上海下町写真館2010

上海より半年ぶりに帰国しました。マイペースで故郷の風景や歴史などをご紹介します。

上海の思い出とブログ「上海下町写真館」

2021年06月30日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
2007年頃、上海滞在中にブログを始めました。
テーマも何もなく、「上海の思い出作り」と始めたのですが、「上海歴史ガイドマップ:木之内誠著=大修館書店」に出合ってテーマが見つかりました。
上海の歴史と街歩きの面白さに気づかされたのです。




「上海優秀歴史建築」をメインテーマにし、本を片手に被写体を撮影し、現地の書籍やネットで色々と調べ補足しながら記事をUPしました。
今は日本で生活していますが、記事を見返せば当時の貴重な上海生活の思い出がよみがえります。

「上海下町写真館2010」と撮影した写真は私の人生の宝物です。

耳が4つある作曲家はだーれ?:上海ライブ2014年ダイジェスト(24)

2014年05月14日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1.地下鉄7号線「常熟路」付近

謎謎の答えは「食パンには耳があるから」。
日本人にだけ通じる謎々ですが、中国人に「耳が4つある作曲家は?」と聞いたら・・・・

2.「常熟路」から淮海中路を西に歩くと、謎々の「答え」が分かります。



3.淮海中路には古い洋館が立ち並ぶ。



4.淮海中路と復興西路が交差する角に小さな緑地があります。



5.この方が耳が4つある作曲家「聶 耳:ニエアール」です。


中国国歌「義勇軍行進曲」の作曲者。

1935年7月、来日中、藤沢市の海岸で遊泳中に不幸にも溺死しました。若干23歳。
この方、昆明の生まれ。中国では音楽の天才と呼ばれています。
小学校入学後、笛、二胡、三弦、月琴などを独学で習得し、小学校では児童楽団の指揮を担当していました。
雲南省の師範学校入学後、バイオリンとピアノを又独学で習得、卒業後、映画会社に入社し、楽団に所属しました。

1935年、上海市徐家匯公園にある洋館、当時は音楽会社(EMI)の録音所でしたが、
ここで映画の主題歌として「義勇軍行進曲」は録音されました。

藤沢市の海岸には「聶耳記念広場」があるそうです。
オリンピックなどの表彰式で聞く中国国歌は勇ましいですが、実ははこんな裏話も秘めています。

6.総領事官邸が立ち並ぶ。


通りにはフランス、アメリカ、日本領事公邸が並んでいますが、近くでの写真撮影は厳禁です。

近くにある「英国総領事官邸」はレストランになったそうですが、「アメリカ総領事館」も民間施設に転用されないでしょうかね。
そこはトヨタ自動車の前身、豊田自動織機の生みの親「豊田佐吉」の邸宅だった建物です。
アメリカ総領事館のお隣、日本総領事官邸も優秀歴史建築に指定されている「盛宣懐」の邸宅だった建物です。
この辺り、民間施設に転用すれば人気になると思うのですが。haichaoluの個人的見解。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4L IS

無事帰国しましたので「上海ライブ2014」は終了です。半年間お付き合い戴き、ありがとうございました。

この後、ブログの更新は不定期になるかもしれません。

上海ライブ2014:徐匯芸術館で「玉」を鑑賞

2014年05月12日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1.建物は1932年の建築。


2.前身は「鴻英図書館」


「徐匯芸術館」としては2005年から一般公開しています。

3.「鴻英図書館」は上海の実業家「葉鴻英」の寄付によって開館された上海図書館です。


黄炎培や蔡元培など上海の著名人の発起により1932年に開館しました。

4.「玉石専題展」


「玉」は中国の宝石類の総称です。翡翠やトルコ石、オパールなどが含まれます。

5.「和田帯皮白玉俏色」中国美術大学教授作


和田玉は中国では「軟玉」に分類され、「和田玉」や「新疆玉」とも呼ばれます。
硬度が6-7の一番高い玉で、英文ではNephriteやJadeとも呼ばれます。
色により白玉、青玉、碧玉、黄玉、墨玉の5種類に分別されていますが白玉が最上級のようです。

6.「和田帯皮白玉俏色(荷塘清趣)擺件」中国美術大学教授作


中国では玉彫刻の歴史は古くその起源は3000年も遡ります。
流派が「海派」「揚派」「北派」「南派」の大きく4つに分かれ、上海地方は「海派」と呼ばれています。
それぞれ特徴があり奥が深いようです。

7.「青海碧玉茶壺」



8.「和田帯皮白玉仿犀角鏤彫山水人物杯」工芸美術大教授作


どれも売り物ではないので値段は分かりません。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4L IS

上海ライブ2014:桃江路の洋館でお昼でもいかが

2014年05月10日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1.目印は「7」だけ。
レストランの入口は目立たない裏木戸です。

2.店名は「恩理和」



3.南側の庭に続くウッドデッキがいい雰囲気です。



4.天気の良い日は庭でのランチもいいですね。



5.ブログによれば、夏は蚊が多いので注意とのこと。



6.母屋は3階建てで最上階にはオーナーの老太太(老女)が住んでいるとか。



7.室内は少し暗めで、壁の写真や小物もおしゃれ。



8.窓からの眺めも落ち着いています。


料理は普通の中華。場所柄ちょっとお値段は高めですが、夜のデートにはお勧めかも。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4L IS

「主席公館」でお茶でもいかがですか:上海ライブ2014年ダイジェスト(23)

2014年05月09日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1.上海のガイドマップには3人は「上海灘風雲人物」とだけ紹介されています。

2.場所は襄陽北路・新楽路角にあります。



3.レストランではお昼のケーキセットが戴けるようです。



4.女性方には気に入られそうな、おしゃれな佇まいですね。



5.門柱にはその風雲人物3人「黄金栄、杜月笙、金延某」の名前の記載があります。



6.お向かいにあるロシア教会は同時期に改修後、何年も何も利用されていないようです。



撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4L IS

上海ライブ2014:高級茶館は国民党高官の邸宅だった

2014年05月05日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1.建物はフランス人設計家の傑作と言われる。創建は1933年。

2.場所は肇家浜路から襄陽南路を少し北へ行った処。



3.現代的な洋館を曲がった奥にあります。



4.現在はプーアール茶の茶館として利用されています。




5.建物のあまり改修がなされてないのがいい味を出しています。



6.TV番組などでも紹介されていたようですが、こんな素晴らしい建物があることは私も初めて知りました。



7.質素な玄関ホール入口は私邸として使用されていたことが伺えます。


壁には訪れた芸能人の顔写真がたくさん貼ってありましたが、私には1杯数万円する名茶を飲んでもきっと味がわからないでしょう。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4L IS

上海ライブ2014:静安公園の「八景園」

2014年04月28日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1.1700年ほど前、静安寺辺りに八か所の名所があったとか。
(1)赤鳥碑(2)陳朝桧(3)蝦子潭(4)講経台(5)濾涜塁(6)涌泉(7)芦子渡(8)緑雲洞の八景が2300m2の狭い空間に再現されています。

2.入口を入るとすぐ(5)濾涜塁があります。


西暦326-342年頃、倭寇から上海を守るために造られた城壁でした。
防塁のそばには東西二つの城があり、川の渡し場(7)「芦子渡」がありました。

3.(3)「蝦子潭」でしょうか。


1919年に租界当局が(6)涌泉を塞いだので涸れてしまったそうです。

5.東屋



6.(1)の赤鳥碑


三国時代の東呉国赤鳥年間、静安寺の前身である「濾涜重元寺」があったことを記した碑がありましたが、洪水に飲み込まれたそうです。

7.(4)講経台でしょうか。


中国の伝統的な建築方式です。

8.春の散歩には気持ちの良い小道です。



撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4L IS

上海ライブ2014:「静安公園」は租界の外人墓地だった

2014年04月26日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1.公園は地下鉄2号線「静安寺駅」出口のすぐ南側にあります。
1898年に租界当局が墓地として整備しましたが、上海政府が1955年から公園として公開しました。

2.蔡元培像


1916年から北京大学の学長も務めた浙江省出身の教育家、革命家、政治家。
近所に質素な故居がありますが、遺産も少なく中国の高官の中では珍しく清廉な人物だったとかで、今でも尊敬されている人物です。

3.芝生広場


高層ビルに囲まれた貴重な緑の空間です。

4.お洒落なカフェ


小さな池の畔にある気持ちの良さそうなカフェ。

5.店名は「Bali Laguna」



6.バリ島をイメージした民俗楽器を持った素朴な塑像が並び、入口の小道を飾ります。



7.坪庭のように樹木や池の配置も程よく計算されていますね。


近くにはヒルトンホテルもあり、今では都会のオアシスですね。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4L IS

新緑のプラタナス並木:上海ライブ2014年ダイジェスト(21)

2014年04月25日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1.新天地のプラタナス並木
新天地は2000年頃に香港系の不動産開発企業が手掛けた大規模複合商業施設です。

2.上海租界の原風景


老朽化した上海独特のレンガ造りの長屋(石庫門)を壊し、新しい石庫門の商業施設が造られました。
計画当初、「低層の建築物では商業的に成功しない」と言われたそうですが、今では市内屈指の観光地となりました。

3.フランス租界のプラタナス並木


旧フランス租界地区のプラタナスの並木通りは今も昔も変わらないようです。

4.超高級マンションが建ち並ぶ


区域の再開発もすべて完成したようで、街の雰囲気も落ち着いてきました。

撮影:CANON PowershotS100

上海ライブ2014:静安寺界隈

2014年04月23日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1.南京西路
南京西路は1862年に英国租界により建設されましたが、当時は「静安寺路」と呼ばれていました。
この年の5月には高杉晋作が上海を訪問していますが、ひょっとすると彼も参拝したかもしれませんね。

2.華山路


南のフランス租界からくる華山路。

3.「百楽門(パラマウント)舞庁」


租界当時は有名なダンスホールで1000人も収容できる大きさでした。

4.「静安寺」


三国時代、呉の赤鳥年間(西暦247年)の創建と伝えられています。

5.「山門」。


寺は太平天国の乱で大殿を残して焼失し、1881年に再建されていますが、山門は1946年の再建です。

6.「豪華な建築」


縁日には20万人もの人出でにぎわったそうですが、文革で徹底的に破壊されたあと修復されています。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4L IS

春爛漫:上海ライブ2014年ダイジェスト(20)

2014年04月18日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1.1本に紅白の花が咲いています。木種は桃に似ていますがよくわかりません。

2.柳の新芽は逆光で撮影すると綺麗です。



3.白い花は梨の花でしょうか。



4.黄色はヤマブキ。


鮮やかな黄色の「山吹色」。八重の花もあるようです。

5.ハナズオウ。



中国原産。マメ科の植物なので、花が終わると「さやえんどう」の様なたねができます。

6.花海棠。


中国原産のバラ科の落葉低木。さくらに似た濃いピンクの花がびっしりと咲きます。日本でも園芸種に人気があります。

7.八重の桜のようです。



撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4L IS

のっぽ三兄弟:上海ライブ2014年ダイジェスト(19)

2014年04月11日 08時37分16秒 | 上海街角スナップ
1.右端、三兄弟の3番目がもうすぐ完成ですが、高さでは128階632mで世界第2位になるそうです。

2.陸家嘴緑地の周りには10年以上経つ三兄弟の兄たちが建っています。



3.広い土地があるのに、こんな不便なビルを建てる必要はあるのでしょうかね。


まあ、建築技術の向上には役立つでしょうが。

撮影:CANON PowershotS100

上海ライブ2014:孤児たちが制作した美術品「土山湾博物館」(2)

2014年03月31日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1.孤児院の生活

入所したほとんどの孤児は洗礼を受けていました。院生は院の規律により管理され、その生活は清貧で厳格でした。
早朝はミサに臨み、三食と就寝前には祈りを捧げます。全員共同生活と団体行動の毎日です。

2.野外での朝食風景



3.工芸院の組織図


ワークショップには印刷部、発行部、木器部、絵画部、銅器部がありました。

4.絵画部の授業風景



5.木器部の授業風景



6.印刷部の制作風景



7.銅器部の授業風景



8.ステンドグラスの制作風景のようです。



9.土山院出身の有名人


彫刻家。上海人張充仁は4歳で入所し、1931年にベルギーの王立芸術院の試験に合格し1935年には名誉ある賞を受け帰国しました。

撮影:CANON PowershotS100

上海ライブ2014:孤児たちが制作した美術品「土山湾博物館」(1)

2014年03月29日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1.「中国牌楼」
1913年に土山湾孤児院が制作した高さ5.8m、幅5.2mの牌楼は1915年に米国シカゴの自然歴史博物館に収蔵されましたが、1939年以降行方不明になっていました。
2009年にスイスで発見され、上海へ里帰りし180万元をかけ修復されました。

2.博物館は徐家匯の南、漕渓北路から蒲匯塘路を西に曲がったところにあります。



3.土山湾孤児院が制作した作品は1900年パリ世界博覧会を始め、米国セントルイス、ベルギー、サンフランシスコ、シカゴ、ニューヨークなどで開催された世界博覧会に出展されています。



4.精巧な木工作品です。



5.博物館は2008年に徐匯区が建設を決定し、2010年6月に開館しました。



6.恐らく、牌楼が返還されるのに合わせたのでしょう。



7.この他にも木工品の複製小品が展示されています。



撮影:CANON PowershotS100

上海ライブ2014:世紀公園の梅だより

2014年03月26日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1.桃色系の梅

2.広大な敷地の梅園には春の香りが漂います。



3.一つ一つの花は小ぶりですが、群生すると見事です。



4.花の種類により咲く時期が違いますので、1月下旬から3月下旬ころまで楽しめます。



5.楊の新芽も目立ち始めました。



撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4L IS