上海下町写真館2010

上海より半年ぶりに帰国しました。マイペースで故郷の風景や歴史などをご紹介します。

上海体育館のバスセンターは移転していた。:徐匯区「上海旅遊集散中心」

2012年11月30日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
いつもの上海体育館に行っても無いはずです。

移転先の場所はちょうど地下鉄3号線「漕渓路」の北口前です。



北側の「上海体育館駅」からも歩けますが、南側正面入り口は建物の地階で発券場所になり、乗り場は建物北側の1階部分になります。



座席予約なので、前日に翌日分を購入した方が、時間的にも無難でしょう。



今回、ここで入手したパンフレット。上海観光局発行の日本語表記の物もありました。



ついでに、今回書店で購入した左2冊の中国語の最新旅行ガイドをご紹介。他は以前より愛用の書物。


上海近郊の江蘇省・浙江省だけでも日本では紹介されていない魅力的な観光地満載です。
特に江蘇省の表紙にある「興化朶(duo3:中国語は土偏が付く)田」は来春には是非行って見たいものです。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL
   CANON PowerShot S100





上海ストリート:黄浦江の花嫁はヨットに乗っていた。

2012年11月28日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
速度を上げて走るヨットの上には、ウエディングドレスの女性が乗っています。

結婚アルバムの写真撮影でしょうか。


外灘の歴史的建築をバックに撮影するには絶好のロケーションですね。

こちらの渡し舟は満杯です。



満潮に合わせてなのか、大量の物資を積んだ艀が上流へと上って行きます。



一度に大量の物資を安く運べる艀は、道路渋滞緩和に一役買っているでしょう。



喫水の深い大型船は、満潮に合わせて下っていくのでしょうか。



また、新しい上海一の高層ビルが建ちあがり始めました。


今度のビルは円筒形のようですね。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL

豫園で江南文化を感じよう:黄浦区海安仁路

2012年11月26日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
豫園は明代の個人邸宅でしたが当主が没落後、隣の城隍廟の管理となり20年の歳月をかけ楼閣や石山が築かれました。
その後、アヘン戦争から文化大革命などの度重なる事変に荒れはてていたものを1956年から政府の手により修復され、1961年から一般公開されています。

入り口の櫓門。


精巧な細工がびっしりと施されています。

園内から見た櫓門。


レリーフは悠久の歴史物語が表現されているのでしょうか。

天を突く軒先。


雨の多い地方ならではの屋根ですね。

多くの風景が重なる池と築山。


池には緋鯉が沢山飼われていました。

帰ってきた獅子。


旧日本軍により国外へ持ち去られていた金属製獅子が戻ってきました。

壷型の入り口。


壁で区切られた狭い空間がいくつもあり、入り口をくぐる度に風景が変わります。

丸い入り口と獅子。


獅子の配置は、子供を抱く左がメス、玉を持つ右がオスです。

窓から漏れる日差し。


床に当たる影の変化で、過ぎていく時間を感じることができます。

窓から見える庭。


年代物の盆栽を眺めているようです。

狭い庭にびっしりと植えられた色々な形や種類の植物。


広さを感じることができるでしょうか。

曲がりくねる長い廊下。


窓枠や腰壁には細かい細工やレリーフが施されています。

天井の灯り。


四季を現す花鳥風月が描かれています。

壁の上の龍。


壁の瓦が龍のうねりと鱗を模っています。

台風や地震などの天災が無い地方ですが、庭園は度重なる戦乱や騒乱で幾度も被害を受けています。
しかし、江南の豊かな経済や文化を今に伝えてくれていると思います。
日本人の「マイナス思考」で江南の「プラス思考」の庭園を撮影しましたが、写真は実物よりも色を濃い目に現像してみました。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL

上海ストリート:豫園へは歩いて行こう-黄浦区方浜中路界隈

2012年11月24日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
豫園商城も一部新しく現代的な商業ビルができ、イメージも少し変わりましたが、東側から方浜中路を西に歩くとまだ古い上海の面影が残っています。

朝の支度に忙しい食堂。



通りも観光客に混じり、買物帰りの地元の人が通っています。



屋台の出展準備もでき、客待ちのようです。



この舞台はお祭り時には使われるのでしょうか。



伝統的な中国風建物の豫園商城は、上海で一番中国らしくて観光には魅力的ですね。



「老城隍廟」前。


上海城は16世紀明代末の頃、倭寇の来襲防備のために築城されたとか。隍廟は海の安全を祈ったのでしょう。

下町にはやっぱり「フーテンの寅さん」がいなくっちゃいけません。


この後、10年振りくらいに豫園へ入場しました。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL

「彫花楼」は江南一の中国式住宅だった(2):蘇州市東山風景区

2012年11月21日 06時00分00秒 | 旅行
客寝室から見た前庭。

門をくぐり、前庭の次にある応接間「大庁」。


後ろの中庭で公的空間と私的空間とを分けています。

廊下の天井や欄間、窓枠や腰壁にも細かい造作があります。



中庭の後ろにある「后庁」。「内庁」とも「女庁」とも呼ばれていました。


室内には中国の古代物語が彫刻されているそうです。

1階にある台所。大勢の下女が働いていたのでしょう。


竈や蒸し器がしつらえてあり、内井戸もあります。

台所の隣にある食堂。意外と質素な食卓が2卓ありますが、表面は大理石のようです。



「花庁」。建物の様式や内装についての記載はありますが、家族がどのように使用していたかの説明がありません。



前庭の左手にある客用の寝室。


家族の個室は全て2階にあります。

主人の書斎。


色付きガラスが嵌められた窓は洋風ですね。

2階から見える玄関門は「レンガ櫓」と翻訳されています。



3階部分は隠し部屋になっており、各種宝物が貯蔵されていたそうです。


外部からも内部からも、建物が3階建てであることは防犯上わからないような構造になっていました。

上海の外灘は外国人が創造した蜃気楼都市でしたが、地方にこれだけの文化的にも貴重な住宅があったことは、そのおこぼれを拾った江南の経済的繁栄の結果でしょう。
文化大革命の時はここもかなりの狼藉があったらしいですが、最近になってこれを補修できるだけの財力が生まれたのですね。
また、文化を継承している技術者集団が存続していることも幸運なことです。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL

「彫花楼」は江南一の中国式住宅だった(1):蘇州市東山風景区

2012年11月19日 06時00分00秒 | 旅行
施設の入り口。右から「彫花楼」と読めます。日本語では「彫刻の館」とでも言いましょうか。

この辺りは蘇州市中心からも遠く、交通手段も不便ですが、最近は上海のマイカー族が訪れ、口伝えで人気になったようです。


中国政府が指定する「全国重点文物保護単位」の第六批准に登録されており、正式名は「春在楼」と言います。

中国語資料も見つけられず情報が少なかったのですが、現地の日本語の案内板は助かります。



個人の邸宅だった物を一般公開しているようです。



入り口の前には「照壁」と呼ばれる壁が、住宅と外部とを遮っています。



住宅の入り口は狭く、外側はあまり豪華には見えません。



門の内側には豪華な「門櫓」が造られています。


上海「豫園」の門にも匹敵する、大きくて豪華な造りです。

門をくぐって前庭から見た母屋入り口。


最初の部屋は「大庁」、応接間になります。

母屋の前の前庭。上海市内の「石庫門住宅」も規模は小さいですが、同じような間取りになっています。



内庭は北側に造られているようです。


多くの物を狭い敷地内に詰め込み「狭い空間を広く見せる」技法は中国的「プラス思考」です。

現代的な部分も各所に取り込まれています。


内部の造作も見事です。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL

江蘇省蘇州市:和諧号に乗って旅をしよう

2012年11月17日 06時00分00秒 | 旅行
身分証明書を持っている中国人は駅の自動発券機で簡単に購入ができますが、外国人は上海駅右手の売り場窓口へパスポート持参で行く必要があります。



駅入り口で手荷物検査を終え、列車番号毎に2階の待合室で待ちます。



改札が始まりました。


乗車券には乗車する本人のパスポート番号が表示され、改札でパスポートとの照合がされます。が建前。

改札が終わりホームへ降ります。


始発駅の場合は問題ありませんが、自分の乗る号車の停車位置がまったく分りません。

今回は1等車に乗りました。



途中駅が2つありますので、最高速度はあまり出せないようです。



新しい蘇州駅です。


飛行場並みの、あまりの巨大さにびっくりしました。

帰りの切符も売り場窓口で購入します。帰りは2等車にしました。



帰りは直通だったので片道20分の乗車時間でしたが、昔に比較するとずいぶんと快適になりました。


新しい発券システムで、駅に屯していた「ダフ屋」は一掃されたのではないでしょうか。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL

ボク1歳になりました:ポートレイト撮影

2012年11月16日 06時00分00秒 | 生活
赤ん坊の肌の美しさは、どんな美人女性も敵いませんね。

外国ブランドの抹茶アイスケーキは誕生会でも人気ですが、「日本製」と知ったらボイコットでしょうか。(笑)



大型の一眼レフに慣れないのか、緊張してかカメラを構えると泣かれてしまいました。



もう、この頃から携帯電話で遊んでいます。



彼が物心付いた頃に、「日本人から日本製カメラで写された写真」を気に入ってくれると、私も嬉しいです。



撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL

上海ストリート:蓬莱公園には悠久の時がある

2012年11月14日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ

太太(タイタイ:奥さん)たちは痩身のため、お婆ちゃんは長寿のためそれぞれ好みの運動器具で励んでおられます。



中国では「壁」も重要な建築物です。


歴史的叙事詩などが描かれています。

水辺には「茶館」もあります。


門前の獅子は明代末-清代初期の作品。それぞれの獅子には年代や特徴、由来などが表示されています。

「亭」では民族楽器を練習中のグループが、悠久の音楽を奏でておられます。


隣に座れば、コンサートの特等席。

こちらの亭はお婆ちゃんたちのおしゃべりの場所。



門前を守る獅子は清代の逸品。


入場料を払って「豫園」に行かなくとも、中国を感じられます。

こちらの亭はおじいちゃん達の定位置。



子供達の小さな遊具もあります。



門前を守るのは可愛い獅子。


侮るなかれ、これも浙江省から運ばれた清代の「石虎」です。

この近隣公園は1953年に創建されましたが、当時この地区が「蓬莱区」だったことから「蓬莱公園」と命名されました。
広さは約27千m2、2005年から政府の資金で改修工事がなされ、現在に至っています。


門前を飾るこの獅子は清代の製作で高さ2.1mあり、「上海海防道台」の営門にあった由緒ある物です。
さしずめ、日本では「国宝」級かもしれませんね。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL

嘉定区南翔鎮(2):南翔一の小龍包を食べる

2012年11月12日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
地元の方に尋ねたら、ここが一番美味しいとか。



値段はもう上海市内と余り変わらないようです。



素朴な家庭料理の味です。



店は古い田舎の雰囲気ですね。



狭い水路も再現しています。



石橋も新しいです。



水路に沿って屋根つきの歩道があります。



散策や休憩には良さそうです。



「尚賢廊」と名づけられた歩道は南翔の賢人を記念するために造られたもので、長さは184mあり、途中「亭」が5箇所あります。



雨の日には昔の賢人を偲び、ここでのんびりと雨音を聞くのでしょうか。



撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL

嘉定区南翔鎮(1):上海一古い双塔を見る

2012年11月10日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
地下鉄11号線の南翔駅。徐家匯から乗りましたが、乗換えを含めちょうど1時間ぐらい。


駅前は新築高層マンションが立ち並んでいます。

南翔老街へは駅前から5号線バスで4つ目、「徳華路開放街(老街)」で降ります。


運賃は1元。交通カードで地下鉄を利用していたので、乗り換え割引きで0元。

全て再開発のようですが、明代の町を再現しています。



まだ、観光客も多くなく、のんびりと散策できます。



「老街」も広くはありません。



古典芸能の劇場や商店が入った長屋風建築。



南翔には1500年ほど前に創建された寺がありましたが、清代の1766年大火で焼失しました。



1000年前の北宋時代に山門の内側に建てられていた双塔は焼け残りました。


荒れ果てていた塔は1986年に政府が出資し修復されました。

寺の敷地などは2008年に発掘され、当時の井戸などが整備されました。


上海城の歴史よりは、ずーと古い時代ですね。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL

上海ストリート:下町には水果店が多い

2012年11月09日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
カラフルな果物に美女が加われば、写真も華やいでくれますね。

果物を買う方から考えると
重い果物は運ぶのが大変ですから、どうしても家の近所で買ってしまいます。
他家を訪問する時の手土産にも果物はちょうど良いですが、訪問先の近くで買えば楽ですね。

果物を売る方から考えると
果物屋は行商や露天から資金を貯めることもでき、個人でも比較的簡単に出店できそうです。

上海では地元の人(上海戸籍を持つ人)を「本地人:ベンディレン」、地方の人を「外地人:ワイディレン」と呼んで区別しますが、上海人には上海語がしゃべれない中国人は外地人だとすぐ分ります。
統計を取ったわけではありませんが、果物屋のオーナーは外地人が多いようです。
外地人は子供を地元に預け上海へ夫婦で出稼ぎに来ますが、店を出せるまでになると成人した息子を上海へ呼び寄せ店を継がせます。
しかし、両親が上海戸籍を持たない子供は上海に住んでも上海人にはなれません。

今の旬は大型のかんきつ類「柚子」。外の厚い皮は店の人が上手に剥いてくれます。


租界時代の上海マフィアの大ボスの一人「杜月笙」は上海郊外浦東区川砂鎮の出身ですが、上海に出て来た少年の頃、同郷人の「果物屋」で働いていたそうです。
数年前、TVドラマで大ヒットした「新・上海灘:シャンハイタン」は租界時代の暗黒街を描いた作品でした。主人公の相棒は果物の行商をしていましたが、やがて上海大ボスの娘と結婚するまでにのし上ります。
彼がその娘に梨の皮をナイフで上手に剥くシーンがありましたが、作者は杜月笙を作品のモデルにしていたのでしょうか。

下町のこの辺りも、もうすぐ街全体が取り壊しになります。



食後の散歩は明日の朝食の果物を近所でお買物。


毎朝、ヨーグルトにバナナは欠かせません。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL

まだ残る下町:黄浦区新昌路界隈

2012年11月07日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
新昌路に面した弄堂の入り口。



この弄堂は路地幅が比較的広いですね。



弄堂の中には幼稚園もあります。



路地も比較的きれいです。



複数の弄堂が複雑に繋がって、行き止まりの道も多いです。



弄堂ができた頃は無かった電話やケーブルTVの電線やエアコンが外付けで設置され、雑然とした外観になっていますね。


トイレはまだ無いかもしれません。

天気の日は表で理髪もできます。



撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL
   CANON PowerShot S100



虹口区「19参III老場坊」(2):宇宙銀行に預金しよう

2012年11月05日 06時00分00秒 | 上海優秀歴史建築

中心部の円筒形5階建て建物が、そのコンセプト「宇宙」を表しています。



天井部分は透明になっており、歩く人や椅子の影が見え不思議な感覚です。



当時のままでしょう、狭い直線や螺旋の階段が上階に続いています。



手前側は吹き抜けになっていますが、洗面台のようなものはいったい何を表現しているのでしょうか。



天井に歩いている人の靴裏が見えます。



装飾品店でしょうか、鳳凰がアート風に描かれています。



上海では有名な中華料理店の装飾も、館内のイメージに統一しているようです。



次回は料理を味わってみましょう。



古い大きな煙突のある建物は、当時の廃棄物焼却場だったそうです。


1933老場坊の1階ホールでは赤い絨毯が敷かれ、Windows8の発表会を開催していました。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL