE'S BAG / JACKIE McLEAN
1959年1月18日[1-3],1960年9月1日[4-6]録音
JACKIE McLEAN(as) PAUL CHEMBERS(b) [1-6]
DONALD BYRD(tp) SONNY CLARK(p) PHILY JOE JONES(ds) [1-3]
BLUE MITCHELL(tp) TINA BROOKS(ts) KENNY DREW(p) ART TAYLOR(ds) [4-6]
1.QUADRANGLE
2.BLUES INN
3.FIDEL
4.APPOINTMENT IN GHANA
5.A BALLAD FOR DOLL
6.ISLE OF JAVA
おまけ、
気が早いのですが、みなさんへの「クリスマス・カード」をつくってみました。よろしければご覧あれ。
「クリスマス・カード」はこちら
昨日はボジョレー・ヌーヴォーの解禁日、以前にもお話ししたコンビニのオーナーをしているM氏から、一本買うのが恒例のようになってしまいました。
友人S君と夕刻待ち合わせをし、彼のコンビニに
「2件ほど(ボジョレー・ヌーヴォーを)届けるところがあるんだけど、その後ちょっと行こう」 これは、飲みに行こうというお誘いであります。
「そりぁもう、お届けのお手伝いもいたしますよ」
2件目のお届けは、よく知った飲み屋さん、飲み屋さんといってもフレンチシェフの経験があるマスターが、洒落た料理をさりげなく出してくれる、カウンターのみのなかなかのお店であります。
するとマスターが
「せっかく持ってきてくれたんだから、みんなで味見をしよう」
との嬉しいご提案。
自分で買ったボトルを開けずに、ヌーヴォーをいただけることとなりました。
「さすがマスター、料理が合うねぇ」
一皿に何品かの料理をのせたプレートが出てまいりましたが、「苺ソースのボイルエビ」、これがワインによく合うんですねぇ、さっそくソースの作り方をきいてまいりました。(よし、休日に試してみよう)
そこそこに良い気分で飲んでいると、一人のお客様が入ってこられました。
「あらま、○△さん」とMさん
○△さんは、ギター奏者で、ギター・アンサンブルの公演や教室を開いておられるとのこと、しばし音楽話で盛り上がり、その後、もう一件のはしご、帰りはやはり午前様でした。
「あれ?まてよ、たしか去年の解禁日も、同じパターンではなかっただろうか?」
と今日もヌーヴォーをいただいておりました。(あらあら、これもまた、去年と同じだわ)
おもえば、まったく進歩無き解禁日であります。
ギター奏者○△さんの演奏を、今度聴かせていただくことになりました。それでというわけでもありませんが、今日はジム・ホールにいたしましょう。
このアルバムが発売された時、どこに行ってもかかるのがB面ばかり、「アランフェス協奏曲」は聞き飽きて、ちょっとうんざりした記憶があります。
私はこのアルバム、A面が聴き所だと今でも思っています。B面しか聴いたことのない人がもしいたら、(そんなこたぁ無いか) そんな方は是非ともA面をお聴き下さい。
CONCIERTO / JIM HALL
1975年4月録音
JIM HALL(g) CHET BAKER(tp) PAUL DESMOND(as) ROLAND HANNA(p) RON CARTER(b) STEVE GADD(ds)
1.YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO
2.TWO'S BLUES
3.THE ANSWER IS YES
4.CONCIERTO DE ARANJUEZ
帰宅すると、母がどこから見付けてきたのか、私の料理本をみながらなにやらブツブツ言っています。
「だめだな、つまみばっかりだ」
「旨そうだけど、こんなに材料買ってたら大変だぁ、お金かかっちゃって」
以前に休日の日は私が夕食をつくるというお話しをしたかと思います。
昔から、食べることもつくることも(もちろん飲むことも)好きだった私は、飲みに行ったとき、板さんの手元をみるのが楽しみで、調理の方法を訊いたりしちゃいます。
いつの間にか料理本も買っちゃったりして.......ははは
ところが不思議なもので、つくるものがどうしてもつまみっぽくなってしまいます。
休日に夕食をつくるようになって、やっと少しおかずらしくなってきましたけどね。
最初の頃は、料理本のレシピもずいぶん参考にさせていただきましたが、最近はほとんどみることもなくなりました、慣れというのは本当に怖い、調味料などほとんど目分量、「こりゃあ揚げてから煮た方がいいかな」とか「○△だしにしようか」とか、適当につくってしまいます。
最近は、あずきさんのブログなんかを参考にさせていただきながら、なんて呼んだらよいのかわからないものまでつくっちゃったりして.....
ただいま、バーボンにあう料理を、少しずつ研究挑戦中であります。
友人にいただいた、このグラスとプレートの前にピッタリの料理が出来上がったら、写真でもアップしますのでお楽しみに(いつになるかは約束しませんが)
おっと、撮影用に一杯注いじゃいました、なんだもったいないから飲まなくちゃいけないじゃないか。
さて、今日の一枚ですが、ウイントン・ケリーにしてみました。
このとき、マイルス・グループの一員だったウイントン・ケリー、ヨーロッパ遠征から帰って間もない録音でしょうか、
このトリオのメンバーをみると、マイルス・グループのリズム・セッションという感じがしますが、ケリーとフリー・ジョーがマイルスのバンドで共演したことは、たしか無いはずです。(違ったかなぁ?)
ウイントン・ケリーがマイルスのバンドに加わったときには、ドラムはジミー・コブに代わっちゃった後でしたよねぇ?
まぁ、ともかく、このアルバムも、けっこうバーボンにあいますよ。
KELLY AT MIDNITO / WYNTON KELLY
1960年4月27日録音
WYNTON KELLY(p) PAUL CHAMBERS(b) PHILLY JOE JONES(ds)
1.TEMPERANCE
2.WIERD LULLABYE
3.ON STAGE
4.SKATIN'
5.POT LUCK
いやいや、今日はなんだか冷えますねぇ、ストーブをつけようかと思ったら灯油が入っていません。
半天など着込んで、趣味部屋で一杯いただいておりますが、他の部屋ではファンヒーターだのエアコンだの贅沢をしております。
私は、何故かファンヒーターやエアコンというものが苦手で、趣味部屋にはストーブしか置いてありません。どうもあの何とも乾燥したような風がダメなんですねぇ。
さて、一杯のお酒が体を温めてくれたところで、午前中の雑談をひとつ
「バブさん、女優さんでいったら誰が好きですか?」
まぁ、たわいもない話だけど、若い女の子に訊かれれば答えねばなるまい
「そうだなぁ、昔はフェイ・ダナウエイが好きだったなぁ」
「フェイ・ダナウエイ?」
(そうか、君らはもうすでにフェイ・ダナウエイを知らない世代か)
「「俺たちに明日はない」とか、「華麗なる賭け」とか、「チャイナ・タウン」とか、知らない?」
「・・・・・・・・・・・・・?」
「じぁ、日本の女優さんは?」
(ヘンだ、どうせ言ったって、また知らねぇ話だろうが、ならばムチャクチャだ)
「佐久間良子の若い頃、可愛かったよ「五番町夕霧郎」に出てた頃」
話はプツリと切れてしまいました。いくら私でも「五番町夕霧郎」をリアル・タイムで観て、佐久間良子ファンってこたぁ有るわけ無いんですが
おもえば、中学生の頃、毎月「スクリーン」なんて雑誌を買って、洋画をいっしょうけんめい観てました。(「スクリーン」の成人映画コーナーをみて、ちょっと興奮したりもしてましたけど.......)
オードリ・ヘップバーン、エリザベス・テイラーはちょと前としても、キャンテ゜ィス・バーゲン、キャサリン・ロス、ジェーン・フォンダにカトリーヌ・ドヌーブなどなど
綺麗な方がいっぱいいましたねぇ
ただ、私は美人にこだわってはなく、ミア・ファロー、フェイ・ダナウエイあたりが特に好きでした。
そうそう、カトリーヌ・ドヌーブのブロマイドみたいなものを、大事そうに持っていたバカもいましたっけ、
「「♪パローレ・パロレ・パローレ~~~」って、それはダリダとアラン・ドロンでしょうが、せめてドヌーブ・ファンなら、「シェルブールの雨傘」でも口ずさめよ!」なんて突っ込んだりして
ちなみに「♪パローレ~~」は「甘いささやき」という歌(?)で、金井克子さんが歌い、野沢那智さんが語りをやった日本版もありましたっけ(金曜パック、いわゆるナッチャコのパックインミュージックでよくかかってたような)
「シェルブールの雨傘」って、フランスがアメリカのミュージカルを意識してつくったってヤツだったですけど、内容はいまいちだったですよね、音楽はとても良かったけど
ということで、今日は「シェルブールの雨傘」の作曲者ミシェル・ルグランの一枚であります。
ともかく、このアルバムはメンバーがすごい!以上。
LEGRAND JAZZ / MICHEL LEGRAND
1958年6月25,27,30,日1962年12月6日録音
MILES DAVIS, DONALD BYRD, ART FARMER(tp) BILL EVANS, HANK JONES(p) JHON CLTRANE, BEN WEBSTER(ts) HERBIE MANN(fl) PHIL WOODS(as) EDDIE COSTA(vib) PAUL CHAMBERS(b) その他多数
1.THE JAZZ WALTZ
2.NUAGES
3.MIGHT IN TUNISA
4.BLUE AND SENTIMENTAL
5.STOMPIN' AT THE SAVOY
6.DJANGO
7.WILD MAN BLUES
8.ROSETTA
9.'ROUND MIDNIGHT
10.DON'T GET AROUND MUCH ANYMORE
11.IN A MIST.
以前「肴」という記事を書いたことがありました。口にするものだけでなく、雰囲気や音楽も「酒の肴」になるみたいな内容でしたが、今日、面白いさかなの話を仕入れてきましたので、紹介します。
「酒の肴」をどうして「さかな」というか?というお話しです。
酒飲みの私としてはなかなか興味深い話で、海岸沿いでおみやげ屋を営んでいらっしゃる社長さんによると
「バブさん、卵が先か鶏が先か、これは俺にはわかんないけど、酒のさかなと泳いでるさかなは、どっちが先だと思う?」
「えっ?さかなは魚でしょ」と答えると、とても嬉しそうな顔をして
「へへへへへ、これがちがうんだなぁ」
社長さんの話によれば、もともと泳ぐ魚は「さかな」とは言わず、「うお」と呼ぶのが一般的で、代表的な酒のつまみが魚だったから「さかな」と呼ぶようになったのだそうです。
「あらま、ということは、泳ぐさかなより酒のさかなのほうが先だったということですか?」
「そのとおり」(キッパリ)
鎌倉時代以前、「うお」という言い方もそれほど一般的ではなかったそうで、一種類ごとの名前で呼ぶのが普通だったそうです。たとえば、「魚が十」ではなく、「鯛が二、鰹が一、鰯が7」と言っていたとか
それが、鎌倉時代にようやく造り酒屋かでき、当然、私みたいなの(つまりは飲み助ですね)が増え、「つまみならどんな魚でもいいよ」ってんで「さかな」という観念が出来上がったそうであります。
社長が
「今でも関西の方じゃ泳いでる魚を「うお」、調理して食卓に上がると「さかな」と呼ぶところがあるらしいよ」
関西圏の方、これって本当でしょうか?
まったく、今日紹介するアルバムとは関係のないお話しでしたが、飲み屋で話題に詰まったら、お使いになってみて下さい。
ということで、今日は「WE THREE」であります。ピアノ・トリオですがリーダーがドラムのロイ・ヘインズになっていますので、ドラム・トリオでしょうか。
ロイ・ヘインズというと、どうも前面に出てこないドラマーという感じがありますよね。キャリア的には充分なものがあるはずなのですが、
リーダー・アルバムが少ないからでしょうか?
それとも、あまりにまわりと調和しすぎるからでしょうか?
でも、このアルバムを聴くとマックス・ローチ、ケニー・クラークに勝るとも劣らぬドラマーであると私は感じてしまいます。
WE THREE / ROY HAYNES
1958年11月14日録音
ROY HAYINES(ds) PHINEAS NEWBORN(p) PAUL CHAMBERS(b)
1.REFLECTION
2.SUGAR RAY
3.SOLITAIRE
4.AFTER HOURS
5.SNEAKIN' AROUND
6.OUR DELIGHT
「みなさん、ここバードランドでは今夜、特別な趣向が用意されております・・・
ブルーノート・レコードによる録音です・・・
どこで拍手しても、あなたの手の音がそのまま録音されますよ。ですから、繰り返し繰り返し全国各地でレコードが聴かれるうちに、いつかどこかで気づくかもしれません。あっ、これ、バードランドに行ったときの俺の手の音だ、なんて・・・
みなさん、今夜はステージに大アート・ブレーキーと、彼の素晴らしいバンドを迎えます。トランペットに気鋭のクリフォード・ブラウン、ピアノにホレス・シルバー、アルト・サックスにルー・ドナルドソン、ベースにカーリー・ラッセル・・・
さぁ、いよいよアート・ブレーキーの登場です。盛大な拍手で迎えましょう。アート・ブレーキーに拍手をどうぞ!サァーン・キュー!!」
「A NIGHT AT BIRDLAND」のとっぱじめに録音されている、ドアボーイ兼名物司会者、小男ピー・ウィー・マーケットのアナウンスであります。
この場に居合わせたお客さんは、まさにこの歴史的一夜を生で堪能し、そして全国どころか全世界のいたるところで自分の手の音を確かめることが出来たのです。
こういった場に偶然にも立ち会えるということは、幸運のなにものでもありませんが、みなさんは自分の手の音が聞こえるアルバムってありますか?
私は、あるんですねぇ(ちょっと自慢げ)
1979年7月26日、田園調布の駅にほど近い、「田園コロシアム」に私はおりました。この日「田園コロシアム」に現れたのは「V.S.O.P」であります。
1976年のニューポート・ジャズ・フェスティバルのメイン・イベントとして企画されたバンド、ハービー・ハンコック、フレディー・ハバード、ウェイン・ショーター、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスのクインテットです。
(当初は、マイルスを引っ張り出すためのバンドでしたが、マイルスには聞き入れてもらえず、ハバードが参加したといういきさつもありますが)
大雨の中、アンコールのハンコック、シューターのディオ演奏まで、それはすごい盛り上がり、「Live Under The Sky '79/V.S.O.P. The Quintet」というアルバムになっていますので、その中に必ずしや私の手の音が入っているはずなのであります。(ははははは.....「A NIGHT AT BIRDLAND」の拍手みたいにわかりやすいといいんですけどね、あの人数ですからそれはちょっと....)
「それはすごい演奏だった。客はみんな熱狂していた。ホレスがブルースを弾きはじめたときだった。バーに立っていた男が妙なアクセントで"r"を転がしながら興奮した言葉を発しているのが聞こえた。その男はこう言っていた。"Yeah, dot's fenky, cherchy-grroovy."ドイツ人のあの男、アルフレッド・ライオンだった」
これは、バードランドに居合わせたジャズ評論家アイラ・ギトラーのことばです。
これから先、こういった場に自分が立つことは望み薄ではありますが.....
それにしても、ライブ行きてぇー、生聴きてぇー!!!!!
A NIGHT AT BIRDLAND Vol.1 Vol.2/ ART BLAKEY
1954年2月21日録音
CLIFFORD BROWN(tp) LOU DONALDSON(as) HORACE SILVER(p) CURLY RUSSELL(b) ART BLAKEY(ds)
Vol.1
1.SPLIT KICK
2.ONCE IN A WHILE
3.QUICKSILVER
4.A NIGHT IN TUNISIA
5.MAYREH
Vol.2
1.WEE-DOT
2.IF I HAD YOU
3.QUICKSILVER(Alternate Master)
4.NOW'S THE TIME
5.CONFIRMATION
おまけ、
クリフォード・ブラウンは、チャーリー・パーカーと一週間共演しています。
ブレーキーがフィラデルフィアに行くと聞いたパーカーは、
「おい、トランペッターは連れて行かなくていいよ。あそこにはものすごいペット吹きがいる、そいつを使えばいい。名前?えーとたしかクリフォード・ブラウンとかいったな」
いやはや、夕べはいくら私でも飲み過ぎだろ?っていうくらい飲んできました。
最初はS君と寿司屋で飲み始め、S君行きつけのスナックでいい気分になり、いつものバーへ、ここでS君はご帰還。私もご帰還すればよいものを「頭割り事件」のバーへ
「あんたいったい何杯飲んだのさ?」
「ごめんなさい、憶えてないくらい飲みました、いえいえ記憶は無くしちゃいませんよ」
この場をお借りし、お二人のママさん、飲み過ぎて申し訳ありませんでした。(ぺこり)
酒の話で恐縮ですが、どうも私の場合ペースが速すぎるらしく、一杯のグラスがあっという間に無くなってしまいます。バーならば申告制ですから、「もう一杯」と言わないかぎり出てきませんが、スナックだと無くなった先から出てきますので、まぁ短時間で飲むは飲むは、タバコ1本吸い終わらないうちにへたをすると2杯のロック・ウイスキーが無くなってしまいます。
S君にも「もういい年なんだから、少しは考えて飲んだほうがいいよ」と言われる始末。
「これでも、若い頃から比べれば、酒量もペースもおちたのよ」
夕べは、ビール→日本酒→スコッチ→バーボン→バーボンといった感じでしたが、私の体内にはどれほどのアルコールが摂取されたことになるのでしょうか?
そうとう昔の話ですが、飲酒運転で捕まったことがあります。(もちろん今は絶対にやりませんよ、免許もゴールドだし)
「はい、降りて」
「路側帯の線の上、歩いてみようか」、真っ直ぐ歩けましたよ。
「少ーし、やっちゃってるね?」とお巡りさん
「はい」
パトカーの中で、れいのビニール袋をふくらませられ、検知器にかけながら
「なに、ビール一本ぐらいやっちゃった?」
「ええ、もうちょっと」と苦笑い
「ありぁー、ビール一本どころの話じゃないは」とお巡りさんがあきれ顔
それでも、酒気帯運転で勘弁していただき、代行運転で帰ってきました。
別れ際にお巡りさんが
「あんた強いんだねぇ、感心しちゃったよ」そんなところで感心されてもしょうがない。
まぁ、事故を起こす前に捕まえていただいたお巡りさんには、感謝しております。
「お巡りさん、今はやってませんよ、飲んだら乗るなをまもっています。」
酒を飲めば大虎にもなりますが、このアルバムのジャケットはライオンであります。
アンドレ・プレビンというと、シェリー・マンとの「MY FAIR LADY」をどうしても思い出してしまいますが、このトリオ演奏もなかなかなもの、ただちよっと出来上がりすぎているというか、私からするとちょっと飽きやすいというか、たまーに聴くと新鮮みを感じる一枚です。よろしければお試し下さい。
KING SIZE!
1958年11月26日録音
ANDRE PREVIN(p) RED MITCHELL(b) FRANKIE CAPP(ds)
1.I'LL REMEMBER APRIL
2.MUCH TOO LATE
3.YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO
4.IT COULD HAPPEN TO YOU
5.LOW AND INSIDE
6.I'M BEGINNING TO SEE THE LIGHT
私の住んでいる地域で、今年最初のインフルエンザ患者が確認されたそうです。
気温も下がり、ちょっと油断すると体調を崩しがちです、みなさんもじゅうぶんにご注意下さい。
今日から我が家は外壁の塗り替え工事に入りました。
「せっかくだから、原色でバーンっと派手に塗ってもらおうか」と冗談で言うと
母が
「やめてくれよ、父ちゃんが一生懸命でやっと建てた家なんだから...」
と真剣に怒っておりました。
「心配しなくていいよ、俺だってそんな家住みたかないから」
じつをいえば、当然もう色は決まっており、母に選ばせた何色かの中からちょっと緑がかった淡い色をベースにすることになっております。
「母ちゃん安心してくれ」
築ウン十年の我が家、人間と同じで歳を取ればいたるところガタもきます。
私に甲斐性が無いばっかりに、立て替えもしてあげられずに...表の化粧だけで勘弁してやってくだせえ(オョオョオョ......)
話は変わりますが、今日突然、息子が携帯に電話をかけてきました。
「おやじ、チェロのいい曲ねぇ?」
なんだよ、たまーーーに電話よこしたんだから、出るなりそれは無いんでないの
「チェロ?なんだよ急に」
いやはや、これが笑い話みたいな話で、どうも今の彼女がチェロ好きとみえて(彼は友達と言っておりましたが)いわゆるJポップしか聴かない彼、友人にクラシックをたしなむ者など皆無なのでしょう、珍しく私に救いを求めてきたということらしいのです。
「急場づくろいで気をひこうとしてもだめだから、まして、ジャズのチェロなんて聴かせてもあわないから。素直にチェロなんてあんまり聴いたこと無いから、素敵な演奏があったら教えて、聴いてみるからって言ってみな」というと
「やっぱそうか」
21にもなるいい大人がくっだらねえことで電話してくんじゃねぇーよ!
「セロ弾きのゴーシュ」のネズミのように、お前もチェロでも聴いて「バカ病」を直してもらえ!このバカたれが!
それにしても、チェロ好きの彼女か?あってみたい気も......
さてと、私は「セロ弾きのカーター」でも聴きましょうか。大好きなエリック・ドルフィーの「OUT THERE」であります。
私も、弦楽器の弓弾きは嫌いじゃありません、いや好きですねぇ、バイオリンはいまいちなんですが、チェロやウッド・ベースを弓でやられると、ググッときちゃいます。
映画「真夏の夜のジャズ」で黙々とチェロを弾くネイト・ガーシュマンも良かったけど、このロン・カーターもなかなかなもんであります。もちろんドルフィーは言うことありませんが。
OUT THERE / ERIC DOLPHY
1960年8月15日録音
ERIC DOLPHY(as,fl,cl,bcl) RON CARTER(cel) GEORGE DUVIVIER(b) ROY HAYNES(ds)
1.OUT THERE
2.SERENE
3.THE BARON
4.ECLIPSE
5.17 WEST
6.SKETCH OF MELBA
7.FEATHER
急性骨髄性白血病で6日にお亡くなりになった本田美奈子さんの通夜が本日だそうで、ご冥福をお祈りいたします。私も「屋根の上のバイオリン弾き」の舞台を観させていただいたことがありました.....とても残念に思います。
私がまだ就職して間がない頃、行きつけだった喫茶店で知り合った大学生がおりました。名前はK田君といいましたが、真っ直ぐな心を持ち、将来は福祉の第一線で働きたいという夢を持ったすばらしい人間でした。
ちょとお酒が入ると、
「高齢化社会は必ず来るんですよ、今から我々が対策を考えないでどうするんですか!」と熱く語っていたのを憶えています。
彼が大学3回生の時の秋でした、突然、喫茶店に姿を見せなくなってしまいます。
「マスター、最近K田君の顔みないねぇ」
「じつは入院したんだよ」
マスターの話によれば
夏休みを利用して、福祉施設の手伝いをしていた彼は、戻ってきてどうも体調がおもわしくなく、手伝い疲れだろうと思い、医者にも行かずにいたそうです。ところが、いっこうに良くなる気配が無く、しぶしぶ病院へ
診断結果は、急性骨髄性白血病だったそうです。
もう20年も前の話ですから、当然、白血病の完治率は低いものでした。それでも彼は副作用に悩まされながら、抗ガン剤治療を続けていました。
「マスター、見舞いに行ったほうがいいかなぁ?」
「治療が治療だからなぁ、元気な姿であいたいんじゃないの」
翌年の2月、バレンタインデイ前に彼が亡くなったことをマスターに聞かされ、焼香に行くと、素敵な夢を語っていた彼の写真が、元気な写真が飾られていました。
病気というものは本当に恐ろしいものです。才能のあるものや、夢いっぱいの若者をなんの躊躇もなく連れて行ってしまいます。
本田美奈子さんの訃報を聞き、ふと彼のことを思い出してしまいました。
「SONNY STITT PLAYS ARRANGEMENTS FEOM THE PEN OF QUINCY」の「マイ・ファニー・バレンタイン」は彼がとても好きな演奏でした。
「バブさん、俺ね、マイルスのマイ・ファニーより、こっちの方が好きなんですよ、ヘンですかね?」
「ヘンもなんもないよ、いいと思う演奏がいいんだから。」
きっと、彼はあちらの世界で困った方を助けていることでしょう。
「K田君、俺が行ったときは、わがままでどうしようもない男だけど、めんどうみてやってくれよな。」
SONNY STITT PLAYS ARRANGEMENTS FEOM THE PEN OF QUINCY JONES
1955年9月30日,10月17日録音
SONNY STITT(as) JIMMY NOTTINGHAM,ERNIE ROYAL,THAD JONES, JOE NEWMAN(tp) J.J.JOHNSON, JIMMY CLEVELAND(tb) ANTHONY ORTEGA(fl,as) SELDON POWELL(ts) CECIL PAYNE(bs) HANK JONES(p) FREDDIE GREEN(g) OSCAR ETTIFORD(b) JO JONES(ds)
1.MY FUNNY VALENTINE
2.SONNY'S BUNNY
3.COME RAIN OR COME SHINE
4.LOVE WALKED IN
5.IF YOU COULD SEE ME NOW
6.QUINCE
7.STARDUST
8.LOVER
今日は立冬というのになんとも暖かい一日でした。
いつもの喫茶店で昼食をとっていると、常連のKさんが
「昨日はストーブ炊くほどの寒さだったのになぁ、俺んとこの嫁さんなんか下っ腹がいてえとかいって、ストーブつけて、戸閉めにしてたっけよ。」
するとカウンターにいた、これまた常連のNさんが
「そりぁ疝気(せんき)だな」とぽつり
「疝気」、みなさんはご存じでしょうか?
Nさんはすでに60をゆうに超えた方ですが、まぁそんな年でもなければ「疝気」など知らないかも知れませんね。
私はそこまでの年ではありませんが「疝気」なるものを知っております。それは何故か?
古典落語に「疝気の虫」という、ちょっと色気のある噺があります。
江戸時代、冷えからくる腰や腹の痛みを「疝気」とよび、特定の病気でもなかったため、医者も効きもしない薬を与えたり、冷やさないように注意するだけだったそうです。
ある日、医者の前に見たこともない虫が現れました。刺されてもやっかいだってんで、潰そうとすると
「助けてくだせぇ」と命乞い
「なに、助けてくれ? お前はいったい何の虫だ?」
「へい、疝気の虫なんでござんすよ」
疝気の患者の治療に困っていた医者は
「どうして人の体について苦しめるんだ?」ときくと
「人を苦しめる気は無いんですがね、どうにも蕎麦が好きで人が食べたのをいただくんでさぁ、そうするってぇと威勢が良くなって運動をしなくちゃいられなくなりましてね、筋を引っ張ったりするんですよ、それで人は苦しんじまうってわけでさぁ」
さりげなく医者が嫌いなものをきくと
「唐辛子がダメなんで、体についたらそこが腐っちまうんでさぁ」
「辛子と蕎麦がいっしょに入ってきたらどうするんだい?」と突っ込むと
「怖いから別荘に避難するんでさぁ」
「別荘?」
「へい、フグリでして」(フグリとは睾丸のことです。)
「なあるほど」てんで、疝気に苦しむ男の所へ
奥さんに盛り蕎麦と唐辛子水を丼一杯用意させます。
奥さんに蕎麦を食べさせ、旦那に臭いをかがせると、別荘に隠れていた「疝気の虫」が、臭いに誘われ出てきました。目の前にある蕎麦をめがけて奥さんの口に、たちまち暴れ出したので、いそいで唐辛子水を飲ませます。
「大変だぁ、早く別荘へ........ひえ~~~~別荘がない」とこれが落ち
昔の女性は、こんな落ちでも頬を赤らめたんだそうですよ。(なんと純な...)
あれ?なんの話でしたっけ?
そうそう、それが「疝気」であります。
まあ、「疝気」でも何でもいいんですが、今日みたいに暖かいかと思えば、昨日みたいに急に寒くなる、体調は崩れがちです、お互いに注意しましょうね。
ちなみに蕎麦は「一時暖めの八時冷まし」といいます、お腹がちょっと弱い方は、寒いときには避けた方が無難かも知れません。
ただね、この時期、新蕎麦の季節ですからねぇ
さて、今日の一枚はドナルド・バードの「FUEGO」であります。
コロンビア大学の博士号を持つドナルド・バードが、ブルーノートでリーダー・アルバムを出すまでには、かなりの時間がかかってしまいました。このアルバムで彼はピッコロ・トランペットを吹いています。どうしてピッコロ・トランペットなのか?ファンキーでシンプルな曲をやるにあたって、シンプルが故に他との違いを出そうとしたからでしょうか、「FUEDO」とは、スペイン語で「火」を意味する言葉です。唐辛子のような効き目はあるでしょうか?このカーッという火には、
FUEGO / DONALD BYRD
1959年10月4日録音
DONALD BYRD(tp) JACKIE McLEAN(as) DUKE PEARSON(p) DOUG WATKINS(b) LEX HUMPHRIES(ds)
1.FUEGO
2.BUP A LOUP
3.FUNKY MAMA
4.LOW LIFE
5.LAMENT
6.AMEN